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品質保持とユニーバーサルデザイン:おいしさ・健康・安全を包む!食品包装の基礎知識3

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更新日:2015年9月3日(初回投稿)
著者:野田治郎技術士事務所 所長 経営工学部門(包装・物流) 野田 治郎

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1.食品包装と品質保持

食品包装は、保管流通段階における生物的、化学的、物理的な変質要因から食品を保護する役割を持っています。表1に、食品を変質させる要因とそれを防止するための包装技術をまとめます。

表1:食品の変質と包装技術
変質要因食品の変質変質を防止するための包装技術
生物的変質
(微生物・酵素・昆虫)
腐敗、膨張、風味劣化、変色、物性変化 虫害ホットパック、包装後加熱殺菌包装(ボイル殺菌、セミレトルト殺菌、 レトルト殺菌、ハイレトルト殺菌)、無菌包装
化学的変質
(酸素・温度・光線・化学反応)
風味劣化、褐変、退色、異臭、物性変化、栄養成分の減少真空・ガス置換包装、脱酸素剤封入包装、酸素機能付包材、青果物鮮度保持包装(MA包装)
物理的変質
(物質の移行・散逸・衝撃・振動・加重)
物性変化(粘度・食感)、異臭、形状破壊防湿包装、緩衝包装

生物的変質を防止する包装技術

ホットパック:加熱殺菌した食品を熱いまま充填し密封する方法です。果汁飲料、ジャム、タレ・ソース、ケチャップなどがあります。(図1)

ホットパックの製品例

図1:ホットパックの製品例(著者撮影)

包装後加熱殺菌:殺菌温度によりボイル殺菌(100℃未満)、セミレトルト殺菌(約115℃以下)、レトルト殺菌(約125℃以下)、ハイレトルト殺菌(約130℃以上)があります。

無菌包装:高温短時間、殺菌した食品を冷却し、無菌雰囲気化で充填し密封する方法です。熱による食品の品質劣化が少なく、食品本来の色や味を保つことができます。ポーションミルク、カップ入りデザート、スライスハム、ミネラルウオーター、ブリック型紙パック入り牛乳・果汁などがあります。(図2)

これらの殺菌のための包装技術は、食品の性状、pH、水分活性、対象菌、包装形態、保管・流通条件(常温かチルドか)、賞味期間、生産数量などから最適な方法が選択されます。

無菌包装の製品例

図2:無菌包装の製品例(著者撮影)

化学的変質を防止する包装技術

真空包装:酸化防止、後殺菌の効率向上のために行います。パウチに鋭角的な突起ができピンホールが発生しやすいので包材構成に考慮が必要です。水分活性の高い低酸性食品(pH4.6超、水分活性0.94超)では、ボツリヌス菌などの嫌気性菌が真空下で増殖します。そのため、120℃4分間以上のレトルト殺菌か、10℃以下のチルド流通が必須となります。

ガス置換包装:酸化防止、微生物制御、肉の発色保持、粉体の固結防止などの目的で行われます。真空包装と違い、シール不良やピンホールが目視では判定できない欠点があります。

脱酸素剤封入包装:食品に直接触れない封入形態にすることが必要です。脱酸素剤はコスト高、充填作業と管理、誤食の問題があります。そこで、包装自体で酸素を吸収する能力を持つ各種の酸素吸収機能付包材が開発され採用が進んでいます。(図3)

酸素吸収機能付包材の製品例

図3:酸素吸収機能付包材の製品例(著者撮影)

青果物鮮度保持包装:収穫後も生命活動している青果物に対し、鮮度を保持するのに最適な環境を包装内に整える包装技法です。青果物の種類、内容量、包装面積、流通条件などを考慮して適度な透過性を持つフィルムが選択されます。

物理的変質を防止する包装技術

防湿包装:以下の条件から必要とされる防湿性能が計算され、それをもとに包装の材料構成が決まります。
※防湿性能を計算するための条件
内容食品の水分活性、初期水分含量・許容限界水分含量、充填量、包装材料の表面積、保管温度・湿度、保管期間

緩衝包装:内容物の落下衝撃、疲労破壊、荷重変形などに対する強度を把握し、包装形態、材料構成を決めます。実際の流通条件に基づいた振動試験、落下試験、高積試験、輸送試験を行い確認します。

フィルムをチェック!(イプロス医薬食品技術)

2.食品包装とユニバーサルデザイン

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