東芝ソリューション、ICT活用が変える次世代のものづくり

掲載開始日:2015-02-10 00:00:00.0

、次世代製造業ソリューション どうなる?次世代のものづくり

世界の製造業を取り巻く市場は大きな変革期に入ったと言われています。3Dプリンタに代表される『3D革命』が設計・試作・生産を大きく変え、第4次産業革命とも言われるドイツの『Industrie4.0』では製造現場の大幅な自動化が進められ、製造プロセスへの『IoT活用』や『BigData活用』による生産性向上・歩留向上の実現、そしてエネルギー消費も含めて製造現場を最適化する『SmartFactory』など、ものづくりの次世代化が着実に具体化しつつあります。
その中で、ものづくりに強みを持つと言われてきた日本の製造業も、次の時代を目指した変革が求められるようになりました。「今後ものづくりがどう変わっていくのか、そしてICTソリューションがそれをどう支えていくのか」について、東芝ソリューションの製造・産業・社会インフラソリューション事業部 技術統括 中村 公弘さんに聞きました。(聞き手:イプロス編集部)

「次世代ものづくり」ソリューション

今回紹介する技術と製品

「次世代ものづくり」ソリューション

東芝グループは、デジタルデータを収集するための組込デバイスや組込ソフトウェア、データ収集・リアルタイム処理するゲートウェイ端末、また、ビッグデータ分析を行うためのクラウド環境やPLM、ERP、MES、CRMのパッケージ製品など、トータルなソリューションを揃えており、お客様の次世代ものづくりニーズに合わせ、適切なものを組合せてご提供します。

Industrie4.0、3D革命、各国が国を挙げて次世代ものづくり

製造・産業・社会
インフラソリューション事業部
技術統括 中村 公弘 氏

――最近の製造業を取り巻く環境の変化について教えてください

ものづくりは世界的に大きな変革期を迎え、世界各国は国を挙げて次世代のものづくりを推進しようとしています。例えばドイツでは、『Industrie4.0』、第4次産業革命とも呼ばれる、ネットワークやICTを使ってものづくりを自動化する動きが進み、米国では3Dプリンタを利用したバーチャル試作だけでなく、製品そのものも作ってしまうような3D革命が始まっており、またIoTを駆使した製造業のサービス化が進められています。

市場環境においては、大量生産から少量多品種の時代、さらに進んで『個のニーズ』に合わせた製品づくり、パーソナライズ化が進み、製造メーカーはその対応に迫られています。パーソナライズ化に対応した製造プロセスは、例えば製品をオーダーする際に個別ニーズを的確にとらえ、それを自動反映した生産計画に基づき、ロボットや製造装置が自律的に動き、カスタム品が作られていくという、生産プロセスをスマート化する取り組みがあります。世界の最先端企業では少量多品種のものづくりを大量生産並みのコストと生産性で実現する動きがすでに始まっています。

また装置の稼働状況や周囲の温湿度や振動といった環境データなど、製造プロセスに関わる情報すべてをデータとして集め、品質向上や生産性向上に反映させていく『製造BigData』の活用も進み始めており、これまでの工場、製造現場とは違う、あらゆる面で高度化したものづくりが始まろうとしています。

いずれもICTソリューションやIoT(Internet of Things)、M2M(Machine to Machine)を駆使することによって、ものづくりに関わるすべてのプロセスとバリューチェーンをデジタルネットワーク化し、製造業を新たなステージに引き上げていこうという取り組みで、日本の製造業もこうした世界の潮流に対応し、自らを進化させていく必要があります。

次世代のものづくりのプロジェクションマッピング

バリューチェーンの高度なつながりによるものづくりの進化

――次世代のものづくりに向けて、製造業にはどのような取り組みが求められているのでしょうか?

ものづくりの次世代化を考えるために必要な4つの観点があります。製品の設計開発を中心とした「プロダクトチェーン」、製品販売・オーダー・製造・出荷等をつかさどる「オーダーチェーン」、製造装置や生産技術など工場・製造現場に関わる「ファクトリーアセットチェーン」、新技術を研究開発し適用を進める「テクノロジーチェーン」、4つのバリューチェーンを考えて行く必要があります。

次世代化に必要な4つのバリューチェーン

――ものづくりのバリューチェーンを支えるICTの仕組みとは、どのようなものになるのでしょうか?

もちろんこれまでもFA(Factory Automation)で生産現場の効率化を行う取り組みや、SCMによるサプライチェーン最適化の取り組み、PLMによる設計・開発の生産性向上といったさまざまな取り組みが行われてきましたが、それぞれ担当する部門が異なることもあり、バリューチェーン全体を通して連携できているわけではありませんでした。

設計部門は設計・開発だけ、生産部門は製造プロセスだけ、販売、サービス部門もそれぞれの担当領域だけという個別最適型のままでは、『個別ニーズ』に合わせたものづくりや3Dプリンタを駆使した高度なものづくりへの抜本的変革が限定されてしまいます。

