『2007年問題』は実際どうなっているのか?
団塊の世代の大量退職に端を発する『2007年問題』。
ノウハウの喪失や現場の業務負荷の増大など、様々な影響が叫ばれながら、1年が経過しました。
今回イプロスではこの問題に関するアンケートを実施。
2007年問題が及ぼした影響を、製造業の現場視点でレポートいたします。
レポート@【実態】
4割が影響を実感。大組織ほど深刻
『2007年問題の影響はありましたか?』
という問いに『影響があった』と答えた人の割合は実に4割近く(図1)にも達しています。
製造業の現場の広範囲にいわゆる団塊の世代(1947年〜1949生まれ)の影響力が及んでいることになり、同世代の影響力とこの問題の広がりを改めて認識させられる結果となりました。
また、今後の見通しまで含めると『影響がある』との回答はさらに増加して全体の6割にも。すでに影響が出ている中で『さらに深刻化する』との見込みも2割弱を占め、この問題の根深さを物語っています。
現場での実感としては、6割が『教育・指導に時間を割かれるようになった』と回答し(図2)、続いて『残業が増えた』がこれに続きます。
『クレーム・トラブルの増加』も残業の増加につながる要因です。
教育などに時間を割かれるようになった結果としての生産性の低下も、派生の問題として浮かび上がってきているようです。
高度な案件が受注できなくなるなど売上げに直接響くこともありますが、現場の実感としてはまだそのケースは少ないようです。
組織規模で見ると、大きな組織ほど『影響があった』と答える割合が高い傾向にあることがわかります(図3)。
2007年問題を世に知らしめたみずほ銀行のシステムトラブルの例が顕著ですが、規模が大きいほど全体を把握している人間が抜けたことによる影響は大きくなります。それと同時に、引継ぎの難しさを改めて再認識させられる結果となっています。
これまで影響があったほうに目を向けてきましたが、逆に『影響がない』ほうに目を向けると、その半数以上が今後1〜2年後も影響がないと回答しています。その一番の理由は団塊世代の大量退職とは無縁の年齢構成であること。しかし「取引先からの相談が増えた」などの間接的な影響を受ける部分もあるようです。
さらに『影響がない』と答えたうち2割ほどは対策を十分に取ることで影響を回避しています。こちらもやはり比較的規模の小さい組織でより多く見受けられる結果となりました。もちろん引継ぎが比較的軽いことも要因の一つではありますが「心構え・準備はできていた」「マニュアルを作っていた」「普段の指導」など、個人に頼らない日ごろの組織運営の結果としての側面を垣間見ることができます。
レポート2では、実際に採用されている対策についてレポートします。>>
- レポート@【実態】 >> 4割が『影響あり』。大組織ほど深刻
- レポートA【対策】 >> 対策のトップは○○。しかし現場の評価は『その場しのぎ』
- レポートB【現場の声】 >> 現場が訴える『国家レベルの対策』が必要なワケ
【アンケート実施期間】2007年12月1日〜2008年1月31日
【有効回答】363件
【内訳】業種:製造-76%、建設-6%、サービス-5%、学校・研究-3%
分野:生産機械-19%、自動車-10%、電子部品-9%、半導体-7%、化学-7%
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- 2007年問題は実際どうなっているのか? (2008年2月公開)


