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はんだ付けの基本動作:はんだ付けの基礎知識3

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更新日:2015年8月17日(初回投稿)
著者:ゴッドはんだ株式会社 代表取締役社長 野瀬昌治

実際のはんだ付け作業(ハンダゴテの操作と糸はんだの供給)を細かく分解して解説します。はんだ付け作業は、見よう見まねでやっている人が多く、熟練者の作業を見て、動作の意味を勘違いしてしまう人が、数多くいます。

特に「溶かして固めて、くっつける」と誤解している人は、目の錯覚に陥りやすくなります。熟練者が、どのタイミングでハンダゴテを母材に当て、糸はんだを供給し、そしてどのように加熱するのか?を理解して、イメージトレーニングをすることは、実際のはんだ付けで必ず役に立ちます。

では、早速順を追って、解説します。(注意:コテ先温度が330~360℃にコントロールされていることが前提です。)

1. 熱くなったコテ先を母材に当て、温める

はんだ図1

図1:C型コテ先を母材に当てる

コテ先は、なるべく母材と大きく接触できる形状を選んで、母材に当てます。図1では、基板から突き出したリード線と基板のパッドの両方にコテ先があたるよう、C型のコテ先を選択しています。コテ先を当てた瞬間から、コテ先の熱が母材に伝わり始めます。

2. 少量の糸はんだをコテ先に当てて、溶かす

はんだ図2

図2:少量のはんだを溶かす

コテ先を母材に当てた瞬間から、母材の加熱が始まります。そのままにしておくと、コテ先の接触部分が酸化して、はんだにぬれにくくなります。

そこで、母材にコテ先を当てると同時に、コテ先に糸はんだを少しだけ供給して溶かします。こうすることで、わずかなフラックスを母材の表面に供給することができます。フラックスは、母材の表面にできた酸化膜を除去し、はんだ付けに適した表面を作り出します。

同時に、この「少量のはんだ」がコテ先と母材の間に入り込むことで、熱を伝える表面積が大きくなります。そして、「少量のはんだ」を介して、熱が効率よく母材に伝わり始めます。

ここで誤解を避けたいのは、「直接、糸はんだをコテ先に当てて溶かす」と早合点してしまうことです。熟練者は、はんだ付けの動作を一瞬で行っているため、この「少量の犠牲のはんだ」の供給以降も、チョンチョンと糸はんだをコテ先に直接当てて溶かしているように、はた目には見えます。しかし、そうではないことが、次の動作以降を見ていくとわかります。

3. 母材を本加熱する

4. 糸はんだを供給する

5. 必要なはんだ量を見極めて、糸はんだの供給を止める

6. はんだを母材になじませ、合金層を形成する

7. コテ先を離す

8. 母材を動かさないようにして、はんだが固まるのを待つ

保管用PDFに掲載しています。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

  • 基礎知識を社内で利用したい方

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