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車載用タッチパネル世界市場2016:市場レポート

調査会社の矢野経済研究所は、2016年7月29日に車載用タッチパネル世界市場について、調査結果を発表しました。車載用タッチパネルとは、今回はカーナビなどの車載機器向けに搭載されるタッチパネルモジュールのことです。

ポイント

  • 車載用タッチパネルの世界市場は、前年比115.9%の3,898万パネルと予測
  • 静電容量方式は、前年比148.0%の1,601万パネルと予測
  • 2018年には静電容量方式の出荷数量が、抵抗膜方式を上回ると予測

市場概況と予測

車載用タッチパネルには、抵抗膜方式と静電容量方式、赤外線方式があり、現在は、抵抗膜方式と静電容量方式の2つの方式が主流となっています。

車載用タッチパネルは、主要用途であるカーナビケーションに加えて、ディスプレイオーディオなどの車載ディスプレイの搭載率が上昇しています。それらを操作するために、タッチパネルが使用されるようになり拡大を続けています。世界市場規模は、2014年は前年比127.3%の2,835万パネル、2015年は同118.6%の3,364万パネルと2桁の成長率で推移し、2016年は同115.9%の3,898万パネルになると予測されます。

そのうち、抵抗膜方式は長年の使用実績と製品信頼性、価格などを背景に、自動車メーカーからの根強いニーズがあり、2015年の市場規模は市場全体の67.8%を占めています。今後も、中国や東南アジアなどの新興国で堅調に推移していくと予測されます。

一方、静電容量方式の成長は著しく、2015年の市場規模は前年比 193.2%の1,082万パネルとなりました。静電容量方式用は表示デバイスの操作性に優れ、タッチパネル形状の加工が可能で、デザインの自由度が高いです。そのため、デザイン性を重視する自動車メーカーや自動車部品メーカーを中心に採用が拡大しています。

当初は欧州・北米自動車メーカーの高級車種での採用が中心でしたが、日本や韓国のメーカーも採用を増やし、2016年の市場規模は前年比148.0%の1,601万パネルと予測されます。今後の車載用タッチパネルは、抵抗膜方式用から静電容量方式用へとシフトしていき、 2018年の出荷数量は抵抗膜方式の1,995万パネルに対して、静電容量方式2,235万パネルと大きく上回ると予測されます。

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注1:メーカー出荷数量ベース
注2:車載TPが搭載される車載機器には、自動車メーカー純正品、ディーラーオプション品、市販品を含む
注3:2016年以降は予測値

注目すべき動向

韓国・中国勢の市場参入し、競争激化へ

車載用タッチパネル市場では、これまで、カーナビなどの車載機器向けに特化して展開を進めてきた日系メーカーが市場をリードしてきました。2016年には、LGやELKなど新たに複数の韓国メーカーが市場に参入し、高い生産能力を武器にTrulyなどの中国メーカーも展開を加速化しています。

静電容量方式の今後

静電容量方式を構造別に見ると、ガラスセンサーを用いたGG2/PG2、OGS、GGGなどのほか、フィルムセンサーを用いたGFF/PFF、PFGなどがあります。車載用タッチパネルでは、ガラス本来の質感や耐擦傷性に加え、高透過率と製品信頼性などが評価されます。そのため、抵抗膜方式では、ガラスセンサータイプのG/Gが長年にわたり採用されてきました。

静電容量方式においても、ガラスセンサーを用いた車載用タッチパネル中心です。しかし最近では、薄型・軽量化に加え、製造が容易で、コストダウンが図りやすく、ガラスセンサーよりも曲面対応での優位性が高いフィルムセンサータイプが徐々に拡大しています。

2015年においては、GG2/PG2が70.7%を占め、OGSが7.6%、GGGが 9.2%で、フィルムセンサータイプのGFF/PFFは12.4%でした。2020年には、GG2/PG2が44.8%、OGSが18.6%を占めるものの、GFF/PFFは23.0%まで拡大すると予測されます。

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注4:メーカー出荷数量ベース
注5:静電容量方式車載TPが搭載される車載機器には、自動車メーカー純正品、ディーラーオプション品、市販品を含む
注6:2016年以降は予測値
注7:四捨五入のため、図表データ内の合計、比率が一部異なる

2017年からタッチ機能内蔵ディスプレイが量産開始の見通

2017年には、メタルメッシュなどの非ITO(透明導電膜)系フィルムを使用した静電容量方式の上市が予定されています。非ITO系フィルムを使用したタッチパネルは曲面対応に加え、低抵抗化や高感度によるスムーズな操作性、耐ノイズ性などが特徴です。

また、今後、ディスプレイメーカーによる展開も加速化し、2017年には高解像度や狭額縁化などを実現した、In-Cell/On-Cellタイプの静電容量方式タッチ機能内蔵ディスプレイの量産が開始される見通しです。2017年から登場し、2020年には全体の9.0%を占めると予測されます。

静電容量方式の今後の技術動向

自動車市場では、現在、自動運転車などの次世代自動車の開発が進んでいます。室内のデザイン性向上のため、車載用タッチパネルは曲面対応が求められています。そのため、タッチパネルメーカーは曲面タッチパネルの開発を進めています。

また、ガラスセンサーを主体に展開するメーカーにおいても、薄板ガラスセンサーを利用した曲面対応に注力しています。また、ルームミラーやドアミラーの代わりに、カメラによるモニタリングシステムを使用するミラーレス車の開発に伴い、今後、後方表示ディスプレイの搭載とその大画面化が考えられ、操作するためのタッチパネルの需要も拡大すると考えます。多様な顧客ニーズに対応することで、静電容量方式の需要は今後更に拡大していく見通しです。

出典:矢野経済研究所プレスリリース

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