アンリツネットワークス、中国電力宇部電力所のIPアダプタ導入例

掲載開始日:2014/10/06

中国電力㈱宇部電力所様 IPアダプタNN3003導入事例 SDHと同レベルの高品質・高信頼性の通信をIP網で実現できました 制御所・変電所間の遠隔監視・制御ネットワークをIP化

通信のIP化を進める上で最大のハードルは「既存のSDH網と同レベルの品質と安定性、信頼性をそのままIP網に引き継げるかどうか」に尽きます。
中国電力㈱宇部電力所(山口県宇部市)は、制御所と変電所間の遠隔監視・制御用通信回線のIP化を実現するため、アンリツネットワークスのIPアダプタ「NN3003」を採用。既存のSDHと同レベルな高品質のIP網を実現しました。導入の経緯について聞きました。(聞き手:イプロス編集部)

IPアダプタ NN3003シリーズ

今回紹介する技術と製品

アナログ回線 IPアダプタ NN3003シリーズ

NN3003は、既存のアナログ回線のIP化を実現するIPコンバータです。3.4kHzアナログ専用線に加え、これまで難しいとされていたSDH/ATM同期回線のIP化にも対応。4線式/2線式モデム通信のデータや音声のIP変換に最適です。

この記事で紹介した製品の関連資料がダウンロードできます。

遠隔監視・制御用の通信回線でIP網とSDH網による二重化を検討

通信課 福岡 利治 課長

Q.IP網を使ったシステム導入を検討したきっかけを教えてください。

これまで宇部電力所と各地域の変電所は、高速デジタル通信のSDH(Synchronous Digital Hierarchy)網の回線二重化構成で監視・制御を行ってきました。しかし、市場にIP対応製品が溢れ、ネットワークのIP化が進んでいくなかで、宇部電力所域内でも3年前からIP網の構築・整備を進めてきました。そこで、既存のSDH網とIP網を使って遠隔監視・制御用の通信回線を二重化できないかと考えたのがはじまりです。

それから本格的な検討に入り、既存アナログデータをIP網に通すために必要となるIPへの変換装置をいろいろと探した結果、アンリツネットワークスのIPアダプタ「NN3003」にたどりつきました。

SDH網と同じ品質・信頼性をIP網でも実現できることが絶対条件

通信課 中野 幸夫 副長

Q.IP化を実現するにあたって課題や問題点はありましたか?

IP化にあたり、既存のSDH網と同レベルの品質であることが絶対条件でした。その上で課題となっていた点が4つありました。

1つ目は「伝送品質」です。現状のSDH網はループ型光端局装置で回線を構成していますが、これをIP回線に変えた後も同じ伝送品質が保証できるか、一定品質の通信を途切れず継続的に行えるかは最も気になるポイントでした。

2つ目が「異常が起きた時、事後保全が容易か」、3つ目が「IP網で異常が発生し、ルーティングが変わってもデータが途切れることがなく通信できるか」です。既存のSDH網では、ネットワークに異常が発生した場合、回線が切り替わり異常前と変わらない品質で通信ができ、データが欠損することもないため、同等の運用が可能かについても課題として考えていました。

4つ目が「異常原因の特定」です。SDH網のループ型光端局装置は、異常が発生した場合、通信機器の異常か、ネットワークの異常か、またはそれ以外かの原因箇所が特定できるようなシステムが確立できています。IP網にした際、原因箇所を早急に特定できるのかといった点が心配でした。

課題や問題点はすべてクリア!決め手は「長期間にわたる通信品質の安定性」。

通信課 植田 伸孝 氏

Q.実際、IPアダプタはいかがでしたか?

デモ機を借りて当社の研修所内に持ち込み、伝送品質のテストを行いました。IPアダプタは、データが途切れることなく継続して通信できました。IPアダプタを使用すればIP網においてもSDH網と同レベルの通信品質を実現できることが確認できました。

IPアダプタは、低遅延伝送によって所要の伝送品質が確保できるほか、異常が発生した場合でも詳しく原因箇所を特定できる故障状態の分析機能がはじめから実装されており、故障発生時の原因特定や早期復旧に優れていた点は評価できました。IPアダプタが故障した場合、装置単体だけを交換すれば故障原因が解決できる点も、早期復旧の観点からも良いポイントだと感じました。 またTELNETによるリモート監視制御により、遠隔地からIPアダプタのネットワーク疎通確認試験も行いました。IPアダプタには通信回線の品質が劣化した場面でも情報とログを通知できる機能があり、保守・運用上問題なく使えることが分かりました。

課題や問題点をそれぞれ確認していき、すべてクリアしていることをIPアダプタは、証明してくれました。

さらに、入力電源の種別も当社の設置環境のニーズに合わせて選べるのも高評価でした。

Q.決め手となるポイントはありましたか?

最も評価が大きかったのは、長期間の安定伝送が実現できる独自技術の存在でした。アナログ信号をIPに変換・逆変換する時、ほんのわずかなズレが発生します。これは変換装置としての特性上、避けられない問題ですが、IPアダプタはそれをコントロールしてズレをなくす機能を持っていました。同社の特許技術で、しかも「長期間、安定して信号を伝送する」という当社の課題の本質を突いていたので、これが決め手となりました。

期待通りの結果に満足。他の地域にも活用を進めたい

導入したNN3003

導入前後の通信網の比較

Q.導入後の効果はいかがでしたか?

遠隔監視・制御用の通信回線は、高い信頼性を要求される通信回線です。試運用での評価が必要条件になります。試運用ではIPアダプタ内のパケットロスやスリップがまったく発生せず、安定した伝送品質が確保できました。おかげでスムーズに本運用に入ることができました。本運用も4カ月経ちましたが、何の問題も発生していません。評価の時とまったく変わらず、製品のスペック通りの働きをしてくれています。今のところ期待通りの結果です。

Q.今後の展望を教えてください。

宇部電力所域内のIP網は、複数の小地域IP網で構成されています。今回、IPアダプタを導入したのは山口県西部の一部エリアだけです。域内には他にも同じような地域があるので、そこに対してもIPアダプタの活用を進めていきたいと思っています。

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アンリツネットワークス株式会社

ネットワーク機器、監視応用システムの設計、製造、販売、構築、保守

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