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幾何特性の種類と記号:幾何公差の基礎知識3

幾何公差の基礎知識

更新日:2018年10月19日(初回投稿)
著者:株式会社ラブノーツ 代表取締役 技術士(機械部門) 山田 学

前回は、幾何公差を用いた位置精度の指示方法について説明しました。今回は、幾何特性の種類と特徴、および各特性を使用する目的を解説します。また、サイズ公差では普通許容差(一般公差、普通公差)と呼ばれるものが、幾何公差はどのように適用されるかを紹介します。

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1. 幾何特性の種類と記号

図面上で、ある部品が直線・円・平面で示されている場合、多くの日本人加工者はできるだけ正しい直線・円・平面に加工しようとします。ところが、完全に正しい形状(幾何学的に正しい直線・円・平面)に仕上げることは不可能です。そこで問題となるのは、どの程度まで正しく仕上げたらよいか、逆にいえば、どの程度までの狂いであれば許されるかです。それを数値化したものが、幾何公差です。

幾何公差には、14種類の特性があります。幾何公差を学ぶ最初のステップとして、14種類の幾何特性の名称と、各特性を使用する目的を覚えましょう(表1)。

表1:幾何特性の名称と使用目的
名称使用する目的
真直度理論的に正確な真っ直ぐな線から、どれだけ変形しているかを表す
平面度理論的に正確な真っ平らな面から、どれだけ変形しているかを表す
真円度理論的に正確な真円から、どれだけ変形しているかを表す
円筒度理論的に正確な円筒から、どれだけ変形しているかを表す
線の輪郭度理論的に正しい母線形状から、どれだけ変形しているかを表す
面の輪郭度理論的に正しい表面形状から、どれだけ変形しているかを表す
平行度基準に対して、どれだけ平行から、傾いているかを表す
直角度基準に対して、どれだけ直角から、傾いているかを表す
傾斜度基準に対して、理論的に正確な角度から、どれだけ傾いているかを表す
同軸度
(同心度)
基準となる中心線に対して、どれだけ位置ずれしているかを表す
(基準となる中心点に対して、どれだけ位置ずれしているかを表す)
対称度基準となる中心平面に対して、どれだけ位置ずれしているかを表す
位置度基準からあるべき位置に対して、どれだけ位置ずれしているかを表す
円周振れ基準を回転させたとき、任意の位置での母線がどれだけ振れているかを表す
全振れ基準を回転させたとき、表面全体がどれだけ振れているかを表す

これらの14種類の幾何特性は、形状偏差、姿勢偏差、位置偏差、振れ偏差の4つの偏差(ずれ)に分類されます。

  • 形状偏差とは、対象となる形体が、幾何学的に正しい形状を表す偏差の許容値内にあるかを規定します。
  • 姿勢偏差とは、対象となる形体が、データム(理論的に正確な幾何学的基準)に関連し、平行や直角、任意の角度で設計された形状が、幾何学的に正しい姿勢を表す偏差の許容値内にあるかを規定します。
  • 位置偏差とは、対象となる形体が、データムに関連し、中心点や中心線、中心平面が、幾何学的に正しい位置に存在するかを表す偏差の許容値内にあるかを規定します。
  • 振れ偏差とは、対象となる形体が、データムに関連し、回転体の表面において、指定された方向の変位が偏差の許容値内にあるかを規定します。

表2に、幾何特性の種類と記号、およびデータムの要否をまとめました。幾何特性の記号は、目的とする特性を想起しやすいようにデザインされているため、覚えやすいのではないでしょうか。

表2:幾何特性の種類と記号

幾何特性の種類と記号

2. 普通幾何公差とは

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