設計・製造・品質・販売・保守等のバリューチェーンに沿った情報がICTで統合され、IoTを使って製造現場や製品使用現場から集めたあらゆるデジタル情報を駆使することで、変化の激しい市場や多様なニーズに柔軟に対応し、これまでにない新しい価値を持った製品を迅速に生み出すことも可能になります。例えば、製造現場やフィールドで発生するビッグデータを分析することで従来よりも一段上のレベルで製品の生産性や歩留りを向上させたり、IoTを活用し製品の使用状況を把握してより使い勝手の良い、高品質な製品開発ができるようになります。

製造現場の自動化の取り組みだけではなく、ICTソリューションを活用してバリューチェーン全体をデジタル情報で連携させ、バランスよく高度化させていく必要があります。

東芝グループの総合力で次世代ものづくりのバリューチェーンを支えるMeisterシリーズ

――次世代ものづくりのICTソリューションにおける御社の強みを教えてください

当社は東芝グループの「ものづくりのDNA」を受け継いだSIerです。製造メーカーであるがゆえに製造業が持つ課題を共有でき、さらに次世代のものづくりのような先進的なプロジェクトも手がけるノウハウを持っています。

また東芝グループは、例えばNANDフラッシュメモリやストレージ、製造現場やフィールド設置型のエッジ系ハードウェア、製品・デバイスへの組込みソフト、これらをつなぐミドルウェアやデバイスドライバ、OSまでを揃える能力を持っています。さらに社会インフラやメディカル、ヘルスケア、デジタル機器、家電、電子部品、半導体に至る広範な製品群の製造ノウハウを持っており、それらを最適化するためのビッグデータ基盤やデータ解析技術も持っています。次世代のものづくりを支えるハードウェアとソフトウェアを揃え、エッジからアプリケーションまでを揃えてご提供できる能力は、他の一般的なICT企業とは異なる能力であり、次世代モノづくりの構築をICT、IoTでリードできるところです。

――具体的に御社のICTソリューションについて教えてください

当社は次世代ものづくり、4つのバリューチェーンを支えるICTソリューションとして、さまざまなお客さまにお使いいただいて来たMeisterシリーズを強化し、順次市場投入していきます。第1弾として投入するのが、プロダクトチェーンを対象としたMeisterシリーズです。

製品開発は「計画策定、商品企画、製品開発、生産、保守、廃棄」という流れのプロダクトチェーンが存在します。そのプロダクトチェーンをカバーする幾つかのソリューションをご紹介しますと、PLMソリューション『PLMMeister』は、“ものづくりデジタル情報プラットフォーム”として製品構成や設計仕様、製造情報など、ものづくりに関するデジタル情報を統合管理し、一連のプロダクトチェーンを支えます。また、戦略調達ソリューション『ProcureMeister』は、戦略的な調達業務を支え、サプライヤーとのコラボレーションをサポート。フレキシブルに複数のサプライヤーを選択でき、災害対策機能(BCP)も強化しています。そして、製造プロセス管理ソリューション『LotViewer』は、ダイナミックな生産指示、設備の稼働状況の管理など工程進捗管理が可能で、製造装置等とのインタフェースを強化していきます。これらのソリューションで製品開発のバリューチェーンをカバーし、最適化を実現します。

さらに製品に関するお問い合わせや出荷後のアフターサービスに対応する次世代CRMソリューション『T-SQUARE』や、工場の生産設備のリモート監視・保全を担う『TMSTATION』、製造プロセスや納入した製品や設備へのIoT適用を支える『東芝M2Mクラウド』、そして製造現場やフィールドでのIoT化に必要なエッジゲートウェイ装置やエッジ側で一定の自律処理・制御が行えるミドルウェア『SmartEDA』などを持っています。

これらを組み合わせて活用することで、既存の製造ラインや製品への影響を押さえながらIoT化が行えるようになり、製造現場やフィールドでの「ファクト」を捉えた生産性向上や歩留まり改善、製品価値の向上等が行えるようになり、次世代化に一歩近づきます。当社はすでに提供しているソリューションも次世代ものづくりに適合するよう順次強化していく予定です。

プロダクトチェーンを支えるMeisterシリーズ

日本の次世代のものづくりを盛り上げる!
東芝のものづくりのDNAを持つSIer

――これからについて教えてください。

日本にとってものづくりは経済の根幹を支える大事な産業です。国を挙げて次世代ものづくりにしっかり取り組み、欧米に負けないように国を挙げて次世代ものづくりを盛り上げていくべきではないでしょうか。

ドイツもIndustrie4.0の実現は数年で出来るものではなく、10年以上の長期スパンで取り組んでいくものとしてます。 東芝グループでは高度な生産技術の研究や、センシング、音声・画像処理などの基礎研究にも取り組んでおり、これらの先端研究成果も、次世代ものづくりにどう活かしていくかの検討を実証しながら進めていきます。当社は、世界をリードする次世代ものづくりへの変革を、東芝グループの総合力を結集させたICTソリューションで支え、「ニッポンのものづくり」に貢献していきたいと思います。

取扱会社

東芝デジタルソリューションズ株式会社

東芝グループの多岐にわたる事業ノウハウ、世界最先端のデバイス製品や、その技術を結集したクラウドサービス・ICTソリューションをご提供します。

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