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VR向けヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift Development Kit 2」~iFixit分解レポート~

昨今、VR(バーチャルリアリティ)技術が注目を集めています。VRは「仮想現実」や「人工現実」と訳され、CGやサウンドなどを使って、仮想的に現実であるかのような感覚を人間に与えます。このうち、CGを人間に提示する手法として多用されるのがヘッドマウントディスプレイで、ユーザーはディスプレイが組み込まれた大きなゴーグルのような装置を顔に装着することでVRを体験することができます。

Oculus Rift Development Kit 2

Oculus Rift Development Kit 2(位置トラッキング用赤外線LEDが発光している)

最近では、ソニーがPlayStation4向けの製品を発表したり、Googleがスマートフォンを利用した段ボール製の簡易スコープを販売したりと、VR市場は盛り上がりを見せています。そのような中で先陣を切ったのが、米国Oculus VR社の「Oculus Rift」です。2012年に発表され、クラウドファンディングで240万ドルの調達に成功。2016年3月に一般販売が始まります。

「Oculus Rift Development Kit 2」は、2014年3月に発表された開発者向けキットです。よって、性能は製品版よりも控えめとのこと。分解した中身の様子を、米国の修理情報サイトiFixitからご紹介します。(現在は販売終了)

<Oculus Rift Development Kit 2の主な仕様>

  • 価格:350ドル
  • 画面解像度:1,920×1,080(片目あたり960×1080)
  • パネル方式:5.7型有機EL
  • リフレッシュレート:75Hz
  • 水平画角:90°以上
  • 対角画角:110°以上
  • センサー:ジャイロ、加速度、磁気
  • 位置トラッキング:赤外線LED & 外部カメラ
  • 質量:440g
  • 外部端子:HDMI、USB
  • SDK対応プラットフォーム:Windows、Linux、Mac

筐体を開封すると、赤外線LED用のケーブルが張り巡らされていた。

筐体を開封すると、赤外線LED用のケーブルが張り巡らされていた

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Oculus Rift Development Kit 2は、ユーザーが顔を上下左右に振ったり、歩いて移動したりすると、その情報を利用してディスプレイの映像をまるで実際の視界のように変化させることができます。これを実現しているのが内部の加速度センサーやジャイロセンサー、そして外部からのカメラ撮影です。筐体から複数の赤外線LEDを発光させ、それを付属の固定カメラで撮影することで頭部の位置を計測するのです。そのため、多数の赤外線LEDを接続するフレキシブルケーブルが、筐体の内側をなぞるように張られていました。しかし、ケーブルは綺麗にまとめられているので、開封は大変スムーズでした。

ディスプレイにSAMSUNGの文字が

ディスプレイにSAMSUNGの文字が

Oculus Rift Development Kit 2の核心部とも言える有機ELディスプレイ。分解を進めたiFixitの技術陣は、その姿に驚きを隠せませんでした。なんと、サムスンのGalaxy Note 3のディスプレイ部分がそのまま利用されていたのです。スマートフォン向けの部品をそのまま流用するというのは、非常に大胆で身も蓋もない設計のように思えます。しかし、高性能な有機ELディスプレイを安価で調達するには、これが最善の方法だったのでしょう。また、Galaxy Note 3はディスプレイのリフレッシュレートを60Hzで利用しています。対してOculus Rift Development Kit 2は75Hzなので、オーバークロックして利用していることになります。

iFixitでは、デバイスの修理難易度を1から10の数字で格付けしています。Oculus Rift Development Kit 2は、ネジが多用され、ケーブル類の取り回しもシンプルで、かつスマートフォンと共通の有機ELディスプレイが使われていました。よって、評価は高得点の「9」に。さらに詳しい分解の様子を見たい方は、iFixitのサイト(英語)へどうぞ。

出典:Oculus Rift Development Kit 2 – iFixit
     Oculus Rift – ウェブサイト

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