透明でも低反射素材でもピントが合う!オートフォーカス顕微鏡

掲載開始日:2014-04-14 00:00:00.0

透明でも低反射素材でもピントが合う!フィルム、ガラス素材メーカーの品質検査 御用達 中央精機、オートフォーカス顕微鏡

品質検査など検査工程で顕微鏡の活用が広がるなかで、検査効率と精度を上げるには、対象物の動きに合わせて自動的にピント合わせができる“オートフォーカス”機能は必須。しかし、レーザーや画像を使った従来のオートフォーカス方式は、透明な素材が苦手な上、対象物が高速に動いた時の追従性も不十分でした。

それに対し中央精機(東京都千代田区)のラインセンサ方式のオートフォーカス顕微鏡は、ガラスやフィルムなど透明材料や低反射率の素材でもオートフォーカスができる万能性に優れたラインセンサ方式を採用して好評です。詳細について聞きました。

オートフォーカス顕微鏡 AF-IZ

今回紹介する技術と製品

オートフォーカス顕微鏡 AF-IZ

AF-IZは、従来のZ軸駆動部と異なり対物レンズのみ上下動させることで省スペースを実現したオートフォーカス顕微鏡です。ラインセンサ方式を採用し、ガラスや透明なプラスチック、反射率の低い紙、フィルタなどにも対応。2m/sの速度で動く高速ステージ上のガラス基板であっても追従し、ピントを合わせ続けることができます。

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0.0003㎜レベルの超微小なピント合わせも自動で。追従しても合わせ続ける

営業本部 AFグループ
佐藤 次幸 氏

Q.オートフォーカス顕微鏡とはどんなものですか?

その名の通り、オートフォーカス機能が付いた顕微鏡です。検査装置に組み込まれ、品質検査などの詳細な観察・検査工程を自動化するためのユニットです。また市販の顕微鏡にも取り付けるだけでオートフォーカス機能を追加できるという後付けユニットもあります。

オートフォーカスというとデジカメやスマートフォンのカメラに搭載されているものを思い浮かべるかもしれません。顕微鏡のオートフォーカスはそれよりも格段にレベルの高い高精度な位置決めでピントを合わせているものと理解してもらえれば良いと思います。

例えば、デジカメのオートフォーカスはピントの合う範囲が広く、数cmから数mの範囲でピントが合います。一方で、顕微鏡の場合は、100倍の対物レンズを使った場合、ピントが合う範囲は約0.0003mm。顕微鏡と試料の位置が0.0003mmずれただけでもピンボケになってしまいます。

いま検査工程では観察する対象が小さくなり、数は増える一方。それでいて品質を維持しながらスピードアップが求められています。そうした状況に対し、高精度のピント合わせを自動で行うことで業務効率化に役立てようというのが当社のオートフォーカス顕微鏡です。0.0003mmレベルの超微小なピント合わせを自動で行い、しかも対象物が動いても、それを追従してピントを合わせ続けるというハイテクノロジーを駆使した製品です。

レーザー、画像方式の弱点をなくした独自のラインセンサ方式。透明や低反射材料もOK

ラインセンサ式オートフォーカスの
原理

Q.ミクロンレベルで自動的にピントを合わせ続けるなんてすごい技術ですね。

顕微鏡のオートフォーカス方式は「レーザー」と「画像」を使ったものが一般的です。レーザー方式は対象物にレーザーを発し、反射した光を受光して距離を測定。画像方式は対象物を画像としてとらえて距離情報を取り出します。しかし、いずれも一長一短があり、レーザーは光が反射しない低反射率の試料や穴がある試料には対応できず、映像方式は後ろの景色と混同してしまう透明体の距離は測れません。

そうした従来のオートフォーカス方式に対し、弱点をなくし、あらゆる対象物でオートフォーカスを実現できるようにしたのが第3の方式「ラインセンサ方式」です。

Q.どんな仕組みですか?

ラインセンサ方式は、バーコードのようなパターンを対象物に照射し、ラインセンサでそれを読み取って位置を検出します。アクティブとパッシブをハイブリッドしたような方式です。

当社ではより精度と追従性能を上げるために2ラインセンサ方式を開発して採用しています。異なる2つのラインセンサでパターンを読み取り、それぞれの信号が示した位置から等位置を結像位置とし、ピントを合わせる仕組みです。2ラインセンサは1ラインセンサよりも精度と処理性能が高く、1ラインセンサ方式で52.5μm/sに対し、2ラインセンサ方式で106μm/sまで追従できます。

インライン式は半導体や電子部品、ディスプレイ業界で実績。
市販の顕微鏡に取り付ける独立モデルも

ラインセンサ式オートフォーカスの原理

Q.どんな用途で使われていますか?

実績があるのは、半導体や電子部品、ディスプレイ業界のインライン検査装置です。国内外の大手ディスプレイメーカーの工場にはほとんど入っていると思います。最近多いのは、タブレットやスマートフォンのガラス基板の検査です。ガラスメーカーからディスプレイメーカー、アッセンブリメーカーまで、すべての工程で使われています。半導体やディスプレイの製造工程はスピードと正確性が“命”です。透明なガラス基板でも、動いた瞬間からピントが合い続けて、スピーディーに高品質の検査ができると評価いただいています。

高い関心を持っていただいているのがフィルム業界です。透明な薄膜のフィルムに対し、品質検査で使いたいというお客様からの問い合わせが増えています。フィルムの製造工程は高速搬送とたわみの発生という難しさはありますが、現在、それに対応した新技術を開発しているところです。

また、紙のような低反射素材や、極小のピンホールが空いた金属・樹脂素材のフィルタなどでも問い合わせをいただいています。

Q.ここまで特長が際立っている技術だと導入価格も高いんじゃないですか?

いいえ、そんなことはありません。システムとして見ると、画像方式とレーザー方式の中間くらいです。ただ技術的に優れていて価格面でもメリットがあっても、知名度がないのが残念なところです。オートフォーカス顕微鏡は、当社が長年培ってきたステージの駆動制御と変位の検知・制御技術を結集した製品です。使ってさえいただければ必ず満足いただける技術だと思います。

最新製品の「AF-IZ」は、対物レンズだけを上下動させるタイプで、従来製品の2/3程度の大きさまで小型化しました。装置への組込みには最適です。また最大φ30、1.9型相当のカメラ撮像面まで対応が可能な広視野角のカスタムモデルも製作可能です。検査用途の効率化には一度で広い部分を観察できるのも重要です。そうしたニーズにも対応できます。

さらに「AF-RF」は、既存の顕微鏡や市販で売っている顕微鏡に取り付けるだけでオートフォーカス顕微鏡になるという便利品です。
いずれもデモ機の貸し出しやサンプル持ち込みも受け付けています。お気軽にお問い合わせ下さい。

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取扱会社

中央精機株式会社

精密位置決めステージ、光学機器の製造・販売

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