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カムアウト現象とトルクスレンチ:作業工具の基礎知識3

作業工具の基礎知識

更新日:2019年3月20日(初回投稿)
著者:芝浦工業大学 デザイン工学部 デザイン工学科 准教授 澤 武一

前回は、ドライバの種類を説明しました。今回は、ドライバのカムアウト現象、7:3の法則、トルクスレンチを解説します。ドライバを回すとき、ドライバの先端がねじ頭から外れてしまうのがカムアウト現象です。ねじを締め付けたり緩めたりする際には、カムアウト現象を踏まえて力を加える必要があります。まずは、カムアウト現象について学んでいきましょう。

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1. カムアウト現象

カムアウト現象とは、マイナスドライバやプラスドライバを回すとき、ドライバの先端がねじ頭部のすり割りや十字穴から浮き上がる現象です(図1)。

カムアウト現象

図1:カムアウト現象(引用:澤武一、わかる!使える!作業工具・取付具入門、日刊工業新聞社、2018年)

カムアウト(Come out)は出る、抜けるという意味で、カミングアウト(Coming out)と同じ意味です。特に、プラスドライバは外側ほど溝が浅くなり、十字穴に回転力(水平な力)を与えると、十字穴の斜面に沿う方向に力が作用するため、ドライバの先端が十字穴から押し出されてしまいます。この十字穴の斜面に沿う力が、カムアウト現象の発生原因です(図2)。

カムアウト現象の発生原因

図2:カムアウト現象の発生原因(引用:澤武一、わかる!使える!作業工具・取付具図2:入門、日刊工業新聞社、2018年)

2:7:3の法則

マイナスドライバやプラスドライバでねじを締め付けたり、緩めるたりするときは、カムアウト現象に負けないように、軸方向に押し込みながら回転させることが大切です。軸方向に押す力と回転させる力の割合は、7:3が理想です(図3)。

7:3の法則

図3:7:3の法則(引用:澤武一、わかる!使える!作業工具・取付具入門、日刊工業新聞社、2018年)

プラスドライバの先端と十字穴はわずかな面積で接触し、この面積で回転する力を伝えています(図4)。カムアウトが発生し、接触面積が小さくなると、回転力によって接触面積に作用する圧力が大きくなるので、十字穴を傷めるリスクが高くなります。十字穴を損傷させないためには、ドライバの先端と十字穴の接触面積をできるだけ大きくし、圧力を小さくします。そのために、軸方向に押し込みながら回転させるのです。

図4:プラスドライバの先端と十字穴の接触面積

図4:プラスドライバの先端と十字穴の接触面積(引用:澤武一、わかる!使える!作業工具・取付具入門、日刊工業新聞社、2018年)

3. トルクスレンチ

トルクスレンチとは、先端が六角星形になっているねじ回しです。プラスドライバでも防止できないカムアウト現象を解決するために開発されました。トルクスという名称はアキュメント社の登録商標で、一般にはヘックスローブ(6つの丸みのある突起物)と呼ばれています。トルクスレンチの種類や特徴などを説明します。

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