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情報通信設備:電気設備の基礎知識6

電気設備の基礎知識

更新日:2021年4月16日(初回投稿)
著者:東海大学 工学部 電気電子工学科 元教授(現非常勤講師) 森本 雅之

前回は、照明を中心とした電灯設備について紹介しました。本連載の最終回となる今回は、情報通信設備の基礎知識を解説します。情報通信設備は、建物内外の情報伝達を行うための電気信号を扱う弱電設備です。電話、インターホン、テレビアンテナといった住宅に欠かせない設備の他、建物内の情報ネットワークを支えるLANも重要な情報通信設備です。ここでは、従来一般住宅で使われている電話などに加え、インテリジェントビル、スマートビルでの情報通信設備についても説明していきます。また最後に、情報通信設備の保護に重要な役割を果たす避雷設備も解説します。

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1. 電話工事

電話工事は、屋外工事と屋内工事に分類されます。電話の屋外工事は、電話線を建物に引き込むまでの工事で、NTTが行います。屋内工事は、構内電気設備としての電話工事です。家庭用の電話では、電話線は建物の保安器に接続すれば、引き込み完了となります。保安器とは、落雷によって発生する誘導電流や高電圧から、通信機器を保護するための機器です。その保安器から配線を行い、屋内に電話端子(モジュラージャック)を設置すれば、電話機は電話局の交換機に直接つながります。電話機が1~2台の一般家庭であれば、これで作業終了です。

電話機が何10台もある企業や施設の場合は、屋内工事が必要になります。まず、構内専用交換機(PBX:Private Branch Exchange)を設置し、電話局と接続します。このPBXに電話機を接続すれば、それぞれの電話機で外線、内線ともに通話が可能になります。この場合、電話機1台ごとにPBXと接続するので、電話機が多い場合、あるいは複数階にまたがる場合などは、さらに多くの配線を行う必要があります。

そこで、電話の配線を一旦、端子盤に集約します。その端子盤を主配線盤(MDF:Main Distribution Frame)といいます。MDFを通じて各階に電話線を分配します。これにより、配線作業はPBXに電話回線(局線)とMDFを接続するだけで済みます。

さらに、各フロアに中継用の端子盤である中間配線盤(IDF:Intermediate Distribution Frame)を設置し、それぞれの電話機を接続します。 PBX、MDF、IDFの関係を図1に示します。インターネット回線や光回線もMDFに接続することで、建物内に展開できます。

図1:電話線の引き込み(PBX、MDF、IDFの配線例)

図1:電話線の引き込み(PBX、MDF、IDFの配線例)

その他、構内放送設備、テレビ共聴設備、集合住宅用インターホン設備など、さまざまな通信設備が建物内に設置されています。いずれもIDFなどの端子盤を中継して配線されます。

2. 情報ネットワーク

情報ネットワークとして、まず必要とされるものがLAN(Local Area Network)です。LANとは、ある範囲内のコンピュータやさまざまな情報機器間でのデータ通信を可能にするものです。LANには有線と無線があり、一般的には、有線LANにはEthernet(イーサネット)、無線LANにはWi-Fi(Wireless Fidelity)という規格が使われます。また、電力線を信号線として使うPLC(Power Line Communication)という規格が使われることもあります。

LANの基本的な構成を、図2に示します。LANは複数の機器で構成されるので、それらの機器をネットワークとして接続するためにハブが必要になります。また、LANケーブルでの通信は100m程度までといわれており、それより長い場合は中継器としてルータを使います。

図2:LANの基本構成

図2:LANの基本構成

ハブは、LAN内の機器を接続するために使用します。ハブは多くのポート(接続口)を持ち、LAN内の機器の共通接続点で、中心に位置する集線装置です。特定のポートだけを接続するスイッチ機能があるものは、スイッチングハブと呼ばれます。

ルータは、複数のネットワークに接続するために用います。外部のネットワーク(WAN、インターネットプロバイダなど)と構内のLANを接続するために必要となる機器です。ルータは、ゲートウェイ(通信プロトコルを変換すること)として働きます。また、ルータで中継することは、LANを相互に接続することになります。実際の中継器にはさまざまな仕様、機能が複合されており、リピータ、ブリッジ、スイッチなどと呼ばれる機器が使われることもあります。

3. ビルオートメーション

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4. 避雷設備

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