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製図規格の基礎項目:建築製図の基礎知識2

建築製図の基礎知識

更新日:2020年1月17日(初回投稿)
著者:日本文理大学 工学部 建築学科 教授 西村 謙司

前回は、製図の基礎知識の前提となっている日本産業規格(JIS)による製図規格の概要を説明しました。そこで、製図規格の共通事項と建築製図の特徴について紹介しました。今回は、JISによって規定された製図規格の基礎項目に当たる線・尺度・寸法・表示記号について解説するとともに、建築製図特有の性質について取り上げます。

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1. 線

図面は、いくつかの種類の線が組み合わされて伝達内容が作図されています。線は、実線(極太線、太い実線、細い実線)、破線、鎖線(一点鎖線、二点鎖線)、といった線の基本形の違いによって分別されています(表1)。図面の中では、異なる線の組み合わせによって、複雑に構成された対象物の形が正確に図示されています。ここでは、建築製図で用いられる線の基本形の使い方と意味について解説します。

表1:線の種類と用途による名称

表1:線の種類と用途による名称

建築製図において、一点鎖線は、重要な意味を持ちます。建築物は、柱や壁などによって形成される構造耐力上主要な部分が、建築物が倒れないための重要な要素となります。そして、建築製図でも、柱や壁の位置を決めることが最初の課題となります。その位置を決める基準となる線を基準線(通り芯)といいます。つまり、建築製図の最初の一筆は、基準線を引くことから始まります。その線に、一点鎖線が用いられます。

実線は、対象物の形を表示する線として使われます。破線が目に見えない隠れた形を表すのに対して、見える部分の線として用いられます。図面のなかで描かれる対象物の図形は実線によって図化されていますので、実線を辿ってみることによって、対象物の全体像を認識できるようになります。

建築製図で主に用いられる線は、一点鎖線、実線、破線ですが、建築製図では、線の基本形の違いだけでなく、線の太さが重要な意味をもっています。その理由として、建築物は他の産業製品と異なって、内部空間が重要になります。その際、内部を表記するため、建築物の一部を切断して切断面を表示する必要があります。それを総合的に表記している図面が、平面図や断面図になります。そして、その切断面を図示する際に重要になるのが、切断面を表示する極太線です。

切断線が極太線で表記されるのに対して、切断されていない部分は、太線で作図されます。細線は寸法線など太線による図形の補助線として用いられます。この線の太さ・細さの違いの使い分け・読み分けが、正確な図面の作図・読図において重要な要件になります。本来、極太線で描くべきところが太線で描かれているだけで、その意図する内容の理解を困難にし、図面を読むことができなくなるのです。ちなみに、製図の規格では、極太線、太線、細線の太さの比は、4:2:1と定められています。

図1:基準線の端部(引用:JIS A 0150 建築製図通則、1999年、P.3)

図1:基準線の端部(引用:JIS A 0150 建築製図通則、1999年、P.3)

2. 尺度

尺度とは、「対象物の実際の長さ寸法」に対する「原図に示した対象物の長さ寸法」の比のことをいいます。建築製図では、通常、尺度の比が1:1より小さい尺度、すなわち、「縮尺」を用いて図面を作成します。まれに、一部分の詳細図を書く際に、1:1で書くこともあります。建築製図で使われる尺度は、描かれる対象物の複雑さや表現する目的によってさまざまです。一般に、表2のように決められています。

表2:建築製図で使われる尺度

表2:建築製図で使われる尺度

建築物は、規模が大きいため実寸で図面や模型を作成することはあまりありません。他の製作物と異なって、実物モデルを製作しながら、トライアンドエラー方式で製作することが難しいためです。よって、将来建てられる建築物を写し出す媒体として、縮尺図面や縮尺模型、パース(透視図)が利用されます。図面を作図するプロセスの中で、将来像としての建築物を予測し、構想する力が求められるということになります。そのため、製図は単に図面を引くだけの行為ではなく、製図を行うプロセスの中で、試行錯誤して、考えながら作るということが重要な意味を持つ行為といえるでしょう。

3. 寸法

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4. 表示記号

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