ニッタン技報37

ニッタン技報37

るつぼやハースライナーなどの大型品、中空形状　純タングステン加工品の製作を容易にした新製法のタングステン材料“エスタン”を開発致しました。

タングステンは、通常、素材形状と素材サイズに制約を受ける。小さな円柱やブロック等の小型単純形状品は、製法上比較的容易に製作が可能である。しかし、大型品になると製造上使用する焼結設備、鍛造設備等の設備に限界があるため、大きくなる程、素材の製作は困難となる。一般的には、比較的高密度で均一な材料としてはφ30程度の大きさが限界である。また複雑形状品については難削材であるタングステンを円柱やブロックから加工しなければならず、膨大な加工コストが必要となってしまう。
　これらの問題を解決する為に、新製法では、素材でのニアネットシェイプ化を実現し、形状自由度を高め、加工コストを低減しました。また、密度、純度、硬度も当社従来品の同等以上を実現しました。
　新タングステン材料“エスタン”は、サファイア、ガラスなどの酸化物の溶解用るつぼ、ハースライナーなどとしてご評価頂いております。