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車載用CFRPの世界需要予測調査2016:市場レポート

調査会社の矢野経済研究所は、2016年11月9日に車載用CFRP世界需要の予測調査結果を発表しました。

ポイント

  • 2015年の世界の自動車向けCFRP需要量は9,231トン、2020年には28,000トンに増加と予測

  • 自動車のマルチマテリアル化の進化で、2025年の世界の自動車向けCFRP需要量は、85,231トンに増加と予測

CFRPとは?

CFRP(Carbon Fiber-Reinforced Plastic:炭素繊維強化プラスチック)とは、強化材に炭素繊維を用いた繊維強化プラスチックです。その中でも、マトリックスに熱硬化性樹脂を利用したものを炭素繊維強化熱硬化性プラスチック(CFRTS)、熱可塑性樹脂を利用したものを炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(以下CFRTP)と呼びます。この調査におけるCFRPとは、この双方を対象としています。

市場概況

2015年の世界の自動車向けCFRP需要量は9,231トンと推計されます。主に欧州の自動車メーカーで、車体重量軽減の要求の高いEVを中心に、採用が徐々に進展しています。

自動車でのCFRPの本格採用は、欧州に加え日本や米国のメーカーでも、2017年頃から徐々に採用が開始され、2020年頃までは特に高級車で採用が進んでいくと見られます。これらの採用により、2020年の自動車向けCFRP需要量は、28,000トンに増加すると予測されます。

CFRPの抱える課題

CFRPの抱える課題は2つあります。1点目はマルチマテリアル化の必要性です。現在の自動車の設計は、等方性材料である鉄用に進化させてきたものです。そこにCFRP(異方性材料)を当てはめると、材料の特性上CFRPで想定していた特性が発揮できないという課題があります。そのため鉄やアルミニウム、CFRPなどを複合的に活用するマルチマテリアル化を前提として、最適な材料を利用した自動車設計を検討していく必要があります。

2点目は価格の高さです。現在はその価格の高さから高級車にしか採用されていません。今後は低価格帯の自動車に採用されるために、炭素繊維価格、樹脂や成形加工費、全てにおいて更なるコスト低減、および歩留まり向上が求められています。

2020年以後の予測

2020年以後に関しては、鉄からの置き換えによるCFRP化から、車体設計全体での材料設計の見直しと、ハイブリッド材料(鉄+CFRP、アルミニウム+CFRP)を使用したマルチマテリアル化に対応した自動車の登場が見込まれます。そうした開発が進んでいく中で、現状の高価格帯の車種のみだけでなく、より低価格帯の車種でCFRP採用が期待されます。それら生産数量の大きな車種に採用される上で、CFRTP成形品の採用も見込まれ、2025年の世界の自動車向けCFRP需要量は85,231トンに増加すると予測されます。

図1:世界の自動車向け炭素繊維及びCFRP需要量予測

注1:2020年、2025年は予測値
注2:CFRP需要量は、炭素繊維重量含有率65%で計算。自動車のフレームとボディを一体に作ったモノコックボディや、クロスメンバー、ピラー、センタートンネルなどの構造材の一部、ボンネットやフード、バックドアなどの取替え可能な部品(パーツ)などで採用される炭素繊維・CFRP需要量から算出、ただし燃料電池車に使用される水素タンク向けの炭素繊維・CFRP需要量は除く

出典:矢野経済研究所プレスリリース

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