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Wi-Fiの接続と拡張:短距離無線通信(Wi-Fi)の基礎知識6

短距離無線通信(Wi-Fi)の基礎知識

更新日:2021年5月19日(初回投稿)
著者:若井テクノロジオフィス代表 第一工業大学 元教授 若井 一顕

前回は、Wi-Fiの規格と特徴と、公衆無線LAN(Free Wi-Fi)について解説しました。通信ネットワークや、無線通信の仕組みなどを解説してきたこの連載も、今回が最終回です。今回は、Wi-Fi装置の選び方と、セキュリティの確保について解説します。

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1. 業務用と家庭用のWi-Fiルータの違い

Wi-Fiルータには、業務用と家庭用があります(図1)。これらは何が違うのでしょう。実は、通信速度やセキュリティ機能に大きな差はありません。一番の違いは、接続できるパソコンやスマホなどの機器の台数です。Wi-Fiルータは、同時に接続できる機器台数が制限されています。制限数よりも多くの接続があると、通信速度が低下します。

>図1:Wi-Fiルータの例

図1:Wi-Fiルータの例

・業務用Wi-Fiルータの選び方
業務用と家庭用のWi-Fiルータは性能面で大きな差はないものの、同時に接続できる機器の数に違いがあることが分かりました。どのように選定したらよいのか、接続できる機器の台数の他、アンテナのタイプについて説明します。

接続できる機器の台数:
家庭用Wi-Fiルータの場合、同時接続できる機器は2台、多くても5台程度です。一方、オフィス環境では、同時に10~50台の機器の利用が想定されます。業務用Wi-Fiルータは家庭用と違い、数十台の機器から同時に接続があった場合でも、通信速度が維持できるように設計されています。

また、最近では、スマートフォンやタブレットもWi-Fi接続するため、実際の接続機器数はさらに増加すると想定して、それに適した機器を選ぶ必要があります。

アンテナ:
Wi-Fiルータのアンテナには、内蔵タイプと外付けタイプがあります。内蔵タイプは価格が安く、電波を広範囲、かつ均等に届けることができます。一方、外付けタイプは比較的高価格で、電波をピンポイントに届けることができます。また、Wi-Fiルータによっては、電波ビームの放射方向を成形できるビームフォーミングが内蔵されたタイプがあります。これによって、ピンポイントで通信速度を向上させることができ、安定した通信が可能になります。

このようなアンテナタイプの特徴を考慮し、オフィスの広さや形状に適したアンテナを選ぶ必要があります。小規模オフィスでは、ビームフォーミングが内蔵された機器を選ぶことで、高速で安定した通信が可能になります(図2)。

図2:外部アンテナとビームフォーミング機能を搭載したWi-Fiルータの例

図2:外部アンテナとビームフォーミング機能を搭載したWi-Fiルータの例

2. WiMAXの選定の目安

小型の移動端末WiMAXについても紹介しましょう。WiMAXは、基本的にはWiMAX2+というサービスを指しています。WiMAXの最大の特徴は、通信容量が無制限であることです。どれだけ利用しても価格は変わりません。しかし、実際には、3日間の通信量が10GB以上になると、混雑緩和のため通信速度が制限されます。ただし、制限されるのは翌日の夜間(18~26時頃)のみで、日中は制限なく利用可能のようです。なお、通信制限中の速度は、だいたい1Mbpsです。

WiMAX2+サービスが利用する周波数帯(2.5GHz帯)は、他のモバイル通信(700MHz~2GHz帯)と比べ、高周波数帯を使用しています。電波は、周波数が高くなるほど直進性が強く、遮へい物に弱くなるという特性があるので、WiMAX2+は建物内では電波が弱くなったり、圏外になったりすることもあります。

表1に、1か月に必要なデータ容量の判断材料として、1GBのデータ容量で使用できる各種サービスの目安を示します。

表1:1GBのデータで使える目安
利用目的 1GBの目安
メール送信 約2,000通
LINE電話 約50時間
Twitter(140文字でツイート) 約3,100回
YouTube(低画質) 約3時間
YouTube(高画質) 約1.5時間
オンラインゲーム(SwitchやPS4) 約6時間
オンラインゲームのアップデート(SwitchやPS4) 1回未満(1.5GB~10GB以上)
Hulu(ハイビジョン画質) 約1時間
ZOOMでのビデオ通話 約1.5時間

3. セキュリティの確保

セキュリティを確保するには、第三者機関が公平にルールを策定し、将来起こりうる災害の被害を予測した対策を継続して行う必要があります。情報セキュリティ対策に使われる代表的な技術である、Wi-Fiセキュリティ方式とファイアウォールについて紹介します。

・Wi-Fiセキュリティ方式
Wi-Fiセキュリティ方式で、一般的に行われているのは通信の暗号化です。Wi-Fiの使用に当たっては、パスワードによる対策が重要です。Wi-Fiの暗号化方式の中には、破られやすいものがあるので要注意です。セキュリティの特徴を、表2に示しました。暗号化方式には、強度の順にAES、TKIP、WEPといった方式があります。セキュリティが強固で、使用が推奨されているのが、WPA2-AESです。また、OSや機器のファームウエアを最新にしておくことも重要です。最近では、新しい暗号化方式として、WPA3が登場しています。

表2:Wi-Fiセキュリティ方式の特徴

表2:Wi-Fiセキュリティ方式の特徴

・ファイアウォール
ファイアウォールとは、元々は火災などから建物を防御するための防火壁のことをいいます。インターネットに接続されているLAN同士は、何も制限をかけていない場合、相互に自由なアクセスが可能です。しかし、この場合、データの漏えいや改ざんなどの危険があります。そのため、必要に応じてファイアウォール(Firewall:防火壁)と呼ばれる機構を、LANとインターネットの間に設置して、外部からの不正なアクセスを防止します。ファイアウォールには、不正なアクセスの制限を行うソフトウエアを組み込んだ特別なサーバを用います。これをプロキシ(Proxy)サーバといいます。

4. 情報セキュリティポリシー

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

5. 情報リスクの対策

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