東芝機械、低価格、省エネ、高信頼性スカラロボット
掲載開始日:2012/08/20

制御システム事業部 制御システムロボット部
功刀 孝 部長
当社はスカラ型や垂直多関節型、直交型など、多種多様な産業用ロボットを製造・販売しております。
なかでもスカラロボットは歴史が古く、多くのメーカーが参入していますが、当社では生産の重要な役割を担うキーパーツとして、信頼性を
重視したものづくりをしています。
具体的には、多くのメーカーではロボットの保証期間は1年ですが、当社の主力製品である「THシリーズ」は2年保証を付けており、信頼性には自信があります。
100万円を切る低価格!標準小売価格98万円のスカラロボット
中国の展示会では1万人以上がブースに訪れる大盛況ぶり

スカラロボットTHL500
最近では、2011年11月に発売を開始したスカラロボットの新製品「THLシリーズ」が
低価格・高性能でバランスが良いと好評をいただいております。
標準小売価格は、アーム長500~700mmのもので98万円と100万円を切る価格となっております。
THLシリーズの基本的な駆動系の構造は、実績あるTH-Aシリーズの構造を踏襲し、
また減速機やモータは日本の一流メーカー品を使うなど、低価格でありながら、
信頼性確保に重点をおいた製品となっております。
一方で構造部品やモータサイズ等の設計的工夫で、TH-Aシリーズに対し、
約50%の軽量化を実現しており、省エネにもつながっています。
THLシリーズは中国や東南アジアなどの新興国向け戦略商品と位置付けています。
特に中国では自動化に対する意識が高まっており、先日上海で行われたロボット展では
多数のお客様にブースに来ていただき、たいへん好評でした。
日本や欧米から進出している大手企業の工場では、ロボットを使った自動化が
進んでいますが、それらの下請けや孫請けとなる地元企業ではこれからであり、
そこを狙った形で展開しています。
ロボットを使った自動化を進める為には、工場の建屋や生産ライン、設備などを
設計するシステムインテグレーターの役割が非常に重要となります。
中国では欧米や日本に比べてシステムインテグレーター数が、まだまだ少なく、
SIerの育成や協業に力を注いでいます。
THLシリーズにアーム長 300㎜と400㎜のタイプを追加
スカラロボット以外にも多関節や直交型などもラインナップ
2012年5月には、THLシリーズの新製品「THL300」,「THL400」を市場に投入しました。
アーム長300㎜と400㎜の小型タイプで、スマートフォンや電子部品など、
主に精密機器や小型部品の搬送、組立、検査工程の自動化用途を見込んでいます。
THLシリーズは、300㎜から700㎜のラインナップが揃いましたが、今後も
シリーズ拡充を計画しています。
当社の制御システム事業部では、スカラ型や垂直多関節型などの産業用ロボット以外に
サーボモータ、サーボドライバ、小型PLCなど、さまざまな制御用コンポーネンツを
販売しておりますので、これらのコンポーネンツを組合せることにより、
お客様のご要求にマッチしたソリューションを提案することができます。
また、全社的には、射出成形機やダイカストマシン、押出成形機、工作機械など
さまざまな種類の機械を製造、販売しておりますので、これらの組合せにより、
さらに大きなシステムソリューション提案も可能です。
この強みを生かして、お客様の生産工程の最適化のお役に立ちたいと考えています。

左から遠藤 肇 グループマネージャー、功刀 孝 部長、栗島 淳 氏