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実験に学ぶ!LEDの仕組み

第2回のテーマは「LED」。LEDには低消費電力、長寿命という特徴があり家電製品や自動車などに幅広く使われていますまた白色LEDが開発されたことで照明の分野でも普及が進んでいます。今回は東京高専4年生の実験資料をもとにLEDについて学びます。

(監修:国立東京工業高等専門学校 電子工学科 水戸 慎一郎氏)

1. LEDの基本

1-1. LEDの動作原理

LED2

図1:LEDの動作原理(左から順に、ゼロバイアス、順バイアス、逆バイアス)

図1は典型的なpn接合形LEDの構造とバンド図による動作原理です。外部から順方向に電圧VFを加えるとpn接合のエネルギー障壁が低められ、n型領域からp型領域へ電子が移動し、逆にp型領域からn 型領域へ正孔が流れ込み、少数キャリアが発生します。この結果、p型領域では電子が、n型領域では正孔が過剰な状態になります。過剰な少数キャリアは,移動した領域で多数キャリアと再結合して消滅し、平衡状態に戻ります。この再結合のエネルギーが光として放出される現象を利用したものが発光ダイオードです。

再結合の前後のエネルギー差をとすると

   ΔE=hv

の関係を満足する振動数の光が発生します。ただし、プランク定数はh=6.63×10-34[J・s]もしくh=4.14×10-15[eV・s]とします。

1-2. LEDのV-I特性pn接合)

LEDの発光には、発光再結合を起きやすくし、希望の波長帯域を持つ光を発生させるための半導体材料および不純物の添加が必要不可欠となります。LEDは、通常のダイオード構造をしているので、電圧、電流の間には、次のような関係式があります。

   I=Io{exp(qV/nkT)-1}

ここで、qは電荷、Ioは逆方向飽和電流、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、n理想ダイオード因子です。n=1の時は拡散電流が支配的になり、n=2の時は再結合電流が主となります。

2. 実験の目的

単色、白色LEDの分光強度を測定することで、LEDの原理と分光器の使用方法について学ぶことを目的とします。

3. 実験システムと実験方法

3-1. 実験システム

図2に分光強度測定の実験システムを示します。本システムは、LED電源(電圧、電流表示機能付き微小電源)、LEDマウント装置(最大4つのLEDがマウント可能)、スリット、分光器、集光レンズ、エレクトロ・フォトメータ、光学ベンチで構成されています。

LED1

図2 実験システムの構成図

3-2. 実験方法

3-2-1. 発光波長λと分光強度Lλとの関係

LEDの発光波長λと分光強度Lλの関係を測定します。測定は、LED を一定電流(定格電流)で点灯させ、分光器を用いて分光強度を測定します。測定結果は、横軸を波長λ[nm]と光エネルギーE[eV]とし、縦軸は分光強度Lλとして表にまとめ、各LEDの分光特性を1枚のグラフにまとめます。

3-2-2. LEDの印加電圧V とダイオード電流I の関係

LEDのダイオード特性を調べるために、印加電圧Vとダイオード電流Iの関係を測定します。測定は、LED電源のポテンショメータを回し、印加電圧とダイオード電流を同時に調べて行います。LED の印加電圧Vとダイオード電流Iの測定結果を表にまとめ、グラフに示します。

3-2-3. LEDのダイオード電流Iと発光強度Lの関係

LEDの発光強度は、分光強度が最も強い波長(ピーク波長)の分光強度を示します。発光強度の測定実験は、まず、3-2-1の実験結果から、測定対象のLEDのピーク波長を考え、分光器ををセットします。その後、ダイオード電流I を変化させながら、発光強度Lを測定します。LED のダイオード電流I と発光強度Lの測定結果を表にまとめ、グラフに示します。

4. 実験の課題

  1. LEDの分光強度の分布理由について、LEDの構造(素材)や発光原理を調べて説明してください。その際、単色と白色LEDの違いを明確にしてください。

  2. 実験結果のグラフの傾向について考察してください。

  3. LEDを用いた身近にある機器を例にあげ、LEDを用いるメリットについて説明してください。

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