メニュー

RPAとは:RPAの基礎知識1

RPAの基礎知識

更新日:2020年11月17日(初回投稿)
著者:シェアビジョン株式会社 代表取締役 小林 卓矢

RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation)の略で、ロボットを使って業務を自動化するツールのことです。付加価値の高い業務への人的リソースの集中やテレワークの普及が進む中、定型業務を自動化することで高い業務改善効果を見込むことができます。まずは、RPAの基礎知識を確認していくことで、自社の業務の自動化や業務効率の向上のきっかけになれば幸いです。

今すぐ、技術資料をダウンロードする!(ログイン)

1. RPAとは

RPAは、請求書の発行や顧客名簿の作成、経費の精算など、パソコンで行う面倒で時間のかかる単純な定型業務を、ロボットが代わりに行ってくれる機能をいいます(図1)。ロボットといっても、ソフトバンクが開発したPepper君のように実物があるわけではなく、その正体はパソコンの中で動作するソフトウェアです。日ごろ人間がパソコンを使って作業している業務をルール化して、自動で行ってくれます。RPAは、既に金融機関・メーカーなど日本を代表する大企業や、一部の地方自治体などで着々と導入が進んでいます。

図1:RPA

図1:RPA

例えば、経理担当者が営業担当者から受け取った納品書を元に請求書を発行するというケースがあります。経理担当者は、その納品書から納品した商品の名称・数量・価格などを読み取り、請求書のフォーマットに転記していきます。これは単純な作業にもかかわらず、ミスが許されない大事な業務です。経理担当者が請求書フォーマットに転記し終わったら、印刷して会社印を押し、請求先に送付することになります。これら一連の作業は、ほとんどが転記であり、納品書のどの部分を請求書のどの部分に記入するのか、あらかじめルールさえ決めておけば自動化が可能になります。また、従来の作業工程では転記するという人の手が加わることで、人為的ミスのリスクが高くなります。その点、RPAを導入し作業を自動化することは、人為的ミスのリスクヘッジにもつながる側面があります。

2. 急速に普及する背景

RPAの普及が急速に進む、その一番の背景は少子高齢化であり、人口減少です。日本の人口は2011年以降、減少が続いています。厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2065年には8,088万人まで減少する見込みです。特に、生産年齢人口(労働力の中心となる15〜64歳の層)の減少が顕著です。この生産年齢人口は、2015年時点で7,728万人であり、さらに50年後の2065年には4,529万人まで減る見込みで、現在のほぼ6割になるイメージです。既に現状でも人手不足が深刻になりつつあり、年を経るごとにさらに労働力が足りず厳しい状況になっていくことを、この推計は意味しています。

一方、RPAで定型業務を自動化すれば、限られた人的リソースを人間にしかできない業務に集中させることができるようになり、人手不足を一部解決できる可能性があります。さらに、政府が推進する「働き方改革」も背景にあります。「働き方改革関連法案」の施行により、時間外労働の上限規制、長時間労働の抑制、有給取得義務化など、労働時間の制約が厳しくなりました。人の採用も難しい上に、労働時間が限られることになれば、一人ひとりの生産性を上げていくことが全ての企業、特に中小企業にとって喫緊の課題であると考えられます。そこで、限られた人的リソースを生産性の高い業務へ集中させるために、RPAの活用が注目されているのです。

3. RPAの特徴・機能

RPAの主だった機能を、表1に示します。

表1:RPAにはどんな機能がある?(引用:総務省メールマガジンM-ICTナウ、2018年5月)

表1:RPAにはどんな機能がある?

RPA最大の特徴は、異なるソフトウェアをまたいで操作できることにあります。これまでのパソコンのソフトウェアにも、単体のソフトウェア内で作業を自動化する機能はありました。しかし、文字や数字の入力に制約があります。例えば、エクセルは自動計算などが可能ではあるものの、数値を入れる場所は行と列によって決まっています。その場所、あるいは使うソフトウェアが異なると、当然ですが計算はできません。また、マクロ(プログラムで作業を自動化するエクセルの機能)を使って業務を行うケースもあるものの、マクロを組んだ人への依存度が高く、他の人が仕様変更できないなどの弱点もあります。

しかし、RPAでは、画面に表示された文字や図形などをソフトウェアが視覚的に捉えて自動作業を行うことにより、ソフトウェアをまたいだ操作が可能になります。そのため、プログラミングの専門知識を持たない人でも、RPAの業務自動化のシステムを作ることができるソフトウェアもあります。

「ソフトウェアが視覚的に捉える」と前述しましたが、その認識方法はRPAによって異なります(図2)。

図2:RPAの認識方法

図2:RPAの認識方法

・画像(文字)認識
人間の目と同じく「写真(キャプチャ)」により画像を切り取り、その画像に一致する場所を指定し、操作を行う方法

・座標認識
画面の左上を2次元座標の始点(0,0)としてピクセルの移動数を指定し、操作する方法

・オブジェクトコード認識
画面構造を解析することで、画面上のオブジェクト(テキスト、ボタンなど)を認識し、操作する方法

それぞれの認識方法には一長一短があり、ソフトウェアによっては複数の方法を搭載するものもあります。

いかがでしたか? 今回は、基本であるRPAとは何かを解説しました。次回は、RPA導入のメリットと事例について触れていきます。お楽しみに!

関連記事

    同じカテゴリの記事

      ピックアップ記事

      tags