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新しいモノづくりの場「DMM.make AKIBA」、製造業エンジニアは、どう関わる?

新しいモノづくりの場「DMM.make AKIBA」。製造業エンジニアは、どう関わる?

2014年11月にDMM.comが東京・秋葉原にオープンした「DMM.make AKIBA」。ハードウェアスタートアップのためのモノづくり支援拠点であり、総額5億円の機材を取りそろえたことでも注目を集めています。

DMM.make AKIBAでは、一体どのようなモノづくりができるのか? 今回は、DMM.make AKIBA エバンジェリストの岡島 康憲氏、同プロデューサーの境 理恵氏にお話を伺いました。施設内の写真とともにご紹介します。

今回お話を伺った、DMM.make AKIBA エバンジェリストの岡島 康憲氏(右)同プロデューサーの境 理恵氏(左)
今回お話を伺った、DMM.make AKIBA エバンジェリストの岡島 康憲氏(右)
同プロデューサーの境 理恵氏(左)

DMM.make AKIBAは、何ができる?

――まず、DMM.make AKIBAは、どのような施設なのでしょうか?

岡島 康憲氏(以下、岡島氏):DMM.make AKIBAは、手ごろな金額で機材を利用できる施設です。個人やハードウェアスタートアップのエンジニアが、自分の作りたいモノを作ることができます。また、彼らが一緒にビジネスをする仲間を見つけられるコミュニティでもあります。

まず、ハードウェアのプロトタイピングや量産設計ができるモノづくりスペースとして、「Studio」を用意しています。ここでは、CNCや旋盤加工機などの総額5億円の機材がそろっていて、月1万5,000円から利用できます。また、機材の使い方がわからない方のために、操作を教える専任スタッフも配置しています。

そして、コミュニティであるとともに、発表会や交流会などのイベント開催もできるオフィスエリアが「Base」です。フリーアドレス形式のシェアオフィスは月2万円から利用できます。バーカウンターも設置しているため、イベント時にはお酒を提供することもできます。また、個室エリアには若い会社に入居してもらい、いずれ成長して巣立っていくというインキュベートの場としての活用を想定しています。

オフィスエリアには、ハードウェアスタートアップなどのほか、インテルなどの大企業も入居しています。また、イベントを通じ、企業、行政、学生、教育関係者など多くの方々に、このオフィスエリアに来ていただいています。産官学のコミュニケーションを生む場としても、オフィスエリアは機能しています。

オフィスエリア「Base」
オフィスエリア「Base」

――どうして、このような施設を作ったのですか?

岡島氏:エンジニアがモノづくりを仕事にする場合、大手メーカーに勤務して、自動車や飛行機、パソコンの開発や製造に携わるのが代表的な働き方です。一方で、自分が作りたいモノを作るという別の働き方もあります。

しかし、実際には、個人のエンジニアが、生活費や次の製品の開発費を稼ぎながら、継続的に作りたいモノを作るのは困難です。大きく4つの要因、1:機材が足りない、2:仲間が足りない、3:ノウハウが足りない、4:ビジネス設計ができない、が考えられます。例えば、機材の不足については、ハードウェアを開発・製造には、さまざまな加工機や試験機などの機材が必要ですが、個人では買えませんし、使えるわけではありません。

そこで、DMM.make AKIBAでは、この4つのネガティブな要素をクリアして、個人のエンジニアがモノづくりをできる環境を提供しています。具体的には、手ごろな価格帯で機材を利用できようにしたり、仲間を見つけられるコミュニティを作ったり、プロトタイピングや量産のためのノウハウ支援、ビジネス化の支援を行っています。

「Studio」には、CNC旋盤など、豊富な機材を設置
「Studio」には、CNCや旋盤加工機など、豊富な機材を設置

ノウハウ・ビジネス設計もサポート

――ノウハウやビジネス化の支援は、具体的にはどのようなものですか?

岡島氏:ノウハウ支援では、若手エンジニアを対象にスカラシップ制度を設けています。アイデアはあるけれど、資金も仲間も無い若手エンジニアに対する設備利用の支援や、専門家によるメンタリングを提供しています。

また、ビジネス化支援の取り組みの一つが、ECサイト「DMM.make STORE」です。もともと、DMM.comはデジタルコンテンツやモノを販売する会社なので、物流やロジスティクスのノウハウを豊富に持っています。この基盤を活用して、DMM.make AKIBAの会員が作った製品をSTOREで販売しています。

さらに、DMM.make AKIBAに入居している大企業と、個人やスタートアップの会員が一緒にビジネスを作る取り組みも現在進めています。

 

国内外の企業からの視察も多数。予想を上回る反響!

