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食品添加物指定の条件と流れ:食品添加物の基礎知識7

食品添加物の基礎知識

更新日:2018年5月31日(初回投稿)
著者:武庫川女子大学 生活環境学部 教授 松浦 寿喜

前回は、食品添加物に関する食品表示の規定や、記載が免除される場合を紹介しました。いよいよ最終回となる今回は、新たな物質が厚生労働省の認可を受け、食品添加物として指定されるまでの流れを解説します。また、グローバルに食品添加物の安全性を守る国際機関、コーデックス委員会やJECFAについても言及します。

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1. 食品添加物指定の条件

食品添加物の指定リストは、すでに登録されているものの安全性や使用状況を見直し、不適切なものを削除するとともに、新たな物質の登録を随時行っています。2016(平成28)年には亜セレン酸ナトリウム、オクタン酸など5種類が、2015(平成27)年にはカンタキサンチン、クエン酸三エチルなど4種類が登録されました。

新たな食品添加物の指定については、厚生労働省の食品添加物の指定及び使用基準改正に関する指針(別添)に記載されています。新たな物質が食品添加物に指定される場合、「人の健康を損なうおそれがなくかつその使用が消費者に何らかの利点を与えるもの」とされています。従って、新たな食品添加物の指定にあたり、安全性と有効性が科学的に確認されている必要があります。

まず、食品添加物において最も大切なことは、安全性です。食品添加物の安全性は、要請者が厚生労働省に要請した使用方法で、実証または確認されていなければなりません。

次に、有効性については、下記4点のいずれかに該当することが実証または確認されていなければりません。

(1)食品の栄養価を保持するもの。ただし、(2)に該当する場合またはその食品が通常の食事の中で重要なものでない場合には、食品中の栄養価を意図的に低下させることも、正当と認められる場合がある。

(2)特定の食事を必要とする消費者のための食品の製造に必要な原料または成分を供給するもの。ただし、疾病の治療その他医療効果を目的とする場合を除く。

(3)食品の品質を保持しもしくは安定性を向上するものまたは味覚、視覚などの感覚刺激特性を改善するもの。ただし、その食品の特性、本質または品質を変化させ、消費者を欺瞞(ぎまん)するおそれがある場合を除く。

(4)食品の製造、加工、調理、処理、包装、運搬または貯蔵過程で補助的役割を果たすもの。ただし、劣悪な原料または上記のいずれかの過程における好ましからざる手段もしくは技術(非衛生的なものを含む)の使用による影響を隠ぺいする目的で使用される場合を除く。

2. 食品添加物指定の流れ

食品添加物の指定を新たに得るにあたって、要請者は厚生労働大臣あてに食品添加物の成分規格、使用基準、安全性などに関する資料(表1)を準備し、指定の要請を行います(図1)。なお天然由来物質、化学的合成品の区別なく、同様の手続きを取る必要があります。

表1:食品添加物指定の要請に必要な資料
 分類 資料の種類
 1. 添加物の概要 1:名称および用途
2:起源または発見の経緯
3:諸外国における使用状況
4:国際機関などにおける安全性評価
5:物理化学的性質
・構造式など
・製造方法
・成分規格
・食品添加物の安定性
・食品中の食品添加物の分析法
6:使用基準案
7:その他
 2. 有効性に関する知見 1:食品添加物としての有効性および他の同種の添加物
との効果の比較
2:食品中での安定性
3:食品中の栄養成分に及ぼす影響
 3. 安全性に係る知見 1:体内動態試験
2:毒性試験
・亜急性毒性試験および慢性毒性試験
・発がん性試験
・1年間反復投与毒性試験/発がん性併合試験
・生殖毒性試験
・出生前発生毒性試験
・遺伝毒性試験
・アレルゲン性試験
・一般薬理試験
・その他の試験
3:ヒトにおける知見
4:1日摂取量の推計など
 4. 引用文献一覧  

図1:食品添加物指定までの流れ

図1:食品添加物指定までの流れ

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

3. 食品添加物の国際的な基準

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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