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撹拌操作におけるトラブルと解決法:撹拌の基礎知識6

撹拌の基礎知識1

更新日:2020年11月6日(初回投稿)
著者:東洋大学 理工学部 応用化学科 名誉教授 川瀬 義矩

前回は、撹拌装置のスケールアップを解説しました。今回は、最終回です。撹拌操作における代表的なトラブルと解決法を紹介します。撹拌操作では多くのトラブルが起こります。トラブルの解決は論理的でなければなりません。ひらめいたアイディアでトラブルが解決したとしても、今後のことを考え、何をどのように変えたらどんな変化が起こったか、またなぜトラブルが解決したのかなどを解析し、記録しておく必要があります。本稿では、高粘度流体、特に非ニュートン流体の場合に、槽内で均一な混合が得られないトラブルなどについて詳しく解説します。また、スケールアップして運転したものの、要求される製品が得られなかった場合の対策も紹介します。

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1. 高粘度・非ニュートン流動特性によるトラブルの対策

高粘度流体の混合では、撹拌槽全体で十分な混合が得られないことが多々あります。表1に高粘度流体用撹拌装置選定の目安をまとめました。

表1:高粘度流体用の撹拌装置の選定における目安の例

表1:高粘度流体用の撹拌装置の選定における目安の例

・ニュートン流体、非ニュートン流体

非ニュートン流体の場合にはよくトラブルが起こります。図1に、食品工業におけるニュートン流体と非ニュートン流体の例を示します。

図1:食品工業におけるニュートン流体と非ニュートン流体

図1:食品工業におけるニュートン流体と非ニュートン流体

水のようなニュートン流体の粘度は、川を流れていても、蛇口から出てきても常に一定で(ただし、温度が変わると変化します)。

図2は、ニュートン流体と非ニュートン流体の粘度を流動曲線で表しています。図中の剪断(せんだん)速度γ(=Δv/Δy)は、場所によって速度が変化する割合を表します。非ニュートン流体の粘度は流動の状態が違うと異なる値になります。

図2:ニュートン流体と非ニュートン流体の流動曲線(剪断能力と剪断速度の関係)

図2:ニュートン流体と非ニュートン流体の流動曲線(剪断能力と剪断速度の関係)

ニュートン流体と非ニュートン流体(ビンガム塑性流体、擬塑性流体、ダイラタント流体)の概念は以下のとおりになります。

・ニュートン流体

撹拌が変化しても粘度が一定で、粘度が直線の傾きになります。
指数法則モデル n=1

・非ニュートン流体

:ビンガム塑性流体(そせいりゅうたい)
撹拌がある程度大きくならないと流動しません。

:擬塑性流体(ぎそせいりゅうたい)
撹拌が強くなると粘度が小さくなります。
指数法則モデル n<1

:ダイラタント流体
撹拌が強くなると粘度が大きくなります。
指数法則モデル n>1

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

2. 発泡その他のトラブルの対策

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

3. スケールアップがうまくいかなかったときの対策

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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