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鉄鋼とは:金属材料の基礎知識2

金属材料の基礎知識
更新日:2019年8月1日(初回投稿)
著者:東京都立産業技術研究センター 上席研究員 博士(工学) 青沼 昌幸

前回は、金属の特徴とその強化法について解説しました。第2回となる今回は、鉄鋼と非鉄金属の分類や金属基複合材料について解説します。また、構造用にもっとも広く使われている鉄鋼材料を中心に、鉄の5元素の役割など、その基本についても解説します。

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1. 鉄鋼と非鉄金属、金属基複合材料

金属材料は、大きく「鉄鋼材料」と「非鉄金属材料」とに分類されます。鉄鋼材料は、文字通り主な構成元素が鉄(Fe)である材料です。鉄鋼材料には非常に多くの種類がありますが、例として機械構造用鋼、工具鋼などがあげられ、ステンレス鋼や鋳鉄も、鉄鋼材料として分類されます。一方の「非鉄金属材料」は、文字のまま「鉄ではない金属材料」です。アルミニウム、チタン、銅やマグネシウムなど、鉄が主成分ではない金属が非鉄金属材料と呼ばれます。この分類の仕方は、生産量が圧倒的に多い鉄鋼とその他の金属を分ける意味合いが強いですが、わかりやすい分類法として用いられます。

その他、少し変わったものに、金属とその他の材料を組み合わせて優れた特性を持たせた「金属基複合材料」と呼ばれる材料があります。例えばアルミニウムやチタンを主成分として、硬いSiC(炭化ケイ素)やAl2O3(アルミナ)を粒状・繊維状などに分散した材料などです。図1は、アルミニウム基複合材料の例です。白い部分がアルミニウム合金の基地です。その他にグレーの粒が分散しているのが見えますが、これが硬さを出すために意図的に混ぜ込まれた硬い材料です。

図1:アルミニウム基複合材料の顕微鏡写真

図1:アルミニウム基複合材料の顕微鏡写真

2. 鉄と鋼(てつとはがね)

金属材料のうち、最も広く利用されている材料は鉄です。安価で資源も豊富なため、広く使われています。鉄鋼には「炭素(C)、ケイ素(Si)、マンガン(Mn)、リン(P)、硫黄(S)」が必ず含まれています。鉄鋼材料は、これらの種類と量をコントロールし、さらに別の元素を添加したり、その上で熱処理を加えたりすることで金属組織を制御し、様々な性質を持たせることが可能です。

鉄鋼材料にとって重要な元素に炭素(C)があります。鉄鋼材料に含まれる炭素の量は、材料の性質に非常に大きな影響を与えます。鉄鋼材料は生産量が多く、広く使われていることもあり、最も身近な金属材料といえます。しかし、わずかコンマ数%のC量によって大きく性質が変化する鉄鋼材料は、使いこなすには最も奥が深く、最も難しい金属材料、ということもできます。

鉄鋼材料は、主に含まれるC量によって呼び名が分類され、C量が2%未満のものは「鋼(はがね)」、2%以上のものを「鋳鉄(ちゅうてつ)」と分類します。つまり、鉄鋼材料でC量が2%を超える場合、ほとんどは鋳造によって作られた、いわゆる鋳物ということになります。一方、Cが2%に満たない「鋼」であっても、鋳造で作られたものは「鋳鋼」と呼ばれます。鋳鉄と鋳鋼では様々な性質や加工性が異なるので、分けて認識しておくことは重要です。この他に、C量が0.006%より少ない鉄は「純鉄」と定義されます。この純鉄は構造用材料としてはほとんど使われることはありません。

3. 鉄の5元素

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