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国内一般用医薬品(OTC)市場2016:市場レポート

調査会社の矢野経済研究所は、2016年11月22日に、一般用医薬品(OTC)市場に関する調査結果を発表しました。

ポイント

  • 2015年のOTC市場は、前年比1.8%増の8,090億円。3年連続のプラス成長

  • 薬効別では、目薬が前年比11.8%増、ビタミン剤も前年比4.4%増と好調で推移

  • 今後の市場拡大のために、スイッチOTCが注目

OTCとは?

OTCとはOver The Counterの略で、医師による処方箋を必要とせずに購入できる一般用医薬品を指します。この調査におけるOTC市場とは、OTC(要指導医薬品、第一類、第二類、第三類の一般用医薬品)の出荷金額と、指定医薬部外品(厚生労働大臣の指定により、一般用医薬品から医薬部外品となった品目。滋養強壮を目的とするドリンク剤など)の出荷金額を合算して算出されています。

市場概況

2015年の国内OTC市場規模は、3年連続のプラス成長となり、前年比1.8%増の8,090億円と推計されます。内訳を見ると一般用医薬品が前年比3.3%増の6,600億円、指定医薬部外品が前年比4.5%減少の1,490億円です。

2015年は、新製品投入による一部薬効製品の貢献と、2014 年に改定された外国人旅行者向け消費税免税制度で、急拡大したインバウンド需要がけん引し、一般用医薬品について前年比3.3%増となりました。一方で、ドリンク剤やミニドリンク剤は、特定保健用食品を含む健康飲料やサプリメントなど、一般の食品との競争激化により減少が続いている影響もあり、指定医薬部外品については前年比4.5%の減少となりました。

国内OTC市場規模推移と予想注1:メーカー出荷金額ベース
注2:2011年までは厚生労働省「薬事工業生産動態統計」より引用。2012年から2015年は矢野経済研究所推計値、2016年以降は同予測値。

薬効別のOTC市場動向

薬効別に2015年の国内OTC市場を見ると、ドリンク剤・ミニドリンク剤が1,750億円(構成比21.6%)と全体の約2割を占めます。次いで、総合感冒薬が755億円(構成比9.3%)、ビタミン剤が710億円(構成比8.8%)、目薬が485億円(構成比6.0%)、胃腸薬が400億円(構成比4.9%)と続いています。(図2参照)

注3:メーカー出荷金額ベース
注4:四捨五入のため、図内の比率が一部異なる

また、2015年各薬効の市場規模推移(表1参照)を見ると、目薬が前年比11.8%増と2桁の成長を達成した他、ビタミン剤(前年比4.4%増)が好調に推移しました。これらの製品は、訪日外国人客によるインバウンド需要がけん引したほか、新製品の投入や積極的なプロモーション展開などが、効果的に作用したと考えられます。一方、ドリンク剤やミニドリンク剤(前年比2.2%減)、総合感冒薬(前年比0.7%減)が伸び悩んだほか、胃腸薬(前年比1.0%減)は需要低迷に歯止めが掛からず、市場縮小が続いています。これらの製品の減少傾向は、特定保健用食品や各種健康飲料など一般の食品との競争激化や、健康志向の高まりで不摂生をする人の減少などが要因として挙げられています。OTC主要7薬効の国内市場規模推移と予想

注5:メーカー出荷金額ベース
注6:OTC市場規模を薬効別に分類し、2015年の上位7位までの薬効の市場推移をまとめた

注目すべき動向

今後の国内OTC市場においては、インバウンド需要が低迷する前に、市場の本格的な活性化が求められます。そのためには国民全体のセルフメディケーションの推進・定着を実現する必要があります。

特に注目されるのはスイッチOTCです。スイッチOTCとは、本来は処方箋の必要な医療用医薬品の成分を転用したOTCのことです。高齢化社会の進展に伴い、年々増大する医療費の抑制が、国にとって切実な問題となっています。そのため、医療費抑制策の一環としてOTCを活用した、セルフメディケーションが推進されています。厚生労働省では、医療用医薬品からのスイッチOTCへの代替を進める観点から、その購入費用の所得控除を認める、セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)を進めています。国は税制改正という大きな施策を打ち出しており、スイッチOTCは業界全体でセルフメディケーションを推進する好機となると考えられています。

出典:矢野経済研究所プレスリリース

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