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静電気対策の種類:静電気対策の基礎知識3

静電気対策の基礎知識

更新日:2019年1月15日(第2版)
著者:工学院大学 工学部 電気システム工学科 准教授 市川 紀充

前回は、静電気事故の原因について説明しました。今回は、静電気対策の種類、火災や爆発の防止、シビレの防止を解説します。静電気対策は、複数を組み合わせるとより効果的です。どんな種類の静電気対策があるのか、全体像を捉えるようにしましょう。

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1. 静電気対策の種類

2つの物質が接触すると、お互いに蓄えられた電荷や電子の移動があり、静電気が発生します。静電気による障害防止の一番の対策は、静電気を発生させないことです。しかし、人や物が動くと静電気が発生してしまうため、完全な静電気除去はできません。どのようにすれば、静電気による影響を減らせるでしょうか。静電気対策の種類には、接地(アース)、絶縁物の帯電防止、除電、湿度管理(加湿)、帯電防止グッズの使用が挙げられます(図1)。

図1:静電気対策の種類

図1:静電気対策の種類

接地(アース)

金属類を地球(大地)と接続し、電荷を逃がす方法です。帯電した導体を接地をすることにより、電荷はすみやかに大地に流れます。帯電した物質の電荷は除去され、電位差が無くなります。

絶縁物の帯電防止

ゴムやプラスチックなどの絶縁体は、電気が流れにくく、接地による除電の効果はありません。絶縁体に導体性を付与することで、帯電を緩和させることができます。材質の表面を導電性の高い金属の薄い膜で覆ったり、導電性塗料を使用したりして、表面の電荷を逃がします。内部の導電化は、材質の内部に導電物質を練り込み、電荷を逃がします。

除電

プラスとマイナスの電荷は、それぞれ逆の電荷と結合すると中和します。物質の電荷が偏っている場合、逆極性の電荷を供給することで中和し、除電することができます。ディスプレイの製造工場では、フィルムを剥がしたときに発生する静電気が原因で、フィルムにほこりが付着することがあります。イオナイザーという除電器を使用して、静電気の発生を抑えています(図2)。

図2:イオナイザーによる除電のイメージ

図2:イオナイザーによる除電のイメージ

湿度管理(加湿)

空気が乾燥すると、静電気が起こりやすくなります。反対に湿度が高くなると、物質の表面に水分子が付着し表面伝導性が高まるため、静電気が発生しにくくなります。空気中の湿度が高いほど、電荷は大気中に放出され、帯電レベルが下がるのです。よって、湿度管理、具体的には加湿を行うことで、静電気の発生を抑えることができます。

帯電防止グッズの使用

人や物が動くと、静電気が発生してしまいます。作業時に身に着けるものや、作業中に接触するものは、導電化し電荷を逃がすことが大切です。帯電防止用のリストバンドや、帯電防止靴、静電気防止床などの利用が効果的です。

静電気対策は、複数を組み合わせると効果的です。また、静電気が除去される時間を十分に取らないまま作業すると、静電気が残っていた場合、災害が起こる可能性があります。静電気対策は、焦らないことも大切です。

2. 静電気放電が原因で起こる火災や爆発の防止

これまで述べてきたように、静電気の発生を防止するのは簡単ではありません。ねじ1本が浮遊電位になっているだけでも、静電誘導が起き、静電気が発生します。そして、静電気放電が原因で起こる火災や爆発も発生しています。静電気による災害を防止するには、暫定的な対策ではなく根本的な対策が求められます。具体的には、帯電した人体などの静電気放電の発生源を除去すること、可燃性雰囲気を除去すること、着火の可能性を低くできる燃えにくい材質を使用することが挙げられます。

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

3. 静電気放電によるシビレの防止

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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