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労働安全衛生法と安全配慮義務:機械安全の基礎知識7

機械安全の基礎知識

更新日:2018年1月16日(初回投稿)
著者:職業能力開発総合大学校 教授 千葉 正伸

前回は、労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)を紹介しました。今回は、最終回です。労働安全衛生法と安全配慮義務について解説します。

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1. 労働安全衛生法の目的

1972年に制定された労働安全衛生法は、それまで労働基準法に集約されていた長時間労働や危険有害物による健康障害などから、労働者を守る安全衛生の基準を詳細に定めた法律です。

労働安全衛生法の第1条には、法律の目的が定められています。「この法律は、労働基準法と相まって、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする」

最初には「労働基準法と相まって」という表現があり、労働安全衛生法と労働基準法に、密接な関係があることを示しています。また、危害防止基準の確立、責任体制の明確化、自主的活動の促進の3本柱によって、労働者の安全と健康確保、快適な職場環境の形成を促進していくと記されています(図1)。

図1:労働安全衛生法の目的

図1:労働安全衛生法の目的

2. 企業の四重責任

職場での事故や災害は、あってはなりません。しかし発生してしまった場合、刑事責任・行政責任・民事責任・行社会的責任の四重責任が、事業者に課せられます(表1)。決められたことをきちんと守り、法律に違反していない場合でも、安全配慮義務違反で民事責任が課せられる場合もあります。刑事責任と民事責任はイコールではありません。安全配慮義務については、次の章で詳しく解説します。

表1:事業者に課せられる四重責任

表1:事業者に課せられる四重責任

3. 安全配慮義務と順守義務

労働災害が発生した場合、事業者は四重責任を負います。それでは、事業者と労働者の関係は、どのようになっているのでしょうか。事業者(雇用主)と労働者は、労働契約によって雇用関係が成立しています。雇用主には、労働者にけがをさせず、安全に働いてもらうという安全配慮義務があります(図2)。

図2:労働災害発生と法的責任の関係

図2:労働災害発生と法的責任の関係

・雇用主の安全配慮義務

雇用主(企業)は、労働者の生命、身体、健康を守る義務を負っています。雇用主が設置した施設・機械・設備や、業務命令上の不備・不注意によって労働災害が発生した場合、雇用主の安全配慮義務違反が問われる可能性があります。また、損害賠償をしなければならない場合もあります。この安全配慮義務は、民法に規定はなく、判例法上認められてきたものです。雇用主には、労働安全衛生法上の義務として安全衛生活動を行い、危険や有害性を予見し回避することが求められています。危険の予見とは何でしょうか? 職場には、労働安全衛生法には明記されていない危険が、数多く潜在しています。雇用主の管理監督者は、これらの危険を予見し、回避しなければなりません。

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4. 労働災害の現状

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