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パーツモデリングのコツ:3D CADの基礎知識4

3D CADの基礎知識

更新日:2019年2月8日(初回投稿)
著者:D2FORM 代表 榎本 実

前回は、2D作図機能のスケッチについて解説しました。今回は、パーツモデリング(部品形状のモデリング)を効率的に行うためのコツを紹介します。パーツモデリングを効率的に行うには、部品の機能や形状に応じて、フィーチャーやスケッチをうまく使いこなす必要があります。また、フィーチャーを管理する履歴を適切に扱うことも重要です。

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1. 基準の取り方

CADを使って部品形状を設計する場合、形状の位置を決める基準を明確にする必要があります。基準は、部品に要求される機能によって決められます。2D CAD製図では、基準は中心線や寸法記入によって表現します。一方、ソリッドCADではフィーチャーで形状を表すため、スケッチや押出方法など、フィーチャーの設定内容で基準を表現します。そのため、モデリング作業の前に、フィーチャーの形状と基準を検討しなければなりません。ソリッドCADで基準を決定する際の検討方法を紹介します。

・部品の向き

基準を決定するには、初めに、CADの座標に対する部品の向きを決めます。部品の向きは、一般的に、部品を使用するときの向きや、製図で正面図とされる向き、または、加工工程の作業のしやすさなどに基づいて決められます。2D CAD製図では、向きを決めたらすぐに作図を始めることができます。しかし、ソリッドCADでは、引き続き検討を行います。

・原点(基準面)

次に、部品の機能上の基準を原点(xy平面、yz平面、zx平面)に合わせます。ここで、最初のフィーチャーのスケッチ面によって、部品の向きが決まります(第3回の図1を参照)。基準が部品の端面にないと考えられる場合、原点は、スケッチ拘束で基準に合わせます(図1の上)。押出方向は、スケッチ面が基準となるように設定します(図1の下)。

図1:部品の基準とモデリング

図1:部品の基準とモデリング

・フィーチャーの構成

フィーチャーの構成の検討も重要です。形状が持つ役割をできるだけ単純化し、1つの役割を1つのフィーチャーで表すように考えます。そうすると、フィーチャーの形状も単純化し、基準を考えやすくなります。ただし、フィーチャー数は多くなるため、重要な役割のフィーチャーから順番に作成します。

図2の形状図面の部品は、1つのスケッチで作成することも可能です。しかし、単純形状フィーチャーを複数組み合わせると、作成時も編集時も、モデリングが容易になります(図2の右)。

図2:フィーチャーの構成

図2:フィーチャーの構成

このように、部品の向き、原点(基準面)、フィーチャーの構成を検討することで、部品の最初のフィーチャーのスケッチ面が決まり、モデリング作業を開始できます。

ところで、モデリング中に基準を取りたい位置に適切な要素がない場合はどうしたらよいでしょうか? この場合、参照要素を利用します。例えば、図3の形状図面のような斜めのアームをスケッチするには、スケッチ面として参照平面を利用します(図3の右)。

図3:参照要素の利用

図3:参照要素の利用

参照要素には参照平面、参照軸、参照点があります。よく利用するのは参照平面です。代表的な参照平面の作成方法は、オフセット、角度、3点、カーブ上の4つです(図4)。

図4:代表的な参照平面

図4:代表的な参照平面

2. よくある不具合

2D CADでの不具合のほとんどは作図ミスです。これに対し、ソリッドCADでは、スケッチやフィーチャーの設定内容の不整合が不具合の原因です。ソリッドCADにおけるありがちな不具合を5つ紹介します。

・空間のカット

押出によりカットする領域がそもそも空間である場合、形状に変化はありません。意味のない処理なので、CADから警告が出されることもあります。フィーチャー作成時に、この手のミスが起きることはないものの、形状変更では起こりえます。図5は、直方体の押出後、円でカットして穴を作成したモデルです。直方体の長手方向を大幅に短くすると、カットする領域にソリッドが無い状態となります(図5の右)。

図5:空間をカット

図5:空間をカット

・無理のある形状

図6のようなスイープフィーチャーで、断面の円の半径がパスの曲がる半径より大きいと、曲がった内側の表面で交差が生じます(図ではつぶれた形状として作成されています)。場合によっては、エラーが出たり、面が交差したままの不正な形状となることもあります。

図6:無理のある形状

図6:無理のある形状

・細部の形状

図7の形状図面は、製図の投影図としては問題ありません。ところが、これをソリッドCADで作成すると、斜面が円柱上面に達する箇所で、図7のモデル例1~3のように、さまざまな解釈が生じます。製造上、無視できる違いだとしても、ソリッドCADではいずれかの方法で作成する必要があります。もちろん、後工程に影響がなければ、どの方法でも構いません。

図7:細部の形状

図7:細部の形状

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

3. フィーチャーの履歴

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