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レーザの安全:レーザ加工の基礎知識5

レーザ加工の基礎知識

更新日:2018年10月25日(初回投稿)
著者:関東職業能力開発大学校 生産機械システム技術科 能開准教授 永野 善己

レーザは、焼入れ、溶接、切断、穴あけ、マーキング、彫刻など、いろいろな用途に使える便利な道具です。しかし、使い方を誤ると、致命的な事故につながることがあります。よって、JIS(日本工業規格)などで、事故を未然に防ぐ基準が定められています。今回は、レーザの安全について解説します。

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1. レーザの安全

指向性の高いレーザ光を集光レンズで絞ると、極めて高いエネルギー密度の光源が得られます。レーザ加工は、この光源を利用して行う加工です。レーザ光は優れた特性を持つ反面、危険でもあります。その危険は、レーザを使用する人だけでなく、近くで作業する人にも及ぶ可能性があります。レーザ加工とレーザの安全は一緒に考える必要があり、レーザに関連する危険を熟知していなければなりません。特に、高出力レーザ加工機を使用する場合、1番の問題は目の安全性です。

レーザ光を直視すると、重大な目の傷害につながり、場合によっては失明する恐れがあります。レーザ加工機の近くには、レンズなどの光沢表面で光が反射し、さまざまな細かいレーザ光が存在するかもしれません。細かいレーザ光でも、目を損傷させる強度があるので、大変危険です。作業者はレーザ光から目を守るため、レーザ安全保護メガネをかけなければなりません。図1はレーザ用の安全保護めがねです。レーザ光にはさまざまな種類があり、波長も違います。保護メガネも、保護したいレーザ光の波長に合わせて、選択する必要があります。図1から、CO2レーザ用とYAGレーザ用のレンズの色が違うことが分かるでしょう。

図1:レーザ用安全保護めがね

図1:レーザ用安全保護めがね

レーザ光は、皮膚、衣服、塗料を焼き焦がす強度も備えており、アルコール、ガソリン、エーテルなどの溶剤を発火させる恐れがあります。さらに、ビデオカメラ、光電子増倍管、フォトダイオード内の感光要素を損傷する場合もあります。高出力のレーザ加工機を使用する場合は、レーザ光の危険性に気を配り、安全な使用を心掛けましょう。

2. レーザの安全基準

レーザの安全基準は、JIS C 6802レーザ製品の安全基準(国際規格IEC60825-1)で規定されています。レーザの危険度に応じてクラスが分けられおり、クラスごとの安全対策が必要です。レーザのクラスは1から4まで存在し、クラスが上がるほど危険度が増します(表1)。

表1:レーザクラスの分類(JIS C 6802:2011レーザ製品の安全基準を基に作成)
クラス説明
クラス1設計上本質的に安全である
クラス1M低出力(302.5~4,000nmの波長)。ビーム内観察状態も含め、一定条件の下では安全である。ビーム内で光学的手段を用いて観察すると、危険となる場合がある
クラス2可視光で低出力(400~700nmの波長)。直接ビーム内観察状態も含め、通常目の嫌悪反応によって目の保護がなされる
クラス2M可視光で低出力(400~700nmの波長)。通常目の嫌悪反応によって目の保護がなされる。ビーム内で光学的手段を用いて観察すると、危険となる場合がある
クラス 3R可視光ではクラス2の5倍以下(400~700nmの波長)、可視光以外ではクラス1の5倍以下(302.5nm以上の波長)の出力。直接ビーム内観察状態では、危険となる場合がある
クラス 3B0.5W以下の出力。直接ビーム内観察をすると危険である。ただし、拡散反射による焦点を結ばないパルスレーザ放射の観察は危険ではなく、ある条件下では安全に観察できる
クラス 4高出力。危険な拡散反射を生じる可能性がある。これらは皮膚障害をもたらし、火災を発生させる危険もある

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3. 事故の実例に学ぶ

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