――2014年11月のオープンから約1年。反響はどうですか?

岡島氏:オープン直後より、多くの企業から問い合わせがありました。序盤は海外企業からの反響が大きかったです。とりわけ、ハードウェアスタートアップが多いアメリカ、台湾、中国から、さまざまな企業が視察に来ました。

フライス盤、旋盤も設置
フライス盤、旋盤加工機も設置

境 理恵氏(以下、境氏):国内外のメディアに、世界でも類を見ない施設として紹介していただきました。最近は、海外の政府や行政の視察が増えています。注目度の高さは、われわれとしても想像以上でした。

樹脂や木材の切断、彫刻ができるレーザーカッター
樹脂や木材の切断、彫刻ができるレーザーカッター

また、国内外のメーカーや、その他の企業から、「何か一緒にコラボレーションできないか?」といった問い合わせも来ています。民間企業、教育機関、行政と、ハードウェアスタートアップ、ベンチャー企業、起業家をつなぐ場所として、新しいムーブメントを生み出せるかもしれません。

梱包振動試験機などの各種試験機も用意
梱包振動試験機などの各種試験機も用意

新しいモノづくりのコミュニティ

――一般の企業とDMM.make AKIBAとの関わり方は、どのようになりますか?

岡島氏:大企業のメーカーの場合、製造とロジスティクス、販路は持っているものの、商品企画にイノベーティブさが不足しているという課題をよく聞きます。一方、スタートアップは、イノベーティブな商品企画はできるが、資本の小ささから製造やロジスティクスが弱いという課題があります。

そこで、お互いの強みを活かす方法として、大企業は、次のビジネスにつながるようなイノベーションをスタートアップから得て、スタートアップは、自分たちのアイデアを大企業の資本力を使って実現するというコラボレーションが、考えられます。

dmm08
試作品の塗装ブース

境氏:最近では、自社製品を提供するスポンサーも増えています。例えば、ソフトウェア会社であれば、無償でソフトウェアを提供して勉強会を開催したり、半導体部品メーカーであれば、部品のサンプルを提供したりします。企業にとっては、ユーザーを増やすことができるというメリットがあります。

金属、樹脂、ガラスなどの素材に印刷できるUVプリンター
金属、樹脂、ガラスなどの素材に印刷できるUVプリンター

岡島氏:簡単なところでは、機材を使いたい、シェアオフィスで打ち合わせがしたいといったことも可能です。ぜひ、お問い合わせください。2015年10月から、法人会員制度がスタートし、会社単位での契約も可能になりました。

自動はんだ印刷機などが設置されたPCBAルーム
自動はんだ印刷機などが設置されたPCBAルーム

製造業エンジニアとDMM.make AKIBAの関わり方は?イベントや施設見学ツアーを開催中

――入居しているスタートアップと交流できるイベントは、ありますか?

境氏:直近では、2015年11月11日にDMM.make AKIBAの1周年記念イベントを開催します。また、現在は定期的なイベントはありませんが、企業からの問い合わせや協業の打診も増えているため、月1回程度の定期イベントの開催を検討中です。

スタートアップから大企業までが入居する個室エリア
スタートアップから大企業までが入居する個室エリア

――企業で働いている人が、個人として関わるにはどうすればよいでしょうか?

岡島氏:個人会員になるのも一つの方法です。実際に、平日は会社員として働き、週末にDMM.make AKIBAを使う人もいます。また、入居しているスタートアップを、会社の勤務時間外に手伝うというケースも最近は増えています。

そのほかにも、ハッカソンや勉強会、学会発表、展示会などのDMM.make AKIBAで開催されるイベントや、モノづくりのワークショップへの参加から始めるのも良いかもしれません。

シェアオフィスには、カフェスペースも併設
シェアオフィスには、カフェスペースも併設

境氏:一般向けの施設見学ツアーも実施しています。毎週月・水・金の昼と夜の2回開催していて、ウェブサイトから予約できます。

モノづくりのワークショップも開催。Studioの機材を利用可能
モノづくりのワークショップも開催。Studioの機材を利用可能

境氏:もしDMM.make AKIBAに少しでも興味があれば、ぜひ施設見学にお越しください。何か一緒にできることや、新しいつながりが見つかるかもしれません。

――本日はありがとうございました。スタートアップのための施設かと思っていましたが、メーカーや製造業のエンジニアもいろいろな関わり方ができそうです。また、気軽に施設見学などから始められるのもいいですね。

DMM.make AKIBAの詳細はこちらwindow

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