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変わるビジネス:5Gの基礎知識3

5Gの基礎知識

更新日:2020年6月3日(初回投稿)
著者:株式会社野村総合研究所 ICTメディア・サービス産業コンサルティング部  テレコム・メディアグループマネージャー 亀井 卓也

前回は、5Gサービスの普及により変化するライフスタイルを紹介しました。今回は、5Gサービスによって実現する多様な業界でのビジネスの革新、主にマーケティング領域におけるトレンドを解説します。また、新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが注目され、導入する企業が増えています。5Gを含めた技術の進化は、テレワークを促進するだけでなく、オフィスの代わりに在宅で働くという意味を超えた、コワークのインフラとなっていくでしょう。本稿では、5Gがもたらす働き方の変化にも注目して解説します。

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1. マーケティングの革新

5G時代が到来し、ビジネスはどのように変わっていくのでしょう? これには、エンドユーザーに新しい価値を提供できるようになる事業創出の観点と、新しい働き方ができるようになる業務の高度化、効率化の観点があります。いずれも、自社の資産や商品をつなげる、いわゆる、コネクテッドにするというアプローチです。

社会の変化として早期に変化が起きそうなのはマーケティング、つまり広告・送客の分野です。スマートフォンのようなパーソナルデバイスにおけるマーケティングは、既に徹底的にパーソナライズされています。5G時代には、パーソナルデバイス以外のマーケティングもパーソナライズされ、ダイナミック化するトレンドが、さらに加速するでしょう。

近年では、駅の構内や電車の中、店頭などでも、デジタルサイネージによる広告をよく見かけるようになりました(図1)。広告業界ではDOOH(Digital Out Of Home:デジタル屋外広告)などと呼ばれたりします。女性誌「CanCam」は、駅のプラットフォームに並べたデジタルサイネージに女性モデルを表示し、電車が来ると衣服がその風で動くプロモーションを実施し、通行者に驚きを与えました。また日焼け止め化粧品「パンテーン」は、紫外線の量に応じて商品価格が変わるというプロモーションを行いました。これらは、電車の発着時間や紫外線量といった外部データにより、放映する広告をダイナミックに変動させるというアプローチで、ダイナミックDOOHと呼ばれています。

図1:デジタルサイネージ

図1:デジタルサイネージ

アメリカのCooler Screens社は、小売店のチルド棚のガラス扉をデジタルサイネージにし、カメラも連動させたソリューションを展開しています。具体的には、カメラで目線を計測し、認知の度合いと販売量を実データで比較することにより、商品の陳列やパッケージングの改良を行います。また、ビールを手に取った来店客をカメラで把握し、ビールに合う商品をオファーするなど、ダイナミックかつ、パーソナライズされたプロモーションを実現します。同社のソリューションによって、実際に商品の販売額が増えたという成果も報告されており、5G時代にはこのようなマーケティングの高度化が図られることでしょう。

現在、デジタルサイネージは、電車やタクシー内のように、集中して視聴される時間が確保できる場所で急速に普及しています。5Gは配線の負荷がないため、このようなデジタルサイネージがコネクテッドされ、ダイナミック化、パーソナライズ化が促進されます。今後、消費者の生活動線のあらゆる場所がマーケティング接点となっていくことが考えられます。

2. コワークのあり方も変わる

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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