パトライト、無線で機器の異常を知らせる新製品・エアグリッド
掲載開始日:2012-08-02 00:00:00.0
工場内の製造装置や設備のトラブルのリスクを減らすには、トラブルの芽を未然に摘むことと、発生後の迅速な対応に尽きます。そこで大事となるのが「予兆を検知した時に、いかに素早く多くの人に確実に知らせるか」。その対応次第で大きな差が出てきます。工場内の表示灯や回転灯等で圧倒的なシェアを持ち、日本の製造業の安全を支えているパトライト(大阪市中央区、澤村文雄社長)は、さらなる安全と安心を向上させる新たなサービスを展開中。その詳細について聞きました。
FA機器向けの信号灯、警察・消防車両向け赤色回転灯でトップシェア
1秒でも早く多くの人に知らせる技術
執行役員
黒岩昭彦 開発本部長
当社は「安全・安心・楽楽」をスローガンに、表示灯や回転灯など「知らせる」ことに特化したシステム・サービスを展開しています。売上構成のうち70%がFA産業機器で、30%が警察車両や消防車両向けの赤色回転灯などの車両向けとなっています。
特にいま注力しているのは、さまざまな異常や危険をいかに効率的に見える化していくか、どうやって1秒でも早く、1人でも多くの人に知らせることができるかを軸に、工場内にとどまらず、屋内外さまざまな場面で使える機器を展開しています。
ワイヤレス通信で報知機器を制御
最先端の近距離・長距離無線技術の活用でスピーディーで正確に伝える
新製品の「AirGrid」は、工場内や屋外で異常を検知したら、回転灯や信号灯、文字表示ボードや音声報知器などに無線で信号を送って危険をいち早く知らせるための見える化システムです。
WD型は、工場内の信号灯の上に乗せるだけで無線機能を追加でき、センサネットワークで実績のある近距離無線規格を使って異常を知らせます。異常を検知したら、通常通り信号灯が光って作業員に知らせるだけでなく、管理室のオペレータにも同時に通知して、より多くの人に素早く機器の状況を伝えて被害を最小限に防ぎます。また、機器の稼働時間や停止回数をデータ化し、集中管理室に送り、機器の稼働率やチョコ停を把握して生産性アップにも役立ちます。
また、PWS型は、数百mの長距離通信が可能な特定小電力無線を採用した無線システムで、スイッチやリレー、センサとつなぐ送信機と、回転灯や文字表示ボードと接続する受信機からなり、屋外や離れた場所向けに使える無線システムです。製造現場と管理棟が離れている工場や、車両の出入口、河川の水位監視などにすでに使われています。
WD型とPWS型は、接続状態が良好な機器同士で通信を行うマルチホップ無線メッシュ・ネットワーク機能を備え、通信品質が安定しない場所でも確実な通信精度を実現します。例えばノイズが激しい工場内や、距離が離れて障害物があるような屋外でもこの機器を利用することにより安心して使えます。
多くの人に素早く確実に伝えるテクノロジー
安全と安心、楽楽を実現するお手伝い
これまでは回転灯や信号灯などアウトプットに関わる機器がメインでしたが、これからは異常を検知したら確実に素早くアウトプットまで届ける経路も含めて、安心や安全に関するサービスを提供していきたいと思っています。これまで長年培ってきた、いかに人に精度良く素早く伝えるかというテクノロジーを活用し、お客様の「安全と安心、楽楽」を実現するようなサポートをしていきたいと考えています。