多種少量生産に最適化された小型射出成形機。スーパーエンプラ対応

掲載開始日:2020-12-28 00:00:00.0

多種少量生産に最適化された小型射出成形機。エンプラにも対応 株式会社新興セルビック

日用品から自動車部品、医療機器まで幅広い分野の部品製造に用いられる射出成形機。ただ、多品種少量生産を行う場合は特に、金型の交換や樹脂替えにかかる時間や材料ロスが課題です。加えて、導入時には設置スペースが問題となることもあります。これに対して、金型交換や樹脂替えが素早く行える小型射出成形機を開発したのが新興セルビック(東京都品川区)です。今回、小型化を実現した方法や同製品のメリット、今後の展開について加藤代表に話を聞きました。

今回紹介する技術と製品

小型射出成形機『PRECISION FORMER』

『PRECISION FORMER AE-M3/M10』は、高機能樹脂の開発や部品の試作はもちろん、量産にも活躍する射出成形機です。独自のフラットスクリューによって高いエネルギー効率で可塑化が行え、PEEK・PIなどのスーパーエンプラも使用できます。また、ランナーレスで材料費の削減やサイクルタイムの短縮にも貢献。金型は小型・軽量かつワンタッチで素早く交換でき、保管スペースも大幅に節減できます。

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試行錯誤の末に生まれた小型射出成形機。
スクリューや金型などに独自技術が凝縮

株式会社新興セルビック 代表取締役 加藤 光利氏

株式会社新興セルビック 代表取締役 加藤 光利氏

当社は、金型の製造会社として1987年にスタートしました。そこから発展し、射出成形機や関連部品の製造・販売も手掛けています。2018年には当社と同じ「省・小・精」の技術力を強みとするセイコーエプソングループの一員となり、ものづくりの新しい価値を追求すべく次のステップへ踏み出しています。

今回ご紹介する『PRECISION FORMER AE-M3/M10』は、高機能樹脂の開発や部品の試作はもちろん、量産にも活躍する射出成形機です。中でも「AE-M3」は横幅が80cm以下と非常にコンパクトで、卓上に設置できます。コンセプトは“小さいものを小さくつくる”。「なぜ小さな部品を大きな成形機で作らなければならないのか」という疑問から、従来技術にとらわれない新しい切り口を模索して生まれた製品です。

小型化を実現した要因のひとつが、「独自のフラットスクリュー」です。どれだけ短くできるか試行錯誤していく中で、約3cmの長さにまで短縮できました。これにより高いエネルギー効率で可塑化を実現します。

また、スピーディーな段取り替えが可能な「ユニット金型システム」も小型化を実現した要因です。ポイントは、“射出成形機より先に金型を開発した”こと。規格化されたモールドベースに合わせるのではなく、可能な限り小さくできるよう工夫を凝らしました。さらに、ホットランナーシステムを標準搭載したことや、高効率・高トルクの減速機を自社開発した点も小型化に寄与しています。

1台で汎用樹脂からスーパーエンプラまで対応。
ランナーレスで材料費を削減&サイクルタイムも短縮

小型射出成形機「PRECISION FORMER AE-M3/M10」の構造をわかりやすく紹介

『PRECISION FORMER AE-M3/M10』は、可塑化ユニットが最高430℃まで対応しているのも大きな特長です。これにより、高温仕様の射出成形機と使い分けをせず、1台で汎用樹脂からPEEKやPIといったスーパーエンプラまで対応できます。

また、ランナーレス化のほか、独自のマイクロプローブで微細なゲートを実現しており、素早く無駄のない成形が可能です。数十gの樹脂があれば試験片がつくれ、材料費の削減やサイクルタイムの短縮に貢献します。

すでに材料開発・試作などの少量生産から精密部品の量産まで幅広く採用されており、「貴重な材料を無駄なく活用できている」「サイクルタイムが短くなり、金型投資を抑制できた」「樹脂替えや金型の切り替えが容易で生産性が向上した」といった嬉しい言葉を多数いただいています。

材料開発や部品試作に大きく貢献。
量産機として生産ラインに組み込むなど、活用の場を広げていく

小型射出成形機「PRECISION FORMER AE-M3」

小型射出成形機「PRECISION FORMER AE-M3」。卓上に設置できる

射出成形機が小さいことで生まれる効果は様々です。圧力や材料にかかる熱負荷も小さくなるため、成形精度や品質が向上します。そして、省スペース化や省エネルギー化も実現できます。

また、射出成形機が小さくなれば、組立ラインへの導入も可能です。これにより、部品成形と組立の工程が一体化された効率的な生産ラインが実現できます。「郊外でなく都心部で生産工場をつくる」「オンデマンド生産に切り替える」など生産システムの見直しにも貢献します。

新型コロナウイルスの感染拡大などにより、製造業における環境も目まぐるしく変わってきています。当社としては、“小さいものを小さくつくる”というキーワードを更に訴求していくとともに、竪型成形機や2色成形機など当社の技術がより活かせるような新しい製品開発も推進していきます。
(取材年月:2020年11月)

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取扱会社

エプソンテックフオルム株式会社

小型射出成形機、金型および関連部品の開発・製造・販売

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