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食品包装に関わる法律と新しい包材:おいしさ・健康・安全を包む!食品包装の基礎知識5

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更新日:2015年10月15日(初回投稿)
著者:野田治郎技術士事務所 所長 経営工学部門(包装・物流) 野田 治郎

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1. 食品包装に関わる法律

食品包装に関係する法律は、以下のように多岐にわたります。

食品衛生法、日本農林規格(JAS法:品質表示基準)、健康増進法、食品表示法、計量法、酒税法、消防法、製造物責任法(PL法)、知的財産基本法(特許・商標・意匠)、景品表示法、資源有効利用促進法、容器包装リサイクル法、日本工業規格(JIS)など

法律はたびたび改正されるため、法律を熟知した専任者による日常のチェックが必要です。法律違反はたちまち市場からの製品回収につながります。特に表示についてはトラブルが起きやすく、開発段階から製品の出荷段階まで熟練者による何重ものチェックが必要です。

<トラブルを起こしやすい項目>
表示事項(特に原材料・添加剤、アレルギー表示)、版下のミス、印刷仕上がり(判読不能となる汚れやかすれ)、期限表示日付、包材の取り間違え、異種包材の混入など

つぎに、食品包装で気を付ける必要のある法律を説明します。

1:食品衛生法

食品衛生法で食品包装に関係する条文は、表1に示した第15条、第16条、第18条、および第18条に基づいて定められた昭和34年厚生省告示370号「食品・添加物等 の規格基準」です。

表1:食品衛生法の器具および容器包装に関する条文
第15条営業上使用する器具および容器包装は、清潔で衛生的でなければならない。
第16条有毒な、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは付着して人の健康を損なうおそれがある器具若しくは容器包装又は食品若しくは添加物に接触してこれらに有害な影響を与えることにより人の健康を損なうおそれがある器具若しくは容器包装は、これを販売し、販売の用に供するために製造し、若しくは輸入し、又は営業上使用してはならない。
第18条厚生労働大臣は、公衆衛生の見地から、販売の用に供し、若しくは営業上使用する器具若しくは容器包装若しくはこれらの原材料につき規格を定め、又はこれらの製造方法につき基準を定めることができる。 2 前項の規定により規格又は基準が定められたときは、その規格に合わない器具若しくは容器包装を販売し、販売の用に供するために製造し、若しくは輸入し、若しくは営業上使用し、その規格に合わない原材料を使用し、又はその基準に合わない方法により器具若しくは容器包装を製造してはならない。

しかし、食品衛生法だけでは安全・衛生性を確保する判断基準が明確でないため、それを補完するための自主基準をいろいろな業界団体が作っています。(表2)

表2:自主基準を制定している団体の一覧
種類団体名自主基準の形態
原材料に関する自主基準ポリオレフィン等衛生協議会ポジティブリスト
塩ビ食品衛生協議会ポジティブリスト
塩化ビニリデン衛生協議会ポジティブリスト
合成樹脂工業協会ポジティブリスト
印刷インキ工業連合会ネガティブリスト
食品包装材料用接着剤等衛生協議会ネガティブリスト
日本製紙連合会ネガティブリスト
日本製缶協会ネガティブリスト
製造に関する自主基準軟包装衛生協議会適合工場認定制度

その中でも食品包装での使用量が多いポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、PETなどのプラスチックを管轄するポリオレフィン等衛生協議会 の自主基準が特に重要です。日本で製造および販売される器具・容器包装は、食品衛生法だけでなく自主基準に適合することが求められます。

2:製造物責任法(PL法)

製造物責任法では、製造物の欠陥により損害が生じた場合、製造者の過失の有無に関わらず、被害者は製造者の責任を問うことができます。欠陥は、一般的に、A:設計上の欠陥、B:製造上の欠陥、C:指示・警告などの表示上の欠陥に分類されます。

A:設計上の欠陥
いわゆる欠陥包装で、使用時に包装が壊れてケガをしたり、内容物が変敗し健康を害したりすると設計上の欠陥が問われます。対策は設計段階で問題点に気付き解決しておくことです。また、その時点での安全対策上最善の技術を採用していないと欠陥とみなされます。

図1は、設計上の欠陥を回避したダブルセーフティ缶ぶたを採用した例です。フルオープンの缶ぶたで手を切ることを防ぐために、ふたの端面を折り曲げ加工しています。

食品包装

図1:ダブルセーフティー・イージーオープン缶採用例(著者撮影)

B:製造上の欠陥
設計どおりに製造されなかったことにより安全性を欠いた場合です。使用材料の配合ミス、製造工程の管理ミス、異物混入などが製造上の欠陥となります。

C:指示・警告などの表示上の欠陥
製造物から除くことが不可能な危険がある場合に、適切な表示により情報を与えていないと表示上の欠陥となります。食品包装の場合は、表示をきちんと読む消費者はほとんどいないため、表示しておけば免責になるという考えではクレームは無くなりません。

図2は表示の欠陥を回避するための表示例です。レトルトパウチのように硬いパウチは縁で手を切りやすいですが、技術的に改善が難しいため注意表示が必要とされています。

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図2:パウチの縁で手を切ることに対する注意表示(青枠内・著者撮影)

3:知的財産基本法

容器包装では、特許権、実用新案権、意匠権、商標権が関係します。新規な容器包装ができると、権利化するため早く出願することばかりに気を取られがちになります。出願より、先行の権利に抵触しないことを確認する方が重要です。抵触調査がおろそかになると、直前に発売中止になったり大きな係争になったりします。

包装機をチェック!(イプロス医薬食品技術)

2. 食品包装の新しい動き

保管用PDFに掲載しています。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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