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撹拌に必要な動力:撹拌の基礎知識3

撹拌の基礎知識1

更新日:2020年9月24日(初回投稿)
著者:東洋大学 理工学部 応用化学科 名誉教授 川瀬 義矩

前回は、撹拌翼の選定基準を紹介しました。今回は、撹拌所要動力、混合時間、循環流量について解説します。これらは、撹拌槽の設計で使用する重要なパラメータです。

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1. 装置に関連するパラメータ

撹拌翼の回転により、剪(せん)断力(気泡、液滴の破壊と分散などに重要)と、吐出流力(循環流の生成を担う)が生じます。作り出される剪断力と吐出流力は、目的に適した性能を発揮するものでなければなりません。このときの、撹拌翼の性能を表すパラメータが、撹拌所要動力、混合時間、循環流量(液循環量)です。

目的に合った最適な撹拌翼の設計や、スケールアップで重要となる混合のパラメータとその無次元数を、表1にまとめました。撹拌に関する重要なパラメータである撹拌所要動力、混合時間などのデータは、これらの無次元数を使って相関されます。

表1:撹拌装置に関連するパラメータとその無次元数

表1:撹拌装置に関連するパラメータとその無次元数

2. 撹拌所要動力:撹拌に必要な動力

撹拌所要動力Pは、撹拌槽内の流体を撹拌するのに使われるエネルギーで、撹拌操作で最も重要なパラメータです。より大きな撹拌所要動力は、より強い撹拌能力を生むと考えられます。このとき、加えられたエネルギーは、有効に使われなければなりません。運転コストの観点から考えると、必要最低限に抑えなければならない値です。また同時に、目的を達成するために、最低必要な撹拌を確保しなければなりません。

その最低必要な撹拌所要動力を求めるには、撹拌速度Nと撹拌所要動力Pの関係を知る必要があります。撹拌翼の種類と邪魔板(バッフル)の設置により、その関係は異なります。図1に、撹拌速度Nと撹拌所要動力Pの関係を表す代表的な線図を示します。

図1:撹拌所要動力の線図(BC:バッフルが設置されている場合、NBC:バッフルが設置されていない場合)

図1:撹拌所要動力の線図(BC:バッフルが設置されている場合、NBC:バッフルが設置されていない場合)

図1の線図は、層流域(Re≤10)と乱流域(Re≥104)に分けられ、以下の関係があります。

層流域:Np=k1/Re・・・Re≤10

乱流域:Np=k2・・・Re≥104

なお、図1の縦軸は動力数Npそのものではなく、バッフルの影響を考慮するためフルード数(Fr=DN2/g)が導入され、φがNP(=P/ρN3D5)の代わりに使われています。ただし、バッフルが付いている場合、φ=NPであり、グラフの形はNP vs Reの関係を表しています。

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

3. 混合時間:完全混合に必要な時間

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

4. 循環流の強さ:循環流量

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