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断熱の盲点:断熱の基礎知識7

断熱の基礎知識

更新日:2017年12月27日(初回投稿)
著者:有限会社ADS計画研究所 代表取締役 堀 清孝

前回は断熱設計の進め方を、具体的な数字を用いながら解説しました。今回は最終回です。断熱設計や断熱施工で見落としがちな点を紹介します。これらを理解できていると、顧客の満足度向上にもつながります。

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1. 実際の住環境を考慮した設計

地域ごとに断熱基準は8つに区分されています。しかし、住宅の立地によって温熱環境はさまざまです。断熱基準を満たせばいいというスタンスではなく、それぞれの立地や住む人に合わせた断熱設計が必要です。具体例を5つ挙げました。

1:マンションと戸建てで外気の影響は異なる

マンションから戸建て住宅に引っ越した人は、戸建て住宅の方が、寒暖が厳しいと感じるのではないでしょうか。同じ断熱性能であれば、マンションの方が快適です。マンションのほとんどの住戸は他の住戸に上下左右を囲まれ、外気に面しているのはバルコニー側と廊下側の2面しかありません。しかも、囲まれた住戸が冬であれば暖房、夏であれば冷房を入れるため、上下左右の四面は外気の影響を受けません。一方、戸建て住宅は6面全てが外気にさらされています(図1)。

図1:マンションと戸建ての違い

図1:マンションと戸建ての違い

2:戸建て住宅の環境で日射量は異なる

2階建て住宅ばかりの中に3階建て住宅が建ったら、3階部分は太陽の影響をより受けます(図2)。住宅密集地の住宅は屋根だけしか太陽が当たらず、郊外の点在する住宅は全ての部位に太陽が当たります(図3)。西日が当たる家には西面の開口部や断熱を重視した設計が必要です。住宅にはさまざまな立地環境があり、その違いを考慮した断熱設計を行う必要があります。

図2:2階建てと3階建ての違い

図2:2階建てと3階建ての違い

図3:住宅密集地と点在する住宅の違い

図3:住宅密集地と点在する住宅の違い

3:地域区分が同じでも気温は異なる

東京都千代田区と大阪府大阪市は地域区分6に分類されています。そこから電車でほぼ1時間の兵庫県姫路市と茨城県つくば市は、地域区分5です。5の地域も6の地域も、暖房の目安となる外皮熱貫流率の基準値は同じです(日射取得量の基準は違います)。しかし、表1を見ると、4都市の1月の最低気温には大きな違いがあります。つくば市は最低気温が低いので、他の都市より住宅の断熱性能を高めた方がよさそうです。断熱基準を満たした上で、実際の気温を考慮した設計が求められます。

表1:2017年1月の最低気温(月平均、日最低)(参考:気象庁 アメダス
地域区分都市名最低気温
(月平均)
最低気温
(日最低)
6地域東京都千代田区1.7℃-2.3℃
大阪府大阪市2.9℃-0.8℃
5地域茨城県つくば市-3.0℃-7.3℃
兵庫県姫路市0.1℃-4.0℃

4:仕様規定をベースに、性能基準で考える

1999年次世代省エネルギー基準(平成11年基準)では、トレードオフという仕組みがあり、多くの住宅会社が使っていました。これは、基準値緩和を認めた制度です。具体的には、建物全体で断熱性能が維持できれば、サッシなどの断熱性能を上げる代わりに天井断熱の厚みを半分にすることが認められていました。この仕組みで建てられた住宅は、天井の断熱性能が本来欲しい性能の半分(平成5年基準の厚みと同じ)なので、2階は暑いままという住宅ができました。屋根の断熱性能は大切なのです。

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

2. 断熱の施工不良によるトラブル

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断熱工法をまとめてチェック!(イプロス建築建材インテリア)

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