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変更は隙を生む!「変更管理」の考え方:プロセス安全管理の基礎知識3

化学プラントの安全管理とは?OSHAのPSMとは?:プロセス安全管理の基礎知識1

更新日:2016年5月27日(初回投稿)
著者:事故分析・コミュニケーション研究所代表 兼 化学工学会SCE・Net幹事 竹内 亮

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前回は、米国の労働安全衛生局(OSHA)のプロセス安全管理(PSM:Process Safety Management)14要素のうち、「6. 協力会社」と「9. 火気使用許可」について解説しました。今回は、「10. 変更管理」について説明します。

図1:「変更管理」はプラントの作業や設備、人員の変更を安全に管理する

図1:「変更管理」はプラントの作業や設備、人員の変更を安全に管理する

1. 変更管理(Management of Change)

OSHAのPSMでは、「変更管理」を独立した1つの要素として位置づけています。一方、OSHAがPSMを作成する際に参考にした米国デュポン社のPSMでは、変更管理を「技術の変更管理」、「設備の変更管理」、「人の変更管理」の3項目に分けて考えています。

図2:デュポンPSM変更管理の3項目

図2:デュポンPSM変更管理の3項目

技術の変更管理

化学プラントでは、既存の設備を改造することがあります。その一例が、新製品の生産です。新製品を出すたびにプラントを新しく建設していては、プラントがいくつあっても足りません。多くの場合、新製品は、旧製品と入れ替わりで導入されるため、旧製品の製造設備を改造することで対応します。

設備の改造と同時に、取り扱い物質や処理方法も変わります。また、物性や反応条件、安全情報も変わるため、「1. プロセス安全情報」を見直し、必要な情報は全て用意されているか、新たな危険源はないか、安全対策は変更しなくてもよいかなどを再検討する必要があります。

このような場合、従来の設備をできるだけそのまま活用し、コストを削減したいという思いが強くなりがちです。この誘惑に負けて、安全よりもコストを優先したことが原因で起きた事故も少なくありません。

もう一つ、プラントの設備改造でよくある理由は、生産能力の増強です。プラントは当初の設計段階において、要求された生産能力を保証するために、それぞれの機器や設備を少しずつ大きめに作ります。そのため、実際に生産を開始してみると、当初の計画よりも多くの生産が可能であることが分かります。

同時に、稼働率が高く、余裕の少ない機器や設備が、生産量増大のための障壁となっていることに気付きます。「これらの機器や設備を改造することで、もう少し生産量を増やしたい」と思うのは当然でしょう。

そこで、これらの機器や設備を改造するための設計を開始します。そのためには、「プロセス安全情報」から見直して、改造に必要なデータを集めます。気を付けなければならないのは、改造の対象とならない設備は、そのままで問題ないかということです。

改造しようとしている設備だけでなく、プラント全体に無理が生じていないかを含め、あらためて「プロセスハザード分析」を実施する必要があります。プラントの改造が部分的な場合でも「プロセス安全情報」が変更される場合には、「安全な設備を作り、安全に作業する」ための全てのプロセスの見直しが必要です。

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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