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擦り合わせ開発の成功のための考え方:構想設計の基礎知識2

構想設計の基礎知識

更新日:2017年2月22日(初回投稿)
著者:庄司技術士事務所 庄司 尚史

前回は、日本のモノづくりと擦り合わせ型開発の関係、そして構想設計についてまとめました。擦り合わせ型の製品開発は日本の得意なスタイルですが、従来と同じように進めていると、国際競争力の維持は困難です。今回は、擦り合わせ開発が抱える問題点と、その合理化の方法を解説します。

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1. 製品開発で発生する問題

Tech Note読者の中には、メーカーなどで製品開発に携わる人も多いことでしょう。実際の製品開発の現場で起きる問題の例を、いくつか挙げてみます。心当たりがある人も、多いのではないでしょうか?

・時間とコストをかけた技術開発が、無駄になる
例えば、機能材料の開発は、長い期間を必要とし開発コストもかかります。ところが、せっかく作った技術のばらつきが大きく、信頼性が低かったり、価格が高すぎたりといった理由で、製品に搭載されないことが少なくありません。

・要求品質を満たさない、コストが高くなる
製品を動かした際に期待通りの性能が出なかったり、途中で原材料費が高くなったり、追加の機能が必要になることがあります。

・トレードオフが発生する
市場に出る製品は、ユーザーを満足させるだけでなく、環境、安全性などの社会的要求を満たし、さらに利益も生まなければなりません。しかし、一方を満足させると、他を満足させられないケースがよく起こります。

・想定外のトラブルが発生する
製品開発のスタート時には、過去の問題を再発させないように注意して、計画を作ります。ところが、技術が複雑化してくると、必ずといってもいいほど新たな問題が発生します。原因を究明し解決手段を講じるまで、かなりの労力を使い、開発スケジュールの遅れにつながることもあります。

このような問題は、なぜ起きるのでしょうか? 考えられる原因を表1にまとめました。また、トラブルは、製品開発の後の段階になるにつれて、増加していきます。すでに多くの点が決められているため、手段が限定され、時間の余裕もありません。このような中、対策を打つのは大変な労力を必要とします。結果として、これが「擦り合わせ型開発」の実態になっているのが、実態ではないでしょうか。

表1:製品開発の現場で発生する問題とその原因
問題結果原因や対策
長期間かけて開発した技術が製品に搭載されない開発投資の無駄・完成した技術が製品要求項目の一部を満たさない。技術開発と製品開発(設計)を分離する
品質やコスト目標を達成できない商品価値の低下・採用した技術の問題点が分からなかった。方式選択が不適切
トレードオフが発生する
(副作用が出る)
商品価値の低下・副作用についての検討が不十分だった
開発中に予期しなかったトラブルが発生する開発の長期化・ノイズに弱い設計になっている
・部品の劣化モードが見落とされている
・システムの構成要素間の干渉が起きる

市場からの要求で、製品の構成や技術は複雑化しています。さらに製品が置かれる環境やユーザーの使い方も多様です。そのため、今後の製品開発で上記の問題は、ますます増加していくと予想されます。

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2. 開発効率化のための基本方針

製品開発での問題が増える中、その対策として、開発初期、すなわち構想設計の段階で手を打つのが有効です。早めに問題の芽をつぶしておくことで、対策に費やす労力を大幅に軽減することができます。では、具体的にどのような手を打てばよいのでしょうか?

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