環境にやさしい軟窒化処理!摺動学の知見で開発~量産をサポート

掲載開始日:2017-01-05 00:00:00.0

環境にやさしい軟窒化処理!摺動学の知見で開発~量産をサポート H.E.F DURFERRIT JAPAN株式会社

耐摩耗性、耐食性などの向上に効果を発揮する軟窒化処理。コストパフォーマンスに優れ、自動車業界を始め多くの分野で活用されてきましたが、「人体や環境への負荷が大きい」というイメージがある方も多いのではないでしょうか。独自開発の塩浴軟窒化処理『タフトライド処理』を行うH.E.F DURFERRIT JAPANは、従来の軟窒化処理のイメージを一新。独自開発の塩浴材により、人体や環境への影響を大幅に軽減しました。同社の開発力の秘密について、代表取締役社長である金森氏に話を伺いました。

今回紹介する技術と製品

環境負荷の少ない塩浴軟窒化『タフトライド処理』

耐摩耗性・耐食性など多くのメリットがある『軟窒化処理』。H.E.F DURFERRIT JAPANでは独自の塩浴材を開発し、環境負荷が大きいとされてきた軟窒化処理を一新しました。現在では自動車業界をはじめ、工具製造、油圧・水圧機器製造、電子工学など幅広い業界において、”環境負荷の少ない軟窒化処理”として使用されています。資料ではその技術や応用例などを詳しく解説しています。

この記事で紹介した製品の関連資料がダウンロードできます。

“環境にやさしい軟窒化処理”
作業者や地球環境への負荷を軽減したい

代表取締役 社長 金森 高司 氏

 H.E.Fグループは1953年、トライボロジー(※)の研究施設としてフランスで創業しました。軟窒化処理など表面処理加工に関する多くの特許を取得し、ライセンスを世界中に提供してきました。欧米はもちろんのこと、アジアでも現在は日本、ベトナム、タイ、中国、インド、インドネシアをあわせて、6ヶ国に工場を抱えるまでに成長しています。

 耐摩耗性、耐食性、耐焼き付き性の向上など、多くのメリットで知られる軟窒化処理は自動車業界を始めとする多くの業界で利用されてきました。しかし、軟窒化処理の主流である「ガス軟窒化処理」はアンモニアガスを使用するため、環境や人体への負担が大きい点を長年懸念されています。また、欧州ではすでに、毒性の高い処理液を使用する硬質クロムメッキの域内での処理が規制され、別の地域への離脱を余儀なくされるなどの国際的な環境規制強化の流れもあります。

 その流れを受けて、日本国内でも毒性の高い材料を使用する表面処理の使用を控える風潮が広がりつつありました。とはいえ、メーカーにとって、軟窒化処理によって得られるメリットと、そのコストパフォーマンスは魅力的です。そこで、当社は「軟窒化処理の環境負荷軽減」に着手したのです。

※摩擦学。2つの物体が互いに滑り合うような相対運動を行った場合の相互作用を及ぼしあう接触面、およびそれに関連する問題についての科学技術分野を指す。

REACH規制をクリアした塩浴軟窒化『タフトライド処理』
環境負荷が小さい独自の塩浴材を開発!

軟軟窒化処理の有害性の比較

 もともと、塩浴軟窒化『タフトライド処理』を展開していた当社では、塩浴材の見直しに取り組みました。現在のタフトライド処理は、溶融塩の中で処理を行うことで有害なアンモニアガスを使用せず、独自開発の塩浴材により人体・環境への影響を最小限に留めることが可能です。

 処理中に発生するわずかなガスも、水によく溶けることを利用して水中に通し、全て回収をします。そして、水分をヒーターで蒸発させ、固形物のみにして産業廃棄物として安全に処理します。つまり、汚れた排気、廃液を一切出すことなく軟窒化処理が可能となっています。この処理方法は欧州の環境規制『REACH』に世界で唯一適合しています(※)。これにより、コストを抑えつつ、摺動性能の高い“安全な軟窒化処理”が実現しました。この技術は大手自動車メーカーのワイパーシャフト、ボールスクリュー、建機メーカーでは油圧ピストンなど多くの現場ですでに採用されています。

※2016年12月現在

“摺動面”のスペシャリストが揃う研究施設からベストな解決策を提案

フランスにあるH.E.F研究施設

 当社では、摺動面に関するお客様の課題を深く分析し、根本的な解決策を提供する体制を整えています。環境負荷の小さい軟窒化処理の開発はその一例に過ぎません。

 フランスの研究施設に在籍する60名もの研究員は、博士の資格を持つトライボロジーのスペシャリストです。摺動試験の課題を抱える企業に代わり、高温環境下での摺動実験や耐塵実験など、専用マシンを用いた実験を日々行っています。この研究施設があるからこそ、確かなデータに基づいたベストな解決策を提供できるのです。

 機械は“摺動面の集合体”といえます。設計・開発の段階で、摺動面の分析や検証が不十分なために起きてしまう問題は非常にたくさんあります。例えば、高い燃費性能が要求される近年の自動車業界では「ダウンサイジング」が設計のキーワードです。しかし、旧モデルをただ小型化・軽量化しただけでは必ずどこかに歪みが生まれ、最悪リコールにもつながりかねません。それを防ぐには、革新的な発想の下、設計の段階から部品の摺動面を多角的に分析し、最適解を見つけるための実験を繰り返すほかないのです。

 今、日本の企業の多くが実験を行うためのキャパシティ不足に悩んでいます。いくつもの新しいアイディアも、十分な人員や試験環境が確保できなければ検証は不可能です。H.E.Fの研究施設はまさにそこをカバーできる場所といえます。

トライボロジーの専門家として、開発から量産までを包括的にサポート

タフトライド処理を施した様々な部品

 “なぜ壊れるのか、真の原因を突き詰める”。当社はこの信念から生まれています。「ただ軽量・コンパクト設計をする」「以前のモデルを踏襲する」「表面処理でどうにか問題を収める」……このような付け焼刃では、製品開発はいずれ行き詰まってしまいます。設計・開発の初期段階から材料の選定にこだわり、製造工程の検証を繰り返していくことが、革新的な製品を生み出し、総合的な生産効率を上げるためには必要不可欠です。

 研究委託機関としていくつもの企業から課題を預かっている当社は、表面処理・金属材料・潤滑剤等を総合的に科学するトライボロジーの専門家としてベストな解決策をお客様に提供します。今後はより負荷の大きな建設機械・鉄道車両などにも力を入れていく考えです。

 設計・開発の段階で摺動面に関する不安を抱えている方はぜひ、お声がけください。開発から量産に至るまで実証実験に基づいたソリューションを提案いたします。

この記事で紹介した製品の関連資料がダウンロードできます。

取扱会社

HEF DURFERRIT JAPAN株式会社

○トライボロジーに関する委託研究サービス ○塩浴軟窒化処理サービス ○PVDとPACVDコーティングサービス ○ブッシュと摺動部品の製造販売

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