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リチウムイオン電池主要4部材世界市場2016:市場レポート

調査会社の矢野経済研究所は、2016年10月20日にリチウムイオン電池主要4部材世界市場の調査結果を発表しました。リチウムイオン電池(以下、LiB)主要4部材とは、「正極材」「負極材」「電解液(電解質)」「セパレータ」を指します。またこの調査結果は全て米ドルレートで算出されており、2015年以降は1USDが121.0円、1129.94ウォン、6.23元、0.90ユーロで換算しています。

ポイント

  • 2015年リチウムイオン電池主要4部材の世界市場規模は、前年比111.81%の70億5,043万6,000ドルと予測
  • 中国メーカーが引き続き存在感を高める
  • 生産能力と実需の差は徐々に埋まる。今後はハイグレード品を中心にひっ迫感

市場概況

2015年のLiB主要4部材世界市場(メーカー出荷金額ベース)は、前年比118.1%の70億43万6,000ドルと推計されています。この市場は、スマートフォンや掃除機などの民生小型機器向けと、車載用向けから成ります。2015年は民営小型機器向けのLiBセル市場が前年に比べ、伸び率が鈍化しました。車載用LiBセル市場は、特に中国のxEV(HEV、PHEV、EV)市場の急成長がけん引役になり、大きな伸びを見せています。その結果、LiB主要4部材市場の成長は継続しています。しかし各部材での金額ベースの伸び率は、数量ベースを下回るかたちとなっており、年平均での価格トレンドは下落傾向と推計しています。

2015年のLiB主要4部材世界市場(メーカー出荷数量ベース)は、引き続き中国LiB部材メーカーが存在感を高めています。正極材(62.6%)負極材(75.2%)、電解液(75.3%)、セパレータ(44.8%)といずれも国別シェアはトップでした。2014年までの中国のシェア拡大要因の1つは、日本と韓国のLiBセルメーカーによる安価な中国製LiB部材の採用拡大です。そして2015年以降は中国xEV市場の拡大を背景に、LiB部材の中国国内での内需が大きく伸び、これが更なる数量シェア上昇につながったと考えられます。

LiB主要4部材 世界市場規模国別数量シェア推移

注1:メーカー出荷数量ベース
注2:四捨五入のため、表内の比率が一部異なる

今後の動向

2014年から2015年にかけての中国xEV市場の急拡大を背景に、Lib主要4部材の生産能力と実需の差は、供給過多から徐々に縮まる方向にあります。これは乗用車xEV、商用車xEVが急拡大しているためです。中国では2020年までに累計500万台のxEV普及台数を目標にして、様々な政府支援策を始めています。そのため2016年以降には、中国LiB部材メーカーを中心に生産能力の増強が計画されています。一方で、生産対応が可能なLiB部材メーカーが限られるハイグレード品に関しては、需給バランスがタイトな状況が続いていくと予測されます。

2016年から2017年にかけては、民生小型機器向けのLiBセル市場も徐々に成長率の伸びを取り戻し、車載用のLiBセル市場は、引き続き中国xEV向けを中心に成長が続く見通しです。また、2017年から2018年にかけて、北米や欧州での排ガス規制実施を受けて、これらの地域でもxEV市場が活発化すると見られます。こうした状況から、LiB主要4部材の世界市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、2016年は前年比126.3%の89億238万9,000ドル、2017年は前年比130.0%の115億7,198万3,000ドルになると予測されています。

表:LiB主要4部材 世界市場規模推移と予測

図:LiB主要4部材 世界市場規模推移と予測

注3:メーカー出荷金額ベース
注4:2016年以降は予測値
注5:2012年は1USDは79.7円、1126.88ウォン、6.32元、0.78ユーロ。2013年は1USDは97.8円、1116.97ウォン、6.16元、0.75ユーロ。2014年は1USDは105.9円、1152.93ウォン、6.14元、0.75ユーロ。2015年以降は1USDは121.0円、1129.94ウォン、6.23元、0.90ユーロ。
注6:四捨五入のため、表内の比率が一部異なる。

出典:矢野経済研究所

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