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接着部品の構造設計:接着の基礎知識7

接着の基礎知識

更新日:2018年1月24日(初回投稿)
著者:株式会社原賀接着技術コンサルタント 原賀 康介

前回は、接着の強度設計の考え方について説明しました。今回は、接着部品の構造設計を行う際のポイントを解説します。

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1. 構造設計の基本理念

接着部品の構造設計を行う際には、必ず次の3点を基本理念として念頭に置きましょう。

1:接着部の品質は、設計で決まる

高性能・高品質、不良率の低さ、組み立てやすさ、コストは、全て設計の良しあしにかかっていることを十分に認識し、設計しましょう。

2:接着後の剥離、手直しは不可能

貼り合わせ後、接着剤の硬化状況を確認できるかなど、検査や後工程に配慮して設計する必要があります。

3:うまく設計された部品・構造は、シンプルで美しい

「Simple is the Best.」を目標に設計しましょう。

2. 高品質な接着を実現する構造設計とは

接着部品の構造設計時に考慮すべきポイントを、13項目にまとめました。これらを押さえれば、接着部の強化、作業効率アップを実現できます。

1:接着部を面にする

接着は応力集中に弱いので、点や線での接着は避け、面接合にしましょう。

2:外部からの力を、せん断力で受ける構造にする

接着部は、せん断力には強く、剥離力に弱い性質を持っています。剥離方向の力が加わりにくい構造にしましょう。

3:硬化前の接着剤が、かき取られない構造にする

4:部品の位置合わせが、容易な構造にする

5:接着剤硬化後のやり直しは困難なため、類似部品の貼り間違いを防止する構造にする

6:接着剤のはみ出し硬化部と、後付け部品の干渉を避ける

7:接着剤のはみ出し部を、除去しやすい構造にする

8:作業時間短縮のために、同時に貼り合わせる箇所を極力減らす

9:液体塗布に適した構造にする

10:複合接着接合法を活用する

接着剤とリベット、ねじ、かしめなど、他の接合方法を併用する複合接着接合法により、さまざまな利点が得られます。例えば、接着剤硬化までの固定治具の省略、硬化待ち時間の解消、電着塗装やアースなどの電気的導通の確保、容易で高精度な位置合わせが可能になるなど、作業の効率化が期待できます。また、高温(塗料焼付時など)での剥がれ・変形の防止、接着接合の性能向上(クリープ劣化防止、高温での接着強度の向上、疲労特性向上、接着強度のばらつき低減など)といった接着部の高性能化、接着部破壊に備えたバックアップの役目も果たします。

11:接着層を適切な厚さにする

図1に示すように、接着層が薄くなると剥離や衝撃に弱くなります。反対に接着層が厚くなると、せん断や引張に弱くなってしまいます。いずれの力にもバランス良く強度を発揮できるのは、接着層0.1mm程度の厚さです。

図1:接着層の厚さと強度の関係

図1:接着層の厚さと強度の関係

12:検査を考慮した構造にする

構造によっては、材料を接着剤で一度貼り合わせてしまうと、接着剤の硬化状態を確認しにくい場合があります。このような場合には、被着材に確認用小穴(図2)を設けておくと、接着剤塗布の有無や硬化状態の確認が容易になります。

図2:接着部に確認用小穴を設けた例

図2:接着部に確認用小穴を設けた例

13:不連続性を回避する構造にする

接着部には、形状、板厚、部品の剛性、材料物性など、さまざまな不連続性が生じる場合があります。接着部に力が加わると、不連続部に応力が集中して破壊に至るので、不連続性をカバーする工夫が必要です。形状、部品の剛性、材料物性の不連続性を回避する例を、具体的に解説します。

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

3. クリープ劣化、水による劣化への対策

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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