独自の“包装設計技術”でトータル物流コストダウンを提案!
掲載開始日:2018-08-20 00:00:00.0
「コスト削減」は各所で叫ばれ、また実際に取り組まれている一方、見方を変えればその“削減余地”は、常にあらゆる部分に残っている…とも言えます。大事なのは「どこに手を付けるか?」。大きなコスト削減効果が得られる“ポイント”を押さえなくてはなりません。その重要な“ポイント”の一つを「包装」とし、そこから物流コスト全体を削減する提案を行っているのが中津川包装工業株式会社(愛知県春日井市)(TEL:0568-31-6161)。同社が誇る強化段ボール『ナビエース』と『ナビパレット』、それをフル活用した『オーダーメイドの包装設計技術による物流コスト削減』について、話を聞きました。
今回紹介する技術と製品
トータル物流を革新する強化段ボール
『ナビエース』と『ナビパレット』~物流改善実例集
『ナビエース』は、梱包における木材、樹脂、スチールからの切替実績が豊富な強化段ボール。抜群の強さで包装・物流を改革します。物流改善実例集では、「ロール品の宙吊りオール段ボール包装」「自動車ヘッドライトの包装」「大型複写機オール段ボール包装梱包」などコンテスト受賞歴のある事例を掲載しているほか、導入前の課題と改善後の効果を、実名で紹介しています。
この記事で紹介した製品の関連資料がダウンロードできます。
木材などの梱包を「段ボール」で置き換える。
包装材、作業・保管、輸送。物流全体のコストが削減できる。
当社は、社名にもあるとおり岐阜県の中津川市で創業しました。昭和30年に三菱電機の中津川製作所で製造されていた扇風機が“木枠”で包装・出荷されていたのを見て、「これを段ボールに置き換えてみては?」というところから事業がスタートしました。以来、木枠や樹脂をはじめとした、『重量物の梱包を段ボール化』することを経営方針としてきました。
物流のコストを分解すると、その内訳は『包材費10%、作業・保管・管理費30%、輸送費60%』という割合になると言われています。これら3つの要素を、それぞれに削減する取り組みはもちろん重要ですが、製品の「包装」を最適化すれば、そのメリットは全体に波及し、物流コストをまとめて削減することができます。
したがって当社の提供価値は、「包装の効率化」にとどまらず、『包装によるトータルな物流改善、コストダウン、経営効率化』ということになります。
さらに、物流を効率化することはそこで使用する資材・エネルギーを削減することにもつながります。この点を評価いただき、愛知県知事より愛知環境賞(2018年)銅賞を受賞しました。ほかにも、愛知県内の優れたものづくり企業を対象にした「愛知ブランド企業」に認定されたほか、経済産業省の「日本のはばたく中小企業300社(2018年)」にも選出されました。
自社開発の強化段ボール『ナビエース』。
軽量、低コスト、100%リサイクル。触ればその強さがわかる。
重量物の梱包にも耐える強化段ボール『ナビエース』
今日にいたる、当社の段ボール包装の追求は、“重量物にも耐える段ボール素材の開発”から始まりました。長年の研究の末に完成したのが、当社のオリジナル強化段ボール『ナビエース』です。
『ナビエース』は、普通段ボールの箱圧縮強度と比較すると約60~80%強く、平面圧縮強度は2倍以上という強さを誇ります。このため、印刷のロール圧による劣化が殆どなく製品強度を保持できます。また、『ナビエース』のシングルは普通段ボールのダブルとほぼ同じ強度なので、梱包用の普通段ボールダブルをシングル化することで、資材の保管スペースを30%ほど削減することも可能です。
はじめて『ナビエース』をご覧になる方には、普通段ボールと『ナビエース』の両方を触っていただき、その強度をご体感いただいています。見た目はほとんど同じなのに、指で挟んでつぶしてみると、その差は歴然、段違いの強度に多くの方がびっくりされています。
『ナビエース』からさらに進化した強化段ボールとして、『ナビエースPlus』もラインナップしています。国内の2層AA段ボールで最も強度に優れ、軽量でエコロジーな新素材です。1トン近い重量物の梱包にも耐えられます。
さらに、『ナビエース』を使用した段ボール製パレット『ナビパレット』は、物流に用いる「木のパレット」の代替となる商品です。1977年の発売以来、その累積販売数量は1500万パレットを突破、80社以上のお客様にご利用いただいています。ISO9001品質システムで安定品質を実現していますので、安心してご採用頂けるものと思います。
