画像解析で硬さ試験を“全自動”に。粉末冶金の品質管理を効率化

掲載開始日:2018-07-30 00:00:00.0

画像解析で硬さ試験を“全自動”に。粉末冶金の品質管理を効率化

粉体技術の老舗グローバル企業であるヴァーダー・サイエンティフィック(旧レッチェ)。研究用試料の前処理や分析において豊富な経験と実績を有する同社が現在注力しているのが金属粉末を焼結して部品を製作する“粉末冶金”です。今回、素材である粉末、そして製造した製品の「品質管理」に役立つ2製品について話を聞きました。

今回紹介する技術と製品

硬度試験機『Qness Qシリーズ』

『Qness Qシリーズ』は、ビッカース、ヌープ、ブリネルなど各種硬さ試験を“全自動”で行える装置です。画像解析技術の活用により、一般的な硬度試験機では手間のかかる試験ポイントの設定が簡単に行えるため、試験の大幅効率化に貢献。また、試験データをPDF、ワードやエクセルで出力できるためレポート作成の時間も短縮できます。

この記事で紹介した製品の関連資料がダウンロードできます。

金属3Dプリンタで盛り上がる粉末冶金。
「材料」と「製品」の両面から品質管理を高度化・効率化

代表取締役社長 高辻 博史 氏

代表取締役社長 高辻 博史 氏

当社は研究用試料粉砕・破砕機、粒子分布/粒子形状測定装置、ふるい振とう機、電気炉などを取扱っており、粉体サンプルの作製から評価まで、幅広い領域において製品やコンサルティングを提供しています。

現在、当社が注力している分野が、金属の粉末を高温で焼結し金属部品を製作する“粉末冶金”です。近年、従来のMIM(金属粉末射出成型法)に加え、金属3Dプリンタが台頭したことで、製造業において大きな注目を集めています。

金属3Dプリンタは形状の自由度がより高く、鋳造だと金型コストが割高になりがちな多品種少量部品の製造で威力を発揮します。従来は主に試作品の製作で使用されていましたが、テクノロジーの進歩により最終製品の製作にも用いられるようになりました。

金属3Dプリンタはレーザーで金属粉末を焼結し、部品を造形していきますが、「金属粉末の品質」が悪いと、狙い通りの精度・強度を得られません。そのため、造形に入る前の金属粉末の“品質管理”が非常に重要となるのです。もちろん、造形品においても狙い通りの形状・寸法になっているか、そして必要な“強度”を満たしているかを確認する必要があります。

今回は、こうした粉末冶金分野における“品質管理”の高度化・効率化を実現する2製品をご紹介します。

数百万粒のサイズ・形状を数分に分析。特許取得の画像解析技術

粒度分布測定装置『CAMSIZERシリーズ』。2台のCCDカメラで粒子サイズと形状を測定する

粒度分布測定装置『CAMSIZERシリーズ』。2台のCCDカメラで粒子サイズと形状を測定する

金属3Dプリンティングでは、1粒の大きさが20~30μmで、形状が真球に近い粉末が良い材料とされます。これは、流動性、圧縮率、空隙率、焼結時の挙動といった特性が粒子サイズ・形状に左右されるためです。

粉末の粒子サイズを測定する方法として昔から使われているのが“ふるい”です。当社が取り扱うふるい振とう機も多くのお客様にご利用いただいていますが、粉末のサイズは測定できても形状までは評価できない点が課題です。また、顕微鏡で形状を観察する手法もありますが、1回で数十粒しか見ることができず、効率的とは言えません。

これに対し、レッチェの粒度分布測定装置『CAMSIZERシリーズ』は、2台のCCDカメラを使った画像解析手法により、数分で数百万粒の粒子サイズと形状を評価できます。ベーシックカメラとズームカメラを利用したこの手法は当社の特許技術です。

評価プロセスの効率化につながるだけでなく、素材に応じて乾式・湿式が選べるなど柔軟性にも優れます。また、ふるい振とう機と異なり、測定終了後の洗浄作業が不要な点も、効率アップにつながるポイントです。最近は金属粉関連のユーザーも増えており、粉末冶金分野において「材料の品質」に着目する企業が増えていることを実感しています。

硬さ試験を“全自動化”。画像解析技術により試験ポイントを自動算出

硬度試験機『Qness Qシリーズ』。右はサンプルのエッジを認識し、試験ポイントを自動算出している様子

硬度試験機『Qness Qシリーズ』。右はサンプルのエッジを認識し、試験ポイントを自動算出している様子

粉末冶金で製造・造形した部品の品質を評価する指標の一つが“硬さ”です。サンプルの硬さを測定するには、同一サンプルの異なる箇所の硬さを計測する必要があります。しかし、一般的な硬度試験機では「どこを計測すればよいのか」を決めるのに非常に時間がかかります。

これに対し、硬度試験機『Qness Qシリーズ(以下、Qシリーズ)』は、ビッカース、ヌープ、ブリネルなど様々な硬さ試験を“全自動”で行うことが可能です。電子制御による正確な位置決め・荷重制御、広い試験領域といったハードウェア面はもちろんのこと、サンプルのエッジを識別し試験ポイントを自動算出する機能や、試験領域をCGで可視化する機能など、ソフトウェア面でも非常に高度な技術が使用されています。

また、試験条件のテンプレートが設定されているため、例えば、歯車の硬化層試験のように通常は設定・条件出しに非常に時間がかかる試験でも、設定の手間を大幅に削減できます。さらに、測定データはPDFやエクセルで出力でき、煩雑なレポート作成作業からも解放されます。

『Qシリーズ』を製造するQness社は2018年2月に当社グループに加入したばかりのオーストリア企業です。硬度試験に対して非常に良く理解したスタッフがハード・ソフト両方の開発に携わっているため、“かゆいところに手が届く”実用的な機能が多数搭載された製品を開発でき、 欧州のほぼ全ての自動車会社、機械部品メーカー、航空機関連企業において、数多くの納入実績があります。

品質管理の効率化・省力化をサポート。
生産性向上・コスト削減・高付加価値化を実現

粉末冶金に限らず、製造業における品質管理の手法はその多くがルーティン作業です。極端なことを言えば、ルーティン作業には上手い下手がありません。むしろ、属人的に品質管理が行われる方が多くのリスクを抱えることになります。当社としては、『CAMSIZER』や『Qシリーズ』など品質管理の効率化・省人化につながる製品・ソリューションを提供することで、生産性の向上やコスト削減に貢献するだけでなく、現場の技術者がより付加価値の高い業務に時間を活用できるようサポートしていきたいと考えています。

JASIS2018に出展!

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取扱会社

ヴァーダー・サイエンティフィック株式会社(旧 株式会社レッチェ)

ヴァーダー・サイエンティフィック株式会社(旧社名 株式会社レッチェ)は試料調製と製品評価の分野で、ドイツの卓越した技術力と高品質な製品をお届けする、実験用粉砕機のグローバルカンパニーです。100年以上の歴史と経験で、分析用前処理機メーカーとして、世界でトップクラスの企業に成長いたしました。 <営業品目> 品質管理、リサーチ、開発に使われる理化学粉砕機器、縮分機器、ふるい振とう機、粒度分布測定装置、電気炉、オーブン、切断機、研磨機、埋込機、硬さ試験機の輸入販売、修理保守管理

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