シリコンバレー在住のアプリックス石黒氏に聞く!モノがインターネットにつながると、どうなる?【Tech Note MAKERS COLLECTION Vol.6】
投稿日:
- 2015年09月30日
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カテゴリ:
- インタビュー
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製造業大好き女子が、ユニークかつ先端的な取り組みを行っているモノづくりの現場に直撃インタビューするコーナー「Tech Note MAKERS COLLECTION」女子ならではの切り口と、笑顔、時には体当たりのパワーで、モノづくりの魅力をたっぷりご紹介します。
第6回は、各種ビーコンをはじめとするIoT(Internet of Things)関連のハードウェアやサービスを開発・提供する株式会社アプリックス CTO (最高技術責任者)の石黒邦宏氏にお話を伺いました。
Tech Note初レポートとなる土谷梓は、IoTという言葉を聞くのも初めて。シリコンバレー在住の石黒氏に、IoTとは何か?から、その可能性、そしてシリコンバレーでの最新トピックを伺いました!

インタビュアー 土谷 梓(つちや あずさ)
東京都出身。2013年度ミス成蹊大学の大学4年生。株式会社スターバンク所属、コマーシャルモデルのお仕事などをしています。趣味は歌とダンスで、「彼氏にするなら、誠実そうな製造業の人がいい」という製造業大好きっ子です。
IoTってなに?モノがインターネットにつながる?
「IoTって何ですか?」
土谷梓(以下あずさ):アプリックスさんはIoT関係の製品を作っていると伺ったのですが、正直なところよく分かっていません。まずは、IoTとは何なのでしょうか?
石黒邦宏氏(以下石黒): IoTは、Internet of Thingsの略で、直訳すると「モノのインターネット」という意味です。家電製品をはじめ、さまざまなものをインターネットにつなげるためのデバイスを弊社は開発しています。
あずさ: 具体的には、どのようなものがありますか?
石黒: とてもシンプルなものからご紹介すると、この小さな青いデバイスは、気温、湿度、気圧のセンサに、インターネットにつなげるためのBLE(Bluetooth Low Energy)通信のチップを搭載したものです。これが日本中にあれば、各地域の実際の気温や湿度の情報を集めて、リアルタイムに天気情報を見ることができます。
この製品は、天気情報サービスを展開しているウェザーニューズのレポーターの皆さんに実際に配られており、スマートフォンの専用アプリ(以下スマホアプリ)経由でデータが収集されています。
あずさ: こんな小さな機材で、天気情報が収集できるのですね!

石黒: はい。他には、家庭用の浄水器や、アロマディフューザー、どちらもフィルタ交換やアロマオイルが無くなった時に、スマホアプリで通知してくれる製品です。さらに、スマホアプリからフィルタやアロマオイルを購入することもできます。また、ボタンを押すだけで消耗品を注文できる、シンプルなボタンだけのデバイス「お届けビーコン」などもあります。

あずさ: とても便利ですね!アロマディフューザーは、私もよく使っていて、こんな便利なアプリがあれば欲しいです。IoTって、モノが通信することでより便利になっていくのですね。なんとなく分かってきました。
他社製品を先行改造して、そのメーカーに売り込む!
あずさ: メーカーからの依頼で、これらIoT製品の開発をすることが多いのですか?
石黒: そういう依頼もありますが、先行改造して売り込むこともあります。
あずさ: えっ?どういうことですか?
石黒: 例えば、あるメーカーの室内用LEDライトは、充電式で持ち運べて、災害時や停電時などにとても便利です。ただ、夜中に停電になったら、そもそもライトがどこにあるか分からないですよね。なので、地震速報と連携させて、地震が起きたら、ライトが自動的につくように試験的に先行改造しました。そして、そのメーカーに売り込みに行ってきました。
あずさ: 先行改造して、さらに売り込みに行ったのですか!?
石黒: はい。反応は上々でしたよ。私はソフトウェアのエンジニアなので、改造やハックすることが好きですね。
あずさ: おもしろいです。仕事を待つのではなく、自分から売り込むのも楽しそうですね。