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すみ肉溶接の実技:溶接の基礎知識9

溶接の基礎知識

更新日:2018年3月9日(初回投稿)
著者:兵庫職業能力開発促進センター 寺田 昌之

前回は、溶接の安全対策を取り上げました。今回は最終回です。使用頻度の高いすみ肉溶接を例に、被覆アーク溶接、マグ溶接、TIG溶接を実際に進める際の手順やポイントを紹介します。

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1. 被覆アーク溶接によるすみ肉溶接

被覆アーク溶接による、すみ肉溶接について解説します。今回行う溶接寸法は、脚長7mm、ビード幅10mmです。(図1)。

図1:すみ肉溶接の寸法

図1:すみ肉溶接の寸法

・被覆アーク溶接のポイント

被覆アーク溶接で大切なことは、溶接寸法に合わせた適切な溶接棒と溶接電流を選択することです。図1のすみ肉溶接寸法の場合、直径4.0mmの溶接棒を使用して、その溶接棒の最大使用溶接電流に設定します。溶接棒角度は進行方向に対して60~70°が適切です。溶接棒を母材に接触させ、アーク長をできるだけ短くし、脚長7mm、溶融池幅10mmとなるように溶接を行います(図2)。

図2:溶融池

図2:溶融池

・被覆アーク溶接の注意点

溶接電流を上下させると、スラグ巻き込みなどの欠陥が生じる恐れがあります。適切な電流値を選定するには、訓練が必要です(図3)。

図3:溶接電流の違いによるビード形状の変化

図3:溶接電流の違いによるビード形状の変化

2. マグ溶接によるすみ肉溶接

マグ溶接による、すみ肉溶接の手順を解説します。被覆アーク溶接と同じすみ肉寸法(脚長7mm、ビード幅10mm)を例に、説明します。

・マグ溶接の準備

今回の溶接は、溶接機本体のクレータのスイッチを無に切り替えて行います。クレータスイッチを無にすると、トーチスイッチを入れたときだけワイヤが送給され、アークが発生します。また、トーチスイッチを切るとアークが切れます。ワイヤは、一般的に直径1.2mmのソリッドワイヤを使用することが多いです。

・マグ溶接の作業手順

マグ溶接では、安定してアークを発生させることのできるアーク電圧値があります。この電圧値は溶接電流値によって異なるため、事前に算出する必要があります。

手順1:溶接機本体の電圧調整モード(一元モード・個別モード)を切り替えます。一元モードでは、溶接電流値に合わせた適切なアーク電圧値を溶接機が自動で設定してくれます。個別モードでは、アーク電圧設定は溶接作業者が行います。スイッチがない場合は、一元モードに設定されています。今回は、個別モードの進め方を解説します。

手順2:リモコンボックスの溶接電流とアーク電圧のつまみを、どちらも中心に合わせます。

手順3:ワイヤ突出し長さを約15mmに設定します。

手順4:アークを出しながら、溶接電流値を変えずにアーク電圧値を徐々に下げていきます。溶接電流に対してアーク電圧が下がりすぎると、溶接ワイヤが母材からはじかれるので、下限値として記録しておきます。はじかれる感触は、練習で実際に体験してください。

手順5:アークを出しながら、溶接電流値はそのままで、アーク電圧値を徐々に上げていきます。アーク電圧値を上げすぎると、溶接ワイヤの先端に大きな粒状の溶融金属が発生するので、この状態をよく観察してください。このときのアーク電圧値を上限値として記録しておきます。

手順6:手順4、5で記録したアーク電圧の間で、アークが安定して発生する範囲を求めます。この作業で、ある溶接電流値において、アークが安定発生するアーク電圧値の範囲が分かります。

手順7:溶接電流値を変え、手順4~6を繰り返し、それぞれの溶接電流値に適したアーク電圧の範囲を求めます。

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

3. TIG溶接によるすみ肉溶接

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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