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製図のタイミング:建築製図の基礎知識4

建築製図の基礎知識

更新日:2020年3月17日(初回投稿)
著者:日本文理大学 工学部 建築学科 教授 西村 謙司

前回は、立体物を図面に作図する図法としての投象法について解説しました。今回は、その方法を援用して作成される、建築図面の製図のタイミングと図面の種類について解説します。建築物が竣工するまでには、多種多様な図面が必要になります。その図面について、建築設計のプロセスを確認しながら解説を進めていきます。

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1. 設計段階に応じた製図

建築物の設計プロセスは、表1に示すように、a:発案・調査・企画・基本構想、b:基本設計、c:実施設計、d:施工・竣工のように進められます。建築製図が行われるのは、主に基本設計、実施設計、施工の段階です。まずは、その設計段階の内容について説明します。

表 1:建築物の設計プロセス

表 1:建築物の設計プロセス

・基本設計

基本設計では、発案・調査・企画に基づいて確立される基本構想の内容を、実際の建築物として建てていくための図面化作業が行われます。基本構想は、必ずしも図化されて示されているわけではなく、言葉によって規定された構想であることが多く、形なき構想を形に落とし込んでいく作業が基本設計の重要な役割になります。その際、最初はラフスケッチから始められますが、エスキースを重ねていくなかで次第に形が定まり、建築物の外観、内部空間、構法などが決まっていきます。建築製図の観点からみると、基本的な構造方式が仮定されることによって、図面の初筆となる基準線を描くことができるので、その時点から本格的な製図が始められます。

基本設計の建築製図で求められる主要図面は、配置図、平面図、立面図、断面図で、これらの図面が整えられることによって、建築物の基本的な枠組と内容を確認することができるようになります。特に、基本設計の段階で建築物の方向性が決まることになるので、建築主との合意形成を図る上で、この時点での設計製図行為が重要になります。

・実施設計

実施設計は、建築物の完成へ向けて、基本設計を更に具体化していく作業になります。建築物の意匠、構造、設備の観点から建築物の内容を精緻に組み立てるとともに、個々の分野を統合する仕方で計画設計が進められていきます。

実施設計では、意匠・構造・設備の各分野によって作成された建築図面を基に、関係者が協議し、最終的に設計者が全体をまとめます。協議がまとまった段階で、建設見積を取り、予算との調整を行い、建築主との合意形成を諮ります。その間、諸条件に見合う設計がまとまるまで、製図は繰り返し手直しされます。

・施工

実施設計がまとまると、建設工事の着工へ向けて建設会社の取り決め、契約などが行われます。建設工事に当たっては、工事担当者と打ち合わせし、実際の工事を行うために必要な施工図が作成されることになります。施工図は、現場で実際に建築物の施工を行うのに必要な図面です。

施工図は、実施設計で作成された建築設計図書をもとに施工業者が工事をスムーズに行うために作成するものです。その際、施工上の品質、コスト、安全性を高めるように図面をブラッシュアップさせ、合理的で効率的な工程で施工を行うための図面を作成します。ここで重要なことは、設計者の意図をしっかりくみ取り、設計意図をふまえた設計内容を各職人に正確に伝達し、施工できる図面を作成することです。

2. 基本設計の図面

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