メニュー

ねじの接地対策と締付トルク・軸力:ねじの基礎知識6

ねじの基礎知識

更新日:2018年4月4日(初回投稿)
著者:國井技術士設計事務所 所長 國井 良昌

前回はねじ材料の選択と評価について取り上げました。最終回の今回は、ねじの接地対策と締付トルク・軸力について学びましょう。

今すぐ、技術資料をダウンロードする!(ログイン)

1. ねじの接地対策

近年、ねじに関する電気・電子や静電気、そして、接地のトラブルが増加しています。接地不良によって起こった生産トラブルを例に、接地不良を防ぐための対策を紹介します。

1:接地とは

接地とは、電線や導電性の板金などを用いて、機器のフレームと大地を電気的に接続することです。接地は、アースやグランドとも呼ばれます。図1は、テレビゲーム機の内部構造の写真です。テレビゲーム機もコンピュータなので、金属製の板バネを用いて接地されていることが分かります。

図1:テレビゲーム機内部の接地用板ばね部品

図1:テレビゲーム機内部の接地用板ばね部品(引用:國井良昌、ねじとばねから学ぶ!設計者のための機械要素、日刊工業新聞社、2017年、P.115)

接地の目的は3つあります。電気機器からの電磁波漏えいの防止、他の電気機器からの電磁波による誤動作の防止、作業者の感電防止です。メーカーの基本姿勢として、大型のコンピュータや周辺機器は接地を確実に取ることが求められます。

装置から発生する電磁波の目安として、一般財団法人VCCI協会(コンピュータなどの情報機器から発生する電磁妨害波の自主規制を行う団体)が定めた規格があります。機器自体が放射する電磁波を一定以下のレベルに抑えることで、規格を取得できます。商業地域で使用する装置にはクラスA、家庭環境・住宅環境で使用する装置にはクラスBが適用されます。

2:接地不良の事例

ある食品会社の自動化生産ラインで生じた接地不良の事例を紹介します。その食品会社は土産用のお菓子類の製造・販売会社で、生産ラインにはマイクロプロセッサ・DRAM・HDDなど、静電気で破損しやすい機器が多く用いられています。ある時、材料押出用のステッピングモータが暴走するトラブルが発生しました。調査の結果、図2に示す低電圧電源装置が原因と判明しました。電源装置に内蔵されている低電圧電源回路の接地が不十分だったため、ステッピングモータの制御回路の動作が不安定となって暴走していたのです。

図2:低電圧電源装置

図2:低電圧電源装置(引用:國井良昌、ねじとばねから学ぶ!設計者のための機械要素、日刊工業新聞社、2017年、P.117)

さらに調査を進めると、低電圧電源装置のシールドボックスのフレームグランド(FG:装置のフレームを電子回路の電位基準点に設定し、フレームと電気的に接続すること)が不十分で、電源装置の回路の電位が不安定な状態であることが判明しました。私たちが生活で使用する電子機器は、今後も増えるでしょう。その電源や電子回路のシールドボックスは、十分な導通性を確認することが求められます。

今回の事例では、低電圧電源装置をきちんと接地できていれば、ステッピングモータの暴走を防げました。主な接地対策の考え方は、導通固定箇所のピッチ寸法の最適化と、板バネを極力使用しないことです。

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

2. ねじの締付トルクと軸力

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

  • 販促_無料出展
  • セミナー12月
  • 寄稿募集
  • 基礎知識一覧

ピックアップ記事

tags

  • 特集バナー1126_01
  • 特集バナー1126_02
  • 特集バナー1126_03
  • 特集バナー1126_04