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IaaSの具体的な選択方法:クラウドの基礎知識4

クラウドの基礎知識

更新日:2019年10月25日(初回投稿)
著者:有限会社オングス 代表取締役 後藤 大地

前回は、クラウドサービスの種類について説明しました。今回は、IaaSの具体的な選択方法を解説します。仮想のパソコンをクラウドで提供するIaaS (Infrastructure as a Service)は、クラウドコンピューティングを広く知らしめる大きなきっかけとなりました。しかし、IaaSは万能ではありません。IaaSには、IaaS特有の特徴と、使い方のポイントがあります。クラウドで提供されているサービスは千差万別ですが、古典的で代表的なサービスのひとつということで、今回はIaaSを取り上げて具体的な選択方法を解説します。

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1. 仮想CPUの数と性能

仮想CPUとは、仮想化されたコンピュータ上で動作するOSやアプリケーションソフトなどにおいて、コンピュータのCPU(中央処理装置)の役割をするものです。IaaSは性能を見積もるのが難しいという問題があります。かなりの種類の仮想パソコン(インスタンス)が用意されているものの、最初はどれを選べばよいのか全く分からないのではないかと思います。例えば、次の表はAmazon EC2という、最も有名なIaaSのひとつで提供されている仮想パソコン(インスタンス)のうち、T2と呼ばれるベースラインモデルのスペック表です(2019年9月、執筆時点での情報)。はじめてAmazon EC2を使う場合には、このあたりのモデルから試すように勧められると思います。

表1:Amazon EC2 – T2

表1:Amazon EC2 - T2

次の表は、同じくAmazon EC2のM5と呼ばれるモデルのスペック表です(2019年9月、執筆時点での情報)。M5は最新世代の汎用インスタンスで、T2よりも高いパフォーマンスを発揮するといわれています。

表2:Amazon EC2 – M5

表2:Amazon EC2 - M5

通常、性能が高いといわれるモデルの方が、より多くの仮想CPUを提供できる傾向が見られます。仮想CPUは、物理CPUのコア(スレッド)と同じような扱いです。ただし、仮想CPUの性能は物理CPUよりも低いものとなります。

仮想パソコンのスペックは、このように仮想CPU数、仮想メモリサイズ、仮想ディスクサイズと種類、ネットワーク帯域で表現されます。しかし、これは同じモデルの中での相対的な指標としてはそれなりに使用できますが、絶対的な指標にはならない点に注意が必要です。

仮想CPUは、個数に関しては表示されますが、仮想CPU 1個当たりの性能は示されていません。インスタンスの種類ごとにベースで使っている物理CPUは異なっています。そこからどのようにコアを仮想環境に提供するのかは、仮想環境そのものに依存します。仮想CPU 1個当たりの性能がどの程度なのかを、Webに掲載されているスペック表から知ることはほとんどできません。

仮想CPUが、Aというモデルの2個のインスタンスと、Bというモデルの4個のインスタンスでは、当然4個の方が高速に動作すると思われます。しかし、実際にアプリケーションやシステムを動作させてみると、仮想CPUが2個のインスタンスの方が高速に動作するというのはよくある話です。環境が変わると仮想CPUの性能は大きく変わります。IaaSでは、仮想CPUの数はそれほど絶対的な指標ではないと知っておくとよいでしょう。

2. 仮想ディスクの性能

ディスク性能は、システムやアプリケーションの性能に強い影響を及ぼします。IaaSでは仮想ディスク(仮想ストレージ、インスタンスストレージ、ディスクストレージ、SSD、プレミアムSSDなど呼び方はさまざま)はかなり遅いという点に注意してください。激しいディスクI/Oを伴うようなシステムやアプリケーションは、IaaSでは性能が低下します。

環境によるので一概にはいえませんが、物理ディスクと比べると仮想ディスクは数倍から数十倍の遅さです。仮想ディスクでも高速に動作するものも提供されているものの、物理ディスクと同程度の性能を実現しようとすると、使用料金がかなり高額になる点に注意が必要です。

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3. ベンチマークが大切

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