Vol.148　“雨水”が「汚水管」に流入していませんか？

降雨による雨水と家庭などの汚水を、ひとつの管路で下水処理場まで送る方式を「合流式下水道」といい、降雨による雨水と汚水を別々の管路とし、雨水は処理せずに川や海に流し、汚水のみを下水処理場まで送る方式を「分流式下水道」ということは、既に多くの方がご存知だと思います。
分流式下水道では、ちょっと困った問題も発生しているのです。
私たちが、トイレ・台所・風呂・洗面所などで使用した排水（汚水）は、下水道を通って下水処理場でキレイになった後、川や海に流されますが、雨が降った日は、晴れの日の数倍の汚水が下水処理場に流れ込むため、処理に困っているという声を聞きます。
この原因の一つに、家の屋根や庭に降った雨水が、誤って「汚水管」につながれていることが考えられます。
雨どいや庭などからの雨水が、汚水管に流れてしまうと、大雨の日は下水処理場の能力を超えて機能がマヒしてしまい、次のようなことが考えられます。

●道路上のマンホールや、宅地内の汚水ますから汚水が溢れてしまう。
●各家庭や事業所の汚水が、流れにくくなったり、逆流してしまう。
●下水処理場で汚水をキレイに処理しきれず、川や海の水質を悪化させてしまう。