ワイドミュラー、太陽光発電向けソリューション。ヨーロッパで実績
掲載開始日:2012-07-03 00:00:00.0
ヨーロッパは10年以上前から太陽光発電が進んでいる先進地域。いま日本でもメガソーラー計画が各地で進んでいますが、実際には建設や運営の経験がない企業がほとんどであり、その運用には心配が付きまといます。これまでヨーロッパで2GW以上のメガソーラーに製品を納入した実績を持つワイドミュラーは、本場のヨーロッパで培ったノウハウを日本企業に伝え、より効率的で安定したメガソーラー構築のサポートに力を入れています。そんな太陽光発電のスペシャリストである同社に、現在の日本のメガソーラーについて聞きました。
これまでに総発電量2ギガワットの太陽光発電プラントに製品が使われた実績
ヨーロッパで培った技術ノウハウを日本に提供
商品技術部 中村 淳 部長
ヨーロッパでは2000年代にグリーンエネルギーのブームが起き、スペインやドイツなどでメガソーラーの建設が進みました。当社は産業向けの接続部品メーカーとして、当時から太陽光発電向けに積極的に取り組み、これまでに総発電量2ギガワットの太陽光発電プラントに製品を納入した実績があります。
日本の太陽光発電は8割が一般家庭用で、メガソーラーのような産業用は2割に過ぎません。日本の企業が産業用の大規模な太陽光発電を計画し、運営するのはほとんど未経験です。
当社はそうした企業に対して、関連部材を販売するだけでなく、ヨーロッパで培ったノウハウを活かし、コストパフォーマンスが良く、信頼性の高いシステムを組むためのソリューションを提供しています。
太陽光発電でも日本はガラパゴス化の危機
世界基準と違う独自基準が横行している日本
日本はガラパゴスと言われますが、太陽光発電でもその傾向があります。例えば、世界の太陽光発電システムでは電圧は1000Vが使えますが、日本は技術基準(解釈)で750Vまでに制限がかかっています。
コストを下げるためには電圧を上げるのが有効で、世界は1000Vに進んでいるにも関わらず、日本の技術基準(解釈)はその方向には向いていません。いまメガソーラーを設置しようという事業者は750Vに抑えるか、1000Vを実現するためには、自らその安全性を証明しなくてはなりません。
また、日本では電流の逆流防止にダイオードを使うのが主流ですが、ヨーロッパではその仕組みを使っているところはありません。
日本の場合、住宅向けのシステムをベースに考えられており、住宅向けでは東西南北で発電量に差があるので、それを止めるためにダイオードを使うのは有効ですが、メガソーラーではその仕組みはあまり意味がありません。また、ダイオードは電気を消費し、コストが上がる原因にもなります。ヨーロッパでは逆流対策としてヒューズを使い、一定量が流れたらヒューズが飛んで保護するという仕組みを採用しています。この考え方は既に国際規格IEC60269-6として採用されています。
補助金ナシでも太陽光発電が運用されているヨーロッパ
多方面から集まる情報から最適な太陽光発電システムを提案
すでにヨーロッパでは補助金を使わなくても太陽光発電が運営できる仕組みが成り立っており、成熟・安定した信頼市場となっています。一方で日本は補助金頼みの仕組みであり、その運営も経験したことがありません。
当社は、電力や信号、情報の電気的接続と伝送、制御機器を製造・販売しているメーカーであり、太陽光パネルとインバーター、制御盤などをつなぐ役割を持つ接続部分の機器や部材を取り扱っています。太陽光パネルやインバーターなど関連部材や施工、エンジニアリングなどとも多方面と連携していくなかで、数多くの情報が集まってきます。その情報を活かして、より効率よく、安全で信頼性の高い太陽光発電システムづくりのサポートをしていきたいと思っています。
取扱会社
ワイドミュラーは電気接続、電力制御・伝送、データ・信号のエキスパートとして世界中のお客様の多様なニーズにお応えします。 Weidmüller – Partner in Industrial Connectivity We look forward to sharing ideas with you – Let’s connect