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接着施工のポイント:接着の基礎知識8

接着の基礎知識

更新日:2018年2月7日(初回投稿)
著者:株式会社原賀接着技術コンサルタント 原賀 康介

前回は、接着の構造設計のポイントについて説明しました。最終回の今回は、実際に接着施工を行う際のポイントを解説します。接着剤の塗り方、使用量のさじ加減一つで、接着不良を防ぐ方法をお伝えします。

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1. プライマーやアクチベータの塗布量

界面の結合を強固にしたり接着剤の硬化を促進するために、接着剤を塗る前に、接着面にプライマー(下塗り塗料、参考:第2回)やアクチベータ(活性材料、参考:第4回)を塗布することがあります。図1に示すように、塗りすぎるとプライマーやアクチベータの層が、内部破壊しやすくなって接着強度が低下するので、塗りすぎてはいけません。プライマーやアクチベータを溶剤で10倍から20倍に希釈して塗布すれば、多量に塗布しても表面に付着する成分量を減らすことができます。

図1:プライマーの塗布量と接着強度、破壊状態の関係模式図

図1:プライマーの塗布量と接着強度、破壊状態の関係模式図

2. 欠陥部を作らない接着剤の塗布方法

剛性のある部品同士を接着する場合に、図2のAのように、接着剤を接着面全面に薄く塗布して貼り合わせると、接着部に空気の巻き込みが起こって気泡が生じ、欠陥部分が発生しやすくなります。

これを防ぐには、図2のBのように、接着部の中央付近に接着剤を盛り上げ、部品を押し付けながら接着剤を接着面全面に広げる接着方法が有効です。接着剤を押し広げる時に、空気は外に向かって押し出されるため、接着部に気泡が残らず、接着欠陥部のない接着ができます。

図2:接着欠陥部を作らない接着方法

図2:接着欠陥部を作らない接着方法

接着部の空気を追い出して欠陥部を防ぎ、しかも接着剤のはみ出しを少なくしたい場合には、図3のような5点塗布(A)、X字形塗布(B)、Y字形塗布(C)などの方法もあります。

図3:接着部に欠陥を作らず、はみだし量も少ない接着剤の塗布パターン

図3:接着部に欠陥を作らず、はみだし量も少ない接着剤の塗布パターン

3. 接着剤のはみ出しと、接着層の厚さ

接着剤のはみ出しが多い部分や接着層が厚くなる部分では、接着剤の硬化収縮や、加熱硬化後の冷却時に生じる熱収縮により部品に変形が生じます。図4は、平面パネルにハット形補強材を接着する例です。接着剤の塗布量、部品の精度などに注意しましょう。

図4:接着層が厚い部分、接着剤のはみだし部での硬化収縮力による部品変形例

図4:接着層が厚い部分、接着剤のはみだし部での硬化収縮力による部品変形例

4. 精密位置合わせにおける接着剤の塗布位置、塗布量

精密な位置合わせが必要な部品では、位置合わせ装置で位置を決めた後に、図5の2例のように、接着剤をすみ肉状に塗布して固定する場合があります。このような塗布では、塗布位置は対称な位置に、各塗布部の接着剤の塗布量は同一にすることが重要です。対称性や塗布量がばらつくと、接着剤の硬化収縮力によって、部品が引っ張られて位置がずれてしまうからです。

図5:精密位置合わせ時のすみ肉接着の塗布位置・塗布量の例

図5:精密位置合わせ時のすみ肉接着の塗布位置・塗布量の例

5. 加圧固定時の注意点

1:加圧力は部品を変形させない範囲にとどめる

接着剤を塗布・貼り合わせた後に、接着剤が硬化するまで加圧固定を行います。この時の加圧力は、接着剤層が所定の厚さまで薄くなる程度で良く、部品を変形させるほど強くしてはいけません。

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

6. 接着剤の硬化時間

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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