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食品添加物の表示ルール:食品添加物の基礎知識6

食品添加物の基礎知識

更新日:2018年5月10日(初回投稿)
著者:武庫川女子大学 生活環境学部 教授 松浦 寿喜

前回は、食品添加物の1日摂取許容量と使用基準がどのように決められているのか、安全性の根拠となる毒性試験の方法や、許容量の算出方法を解説しました。今回は、食品添加物の食品表示に関する規定や、記載が免除される場合を取り上げます。

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1. 加工食品における食品表示規定

皆さんもご存じのとおり、全ての加工食品のパッケージに、原材料名などの食品表示欄(図1)があります。国民の健康志向の高まりとともに、食品に使用されている原材料や食品添加物、賞味期限などへの関心が高まっています。筆者が在籍している大学の学生を対象にした調査(武庫川女子大学の学生134名)では、99%の人が「食品購入時、食品に記載されている、いずれかの表示を見る」と答えています。

図1:国内製造の加工 食品の表示欄例(知っておきたい食品の表示、消費者庁、2016年、P.7掲載の図を元に作成)

図1:国内製造の加工食品の表示欄例(知っておきたい食品の表示、消費者庁、2016年、P.7掲載の図を元に作成)

この食品表示欄には、名称、原材料名、添加物、内容量、賞味期限、保存方法、製造者などが表示されています。以前は食品衛生法、JAS法、健康増進法の3つの法律により、表示ルールが定められていました。しかし複雑で分かりにくい制度だったため、2015(平成27)年4月1日から、これら3つの法律の規定を統合し、新しい食品表示基準を定めた食品表示法が施行されました。同法では、原材料名と添加物にそれぞれ記載欄を設けて表示する、もしくは原材料名欄に原材料と添加物を明確に区分して表示することになりました(図2)。なお、輸入食品の場合は、同様の表示とともに、原産国名の表示が義務付けられています。

図2:いちごジャムの原材料名と添加物の表示方法(知っておきたい食品の表示、消費者庁、2016 年、P.8の図を元に作成)

図2:いちごジャムの原材料名と添加物の表示方法(知っておきたい食品の表示、消費者庁、2016年、P.8の図を元に作成)

2. 食品添加物の表示方法

ここからは、食品表示欄の中でも、食品添加物の表示に注目します。容器に入れられ、包装された加工食品は、原則として使用した全ての食品添加物を表示することが義務付けられています。表示方法は、容器または包装の見やすい箇所に、一括して表示し、原材料同様、食品添加物も重量の重い順に記載します。

食品添加物は、食品衛生法により、以下のリストに定められた物質名で表示することになっています。それぞれの物質名は、指定添加物は「食品衛生法施行規則別表第1」、既存添加物は「既存添加物名簿収載品目リスト」、一般飲食物添加物は「一般に食品として飲食に供されている物であって食品添加物として使用される品目リスト」により定められています。

しかし、これらの物質名は専門的で、消費者には分かりにくいものもあるため、分かりやすく、なじみのある簡略名や類別名で表示することが認められています。例えば、L-アスコルビン酸はビタミンCやV.C、コレカルシフェロールはビタミンDやV.Dのように表示されます(表1)。なお、それぞれの物質名の簡略名も、全て食品衛生法によって定められたものです。 

表1:食品添加物(物質名)の簡略名の一例
物質名 簡略名 
亜硝酸ナトリウム 亜硝酸Na
L-アスコルビン酸 アスコルビン酸、 V.C
安息香酸ナトリウム 安息香酸Na
塩化カリウム 塩化K
オルトフェニルフェノール OPP
カルボキシメチルセルロース
カルシウム
CMC-Ca、繊維素グリコール酸Ca
β-カロテン カロチン、カロチン色素、カロチノイド、カロチノイド色素、カロテン、カロテン色素、カロテノイド、カロテノイド色素
グリセリン脂肪酸エステル グリセリンエステル
L-グルタミン酸ナトリウム グルタミン酸ナトリウム、グルタミン酸Na
ジベンゾイルチアミン チアミン、ビタミンB1、V. B1
食用赤色2号 赤色2号、赤2
食用赤色2号アルミニウムレーキ 食用赤色2号、赤色2号、赤2、アマランス
D-ソルビトール ソルビトール、ソルビット
ソルビン酸カリウム ソルビン酸K
炭酸水素ナトリウム 炭酸水素Na、重炭酸Na、重曹
二酸化炭素 炭酸
パラオキシ安息香酸イソブチル パラオキシ安息香酸、イソブチルパラベン

3. 使用目的の併記が必要な食品添加物8種

前項で触れたように、食品添加物は定められた物質名で表示されます。特に消費者の関心が高い用途名(使用目的)8種については、物質名だけでなく、用途名を併せて表示することになっています。この8種類の用途名とは、甘味料、着色料、保存料、増粘剤(安定剤・ゲル化剤・糊料)、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤の8つです(表2)。

表2:用途名(使用目的)併記の表示例
用途名(使用目的) 表示例
甘味料 甘味料(スクラロース)
着色料 着色料(赤2)、赤色2 号
保存料 保存料(ソルビン酸K)
増粘剤(安定剤、ゲル化剤、糊料) 増粘剤(キサンタンガム)
酸化防止剤 酸化防止剤(ビタミンC)
発色剤 発色剤(亜硝酸Na)
漂白剤 漂白剤(亜硫酸塩)
防かび剤 防かび剤(イマザリル)

なお、着色料は用途名併記が原則ですが、「〇〇色素」のように「色」という文字が物質名に入っている場合、着色料として用いられていることが明白なので、用途名を記載せずに良いことになっています。狭い表記スペースの有効利用のため、同義の語句の重複表記を防ぐルールです。

4. 一括表示が可能な食品添加物

香料やガムベースなど、複数の食品添加物を組み合わせて使うものや、有機酸やアミノ酸のように食品中に常在する物質の場合は、各使用物質名の代わりに、効果や使用目的が分かりやすい名称、すなわち一括名での表示が認められています。

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

5. 食品添加物が表示を免除されるケース

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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