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食品添加物の種類:食品添加物の基礎知識3

食品添加物の基礎知識

更新日:2018年4月6日(初回投稿)
著者:武庫川女子大学 生活環境学部 教授 松浦 寿喜

前回は、食品添加物のメリットとデメリットを解説しました。今回は、着色料、発色剤、保存料など、主な食品添加物の種類を説明します。私たちが1日に摂取する、食品添加物のモデルケースも紹介します。

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1. 私たちが1日に取る食品添加物

私たちは、1日3食(もしくは2食)、欠かさず食事を食べます。そのなかで、加工食品や調味料を全く利用しないという人は、ほとんどいないと思います。加工食品や調味料を製造するためには、食品添加物が必要になります。1日の食事の中で、どのくらいの種類の食品添加物を摂取する可能性があるか調べてみましょう。

1:朝食

まずは朝食の定番メニュー、トースト(食パン)にマーガリンやジャムを塗った場合を考えてみます(表1)。食パンには、イーストの栄養源となって発酵を助けるイーストフード。でんぷんの表面に吸着して油脂類を分散させ、やわらかなパンを作る乳化剤。小麦粉のグルテンに作用し、パン生地をきめ細かくするビタミンCなどが含まれています。

マーガリンには、油脂の中に水分を分散させる乳化剤。油脂の酸化を防ぐ酸化防止剤。マーガリンの色調を整える着色料。マーガリンに不足しているビタミンAなどの補給のために、栄養強化剤などが添加されています。ジャムには、食品に粘度を与え、食感やのどごしを向上させるゲル化剤。変色を防ぐ酸化防止剤。酸味を与え、味を調整する酸味料。色調を調節する着色料などが用いられます。

表1:食事から摂取する食品添加物のモデルケース 朝食
献立 食品 主な食品添加物
トースト 食パン イーストフード、乳化剤、ビタミンC、保存料
マーガリン 乳化剤、酸化防止剤、着色料、香料、甘味料、保存料、栄養強化剤
ジャム ゲル化剤、酸化防止剤、酸味料、着色料、香料
ハムエッグ ハム リン酸塩、調味料、酸化防止剤、着色料、発色剤
ソーセージ ソーセージ リン酸塩、調味料、pH調整剤、酸化防止剤、着色料、発色剤
ソース カラメル色素、調味料、酸味料、甘味料、増粘剤、保存料
乳製品 ヨーグルト 増粘剤、香料、酸味料、甘味料、着色料
飲料 果汁入り清涼飲料 酸味料、保存料、ビタミンC、着色料、香料

2:昼食

昼食は、カレーライスをモデルにしてみましょう(表2)。カレーのルウには、うま味を付けて味をおいしくする調味料。食感を向上させる乳化剤。カレーらしい色にする着色料。酸味を調整する酸味料。香りを付ける香料などが使用されています。

表2:食事から摂取する食品添加物のモデルケース 昼食
献立 食品 主な食品添加物
カレーライス カレールウ 調味料、乳化剤、着色料、酸味料、香料
漬物 福神漬け 調味料、酸味料、着色料、酸化防止剤、甘味料、増粘剤、香料
サラダ ドレッシング 調味料、酸味料、増粘剤、着色料、香料
菓子 リングドーナツ 膨張剤、乳化剤、香料
コーヒー飲料 缶コーヒー 香料、乳化剤、安定剤、甘味料

3:夕食

夕食のメニューは、主菜に子供が大好きなハンバーグと焼肉、副菜にサラダをモデルとしてみます(表3)。簡単に調理できる冷凍ハンバーグには、食品に適度な粘り気を与え、食感を良くする増粘剤。甘みを付ける甘味料。味を調える調味料などが使用されています。デミグラスソースには、適度な粘度を与える増粘剤。味を調える調味料。特徴的な香りを付ける香料などが使用されています。焼き肉のたれには、食品にうま味を与える調味料のほか、適度な粘度を与える増粘剤。酸味を付ける酸味料。pHを調整することで保存効果を高めるpH調整剤。油脂の酸化を防止する酸化防止剤などが含まれています。

野菜サラダに使用するドレッシングには、調味料、酸味を与える酸味料。食材にからみやすくするための増粘剤。香料などが使用されています。

表3:食事から摂取する食品添加物のモデルケース 夕食
献立 食品 主な食品添加物
ハンバーグ 冷凍ハンバーグ 増粘剤、甘味料、着色料、調味料
デミグラスソース 着色料、調味料、増粘剤、香料、酸化防止剤、結着剤
焼肉 焼肉のたれ 調味料、増粘剤、酸味料、pH調整剤、酸化防止剤、着色料
みそ汁 インスタントみそ汁 調味料、増粘剤、酸化防止剤、凝固剤
サラダ ロースハム 結着剤、調味料、酸化防止剤、着色料、発色剤
ドレッシング 調味料、酸味料、増粘剤、香料、着色料
漬物 たくあん 調味料、酸味料、甘味料、着色料、酸化防止剤
炭酸飲料 コーラ 着色料、酸味料、香料、甘味料、保存料、酸化防止剤、二酸化炭素

2. 主な食品添加物の種類

主な食品添加物について、用途別に詳しく説明します。本稿では着色料、発色剤、保存料、甘味料、調味料の5種類の食品添加物を取り上げます。

1:着色料

食品の購入時、常に試食ができるとは限りません。まず食品の色を見て、おいしそうかどうかを判断し、次に香りやにおいで、購入するかどうかを決めます。私たちは、単なる栄養補給だけを目的に食品を摂取しているわけではありません。食品のおいしさや美しさ、食を楽しむことも食事の重要な要素です。食品は、本来固有の色調を持っていますが、加工食品にする場合、加熱処理などの過程で変色・退色することがあります。そこで食品本来の色調を復元するために、着色料が使用されます。

着色料には、指定添加物(天然、合成にかかわらず安全性が確認された添加物。参考:第1回)として食用赤色102号などタール系色素(とそのアルミニウムレーキ)、β-カロテン、三二酸化鉄、銅クロロフィルなどがリストアップされています。既存添加物(1995年の食品衛生法改正以前に、天然添加物として使用されていたもの。参考:第2回)として、カラメル色素、クチナシ色素、コチニール色素、ベニコウジ色素などが登録されています。一般飲食物添加物として、赤キャベツ色素、ウコン、果汁などが、リスト化されています。一般飲食物添加物とは、ジュースや寒天など、一般的な飲食物が食品添加物として使用されているものです。食品衛生法によってリスト化されており、リスト記載のものしか使用できず、またリスト記載の正式名称を製品に明記することが義務付けられています。

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