包装設計の専門チームが“オーダーメイドの包装”を提案。
重量や部品点数などを削減し、物流のトータルコストを下げる。
600kgを超える大型複写機のオール段ボール包装の事例と、その効果
強化段ボール『ナビエース』『ナビエースPlus』はもちろん当社の強みではありますが、“物流のトータルコスト削減”を突き詰める上では、これらを揃えるだけでは足りません。
「包装の仕様そのもの」を最適化する必要があります。
当社のサービスの大きな特長は、トータルの物流改善を“お客様や対象製品に合わせて提案”できることです。これは、『ナビエース』『ナビエースPlus』という素材をベースに、最適な包装手法をオーダーメイドで新開発することを意味します。そのために当社では、お客様に最適な包装仕様を作り上げるための専門組織「設計部門」を設けています。
例えば、大手楽器メーカー様の「アップライトピアノ」の案件です。従来は木製パレットに段ボールと補強用ベニヤ、発泡スチロールを使った複合包装でしたが、この包装形態を改善し、物流コスト全体を削減するための取り組みでした。
アップライトピアノは形状が縦長で後ろ寄りの偏荷重、キャスターの部分荷重もあり、重量が300kgに及びます。これを3段積みで保管するための包装を、オール段ボールで実現する、というものです。当社では2年の歳月をかけ、試行錯誤を繰り返し、お客様にご満足いただけるものを提供することができました。
資材コストで25%減、包装重量で15%減、リサイクル率は100%。年間の包装材使用量で36トンを削減し、同じく年間の段ボール使用量も12トン削減できました。また、梱包に携わる作業人員が、12人から6人になるなど、人件費の削減にも貢献できる結果となりました。
ぜひ、本社のショールームで包装技術を体感してほしい。
関東に営業所・生産拠点を開設し、サービスエリアを拡充。
本社のショールーム。大型複写機や航空機の座椅子、ピアノをはじめ、包装サンプルを大量に展示
前述のアップライトピアノの他にも、「大型フィルムロールの宙吊り包装(700kg)」「輸出用の椅子40脚の包装」「農薬散布用の無人ヘリコプターの包装」「複雑形状である自動車用ヘッドライトの包装」など、当社は様々な製品の包装を“オール段ボール”で改善してきました。
当社の包装実績や包装技術をご理解、ご体感いただくにあたっては、可能であれば当社の本社(愛知県春日井市)にあるショールーム『テクニカルサロン』に足をお運びいただければと思います。前述のアップライトピアノや大型複合機をはじめ、航空機の座椅子など、様々な包装実績が実際にご覧いただけます。
当社は現在、国内に4ヵ所の生産拠点(本社工場、岐阜・中津川工場、静岡・掛川工場、三重・亀山物流センター)を設け、主に中部圏を中心にサービスを展開していますが、2018年3月に新たに関東営業所(埼玉県草加市)を開設いたしました。引き続き、関東にも生産拠点を設け、より広範なエリアで包装・物流改善のサポートを進めていこうと考えています。
木箱や木製パレットを使用している場所はまだまだありますし、包装・物流コスト削減の課題を抱える企業様も数多くあるかと思います。当社の強化段ボール『ナビエース』、そしてそれを通じた当社の包装ノウハウは必ずお役に立てると思いますので、ぜひお気軽にお声がけいただければと思います。
この記事で紹介した製品の関連資料がダウンロードできます。
取扱会社
多すぎて掲載できないので、ほんの一部をご紹介! ■日本パッケージングコンテスト受賞歴 2008年 経済産業省製造産業局長賞「ヘッドライトの包装」※ 2009年 経済産業大臣賞「輸出用イス40脚集合包装」(コンテスト最高位)※ 2010年 ロジスティクス賞「ロール宙吊り2本入」※ 2011年 日本商工会議所会頭賞「大型複写機のオール段ボール包装」※ 2013年 ロジスティクス賞「デジタルミキシングコンソール オール段ボール包装」 2014年 適正包装賞「バルク包装」 2015年 ロジスティクス賞「紙製ジョイントロック改善」 2016年 部門賞「航空機シートのオール段ボール包装」 2017年 ロジスティクス賞「ロール宙吊り包装」 2018年 ロジスティクス賞「スリップマスター開発」 部門賞「約1トン!ロール製品のオール段ボール宙吊り包装」 2019年 経済産業省製造産業局長賞「40年来の課題 大型重量物木枠包装からALL段ボール包装実現」※ ロジスティクス賞「歯車研削砥石のオール段ボール包装」※ ※ワールドスター賞、アジアスター賞をW受賞